2010年05月15日

「METRO 2033」 ファーストインプレッション

メトロ2033
メトロ2033

アフィリエイト貼り付けて気づきましたが、AMAZONで買った場合、ヨドバシで10%引きを含めて計算した価格より安いんですね…… 店頭における陳列効果のないネット通販が一番得と言う状態は、メーカーにとっても余りありがたくない(客が店に行かなくなると目に止める可能性は下がってしまうし、小売に撒いた販促品も効果減衰)んじゃないかと思うのですが。

とまあ、そんな事はひとまずおいて、今年一番の期待作、「METRO 2033」のXBOX360版を、4章位までプレイした感想です。

今まで何度か取り上げてきたとおり、「METRO 2033」は、ロシア産のSF小説を原作とする、雰囲気重視のFPS。核戦争後、モスクワの地下鉄でミュータントの襲撃に怯えながら暮らす人々が、人類生存を賭けて戦うお話です。

と言うわけで、結論を先に書きましょう。


1,雰囲気は素晴らしい。映像も良い。世界の描き方は期待どおり
2,FPS部分は悪くない。「あの世界で戦っている」感覚がビシバシ伝わる
3,インターフェイス何とかしろ
4,ローカライズは真面目にやれ
5,ところで、なんでFPSにしたの?


あ、前提として、私はロシア語音声+日本語字幕でプレイしています。
さて、では上から順番に詳しく記述します。

1の雰囲気は、実に充実。廃墟と化した、モスクワのレトロな地下鉄。小汚さをいや増した地下鉄駅で酌み交わされるウォッカ。明らかに日本や欧米とは美的感覚の違う熊のぬいぐるみ。市民の格好はいかにもロシアな帽子や迷彩ジャケットで、肩に担いだAKの似合うこと似合うこと。共産主義者が闊歩する最悪の駅(個々の駅=都市の扱いになります)で聞かされる、市民同士の会話(何故軍に志願したか)なんて、もうたまりません。
そこに被さるの政治将校の「出発時間をすぎてもホームにいる前線兵士は、脱走と見なし射殺する!」と言うセリフとか、そこを抜けてたどり着く先が「ルビヤンカ」だとか、ブラックすぎてロシアンロシアン。
惜しむらくは、地上の廃墟が今一特徴を感じられない所ですが、これは多分後半ステージに期待する所なのでしょう。赤の広場とか、今から楽しみです。

次に2。FPSであるという事自体については後から述べるとして、ゲームそのものに特に問題は見受けられません。狭い地下鉄構内と広い地上の廃墟を行ったり来たりするのを筆頭に、ちゃんとステージごと・敵ごとに特徴や変化を持たせていますし、今の所不満はありません。また、弾薬が不足しがちなのも世界観と合致して緊張感を持続させます。(ショットガンシェルだけは、多すぎる気がしますが)毎度毎度、弾薬を現地調達させられる海兵隊員どもを思えば、この合理的世界観は素敵ですよね。
基本的に銃の命中精度は低く、HEAD SHOTは相当難しいのですが、これもまたちゃんとロシア。チマチマ狙う位なら、ショットガンかAKのフルオートでなぎ払えよ、と言うゲームデザインは、凄く正しいと思います。
オブジェクトの破壊が割と行えるのも魅力で、舞台がロシアなればこそ盾にした柱がちゃんと壊れてくれるとニヤニヤできます。(ロシアの工事は、重厚なくせに大雑把で不具合も多い)
リボルバー拳銃にサイレンサーとか、ロシアならありと思えてしまったり(笑)

しかし、問題点も非常に多いのです。
まず3。キーコンフィグ無いって、どう言うつもりですか?特に、ガスマスクの着脱というもっとも急を要し、しかも頻繁に要求されるアクションが「十字キーの下を長押し」と言うのは、もう拷問でしかありません。ガスだまりに落ち、あるいは有毒ガスが発生する中、慌ててガスマスクを付けようとしても、悪名高いXBOX360の十字キーは反応せず、何度理不尽な死を迎えたことか……
他にも、しゃがみがB、ジャンプがA、回復がXでリロードがRBと言ったキー配置は、FALLOUT3に慣れきった身にはちょっとした試練。元はどんな配置でも結構ですが、キーコンフィグだけは付けてくれないと、家庭用ゲームとしては辛すぎます。

次に4。これは純粋に罵詈雑言を投げつけたい所ですが、ローカライズはひどいです。
どうも、もともとの米国版が英語音声のみだった事の影響だと思うのですが、折角のロシア語の固有名詞が、全て英語になってしまっています。どう言うことかというと、駅名は全てロシア語で(当たり前です。モスクワなんですから)、意味もロシア語。ところが、画面上ではロシア文字が書かれているのに、字幕は全て英語(カタカナ)なのです。例えば、「呪われた」と言う意味の駅名があるのですが、これが字幕では「カース」と表記されます。言うまでもなく、ぶち壊し。ちなみに、ステージ画面で表示される露語と英語の併記において英語部分は「cursed」と表記されるので、もはや何が何だか……
コミュニストとファシストを訳し間違えているところとか、真面目にやれと言いたくなります。何しろ、共産主義者の町に入ったら、「我々は共産主義者の陰謀に晒されている!」とか放送が入るんですよ。何の海賊放送かと思うじゃないですか。
日本語音声だとまともだとかいう記事もありましたが、ロシア産の変わり種が遊びたくて買ってるのに、日本語音声を充実させて字幕はまともに表示されないとか、ふざけてるんですか?
町中で話しかけられる場面とか、周囲の会話とか、普通に字幕を表示すればいいじゃないですか。共産主義者の多分「戦って死ね!」的な事を言ってるらしいスピーカー音声とか、絶望的な状況下で子どもが呟く言葉とか、一番大事なギミックでしょうに。ここは純粋に手抜きと言って良いレベルで、PC版にMODをぶち込んだ方が幸せになれる気がします。

そしてまあ、最後は5。
上記のように雰囲気が出色で、元は小説なのでシナリオも重視。ところが、ステージ制FPSの宿命で、シナリオが見事なまでにぶつ切りです。何しろドンパチのないシーンはカットされますから、「たどり着いた駅は○○になっていた」みたいな数行の説明だけで、いきなり場面が変わります。SRPGのステージ間会話が、恐ろしい情報量に思えるほどの省略ぶり。
おかげで、主人公が何をしたいのか、周囲の状況がどう遷移しているのか把握できないまま、とりあえず目の前の動くものにAKをぶっ放すだけになりがち。特に、SFかと思ったら割とオカルト寄り(?)の展開があったりするのですが、必要な伏線や描き込みが切られているのか唐突感が否めず、置いて行かれてしまいます。
これならば、バイオ(1~3)型のアクションアドヴェンチャーか、規模の小さいFALLOUTと言う感じのRPGにするかして、情報や世界をゆっくり咀嚼できるようにした方が楽しめたのではないかと思います。
まあ、海外市場の特性上、実質FPS以外に選択肢がなかったのかもしれませんが…… MYSTとかの伝統は、何処に行っちゃったんでしょうね?


と言うわけで、楽しくプレイできてはいるのですが、色々と歯車がかみ合わない齟齬が見られ、勿体ない感じです。まあ、ローカライズに関しては、日本版が出ただけでもマシという話なのかもしれませんが、……
とにかく、クリアまで続けてプレイしたいと思います。



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