2010年05月16日

Angel Beats! 第7話「Alive」感想

Angel Beats! 1 [Blu-ray]
Angel Beats! 1巻 [Blu-ray]


いままでの感想はこちら

あっという間に、一週間経ちました。2話続いてシリアスが来ましたし、折り返し地点と言う事で今回は軽めなんだろうな、と思いつつ視聴開始。

いつもは見ながら感想を書いていくのですが、今回は先に結論を書きます。私がCLANNADで許し難かったポイントを昇華した、実に素晴らしい内容でした。この場合、展開される過去がお約束である事に、大した意味はありません。脚本家が過去の作品と向き合っている姿勢が、非常に好感が持てるのです。


とは言え……



お前、シレっといるのかよ!あれだけ派手にぶちまけといて、成仏しなかったのかよ!
いくら何度でも生き返る世界とは言え、トレブンカかカティンかキリングフィールドかと言う真似をやっておいて、一緒にいるのは、さすがにどうなんでしょう?



あげく、いくらギャグ担当の日向とは言え、催眠術でトラウマ植え付けてるし…… うーん。
で、生徒会長代理は音無に懐いて居座ったみたいですね。おいおい、別に腐女子要素はいいですけど、基本をねじ曲げてまでやるのはまずいでしょう。ちゃんと成仏しときましょうよ。って言うか、良く他の連中黙ってるなあ。



「もしあなたがどうなっても、僕だけは味方ですから」
……いや、組織の統一どころか、作品の流れまでぶった切りそうな危険な存在ですって。

ところで、前回の感想で目標を失って物語の流れが澱んでしまいそう、と言う趣旨のことを書きましたが、まさか催眠術による記憶戻しですか。取って付けたような話で、正直どうかと思うのですが、こういう風に繋げるわけですか。



そして蘇る記憶は、なんと可愛い病弱妹がいるけど本人は完璧なダメ人間のフリーター、と言う内容。え、ゆりの弟じゃなかったんだ。

それにしても、例によって両親の姿は見えませんね。本人は生活費をバイトでまかなっていたようですが、医療費はどうなってたんでしょ?そもそも保険は?未成年だったなら、最低限後見人がつくはずですが。
その辺は話の都合で無視するとしても、前々回のテストで答えをスラスラ書いていましたが、あの知識はどこから出た物か?と言う疑問と合わせ、妹がああなる展開を見て、お約束から行くと医者を目指すって事かな、などと考えていたら、そのとおりに。
ここで私は、心の中でガッツポーズを決めました。何故か?CLANNADで、自己満足で底辺バイトを『一所懸命やる』という道を選んだ主人公が、大嫌いだったからです。何度でも書きますが、あの主人公は最低です。進学校に在籍していたと言う実績(=中産階級への第一階梯)があるのに、真っ当な努力をしようとせず、目の前の職に飛びついてヒロインを不幸にしました。成績の良い友人、面倒見の良い恩師、情報網…… そう言った資源がありながら、底辺職場を選んだからこそ、たかが身内の逮捕歴だけで転職がフイになったり、高度医療を受けさせてやれなかったりする羽目になるのです。あの不幸話は、私から見ると主人公の愚劣さにヒロインが巻き込まれただけで、まるで泣けませんでした。
例えばヒロインが死ぬシーンにしても、高等教育を受けておけば、最低限の医学知識か専門家の言葉を重視する頭、又は真っ当な助言をしてくれる友人はできるので、難病持ちの初産を自宅で行うという自殺行為はまずありません。(あの主人公ならやりかねませんが、それは要するにあいつが馬鹿だと言うだけです)

その、ヒロインを守ると決めた主人公が尾崎豊もどきに向かって「働かせて下さい」と叫んだ時の脱力感を吹っ飛ばす、実にナイスな展開でした。お約束?いいじゃないですか。それだけ説得力のある、少なくとも真っ当な流れですよ。って言うか、麻枝さん、多少は思うところがあったのかな?

でもまあ、彼は死んでる以上、そう言う事なわけで…… そりゃあ、成仏できませんよね。




ところで、大学受験で医学事典の出番はないと思いますが、ま、そこはスルーで。あの一コマで、彼が何を目指し始めたか明確になるわけですから。(ときメモ4の星川さんよろしく、看護師とかだったらむしろ笑えますが)

ただ、実は話は全く動いてないんですよね。音無のモチベーションは明確になりましたが、敵は不在のままのわけですし。

そして、話はギャグ的内容の後半へ。




初っ端から、出てくるのがこれですよ。手から舞い上がる蝶を見送るのは美少女のスタンダードな肖像。ですが、この天使ちゃんは、軍手・制服・麦わら帽子という、泣きながらやめて下さいと頼みたくなるレベルのひどいコーディネート。




まあ、こういう風な画面にまとめられると、一気にまともになるわけですが。
直後の音無の反応を見ると、天使に惹かれていたのは妹の影を見ていたからみたいですね。彼女、学校では一際小さいですし(笑)
となると、これから音無は彼女を守ることを最優先にしていくのでしょうか。それは紛れもなく、イベント一発昇天への道なわけですけど。



一方、話のメインは釣りキチ三平オマージュの川の主釣り。「オーヴァードライブはパッシブ」と言うのは、スキルの使用パターン(世界樹の迷宮とか、まんまですね)でしょう。
しっかしまあ、この絵面じゃ釣りキチ三平じゃなくて「おおきなかぶ」ですね。



そして音無君は、着々と天使攻略を進めるのでした。
ところで、「聞いて欲しい頼みがあるんだ」の内容は、「お兄ちゃんと呼んでくれ」だと思ったゲロ野郎は、私だけではないはず。

一方、ひたすら「あなたが望むなら」と繰り返す天使には、強い違和感を覚えます。ここ最近ずっと「天使はPCに過ぎない」と言うアピールをしてきたわけですが、成仏しないと言う事実と相まって、やはり人間ではないのではないか、と言う疑惑も出てきます。



てな事を、考えていたそばからこれだよ!
なるほど、この回は転換点だったわけですか。結局、音無の過去はブラフで、設定として特に意味の無かったのをここで急遽処理して、後半に備えたと言う事なわけですね。
「天使」という明確に歪な存在が大手を振って出てきたわけで、次回からは世界の謎へと迫らざるを得なくなります。良いですねえ、ワクワクしますよ。ふむ、これは13話で結構綺麗にまとまるかもしれませんね。ロースターターだったのが惜しまれますが、また一週間楽しみに待てそうです。




その他のKey関係エントリーはこちら






同じカテゴリー(アニメ・映像系)の記事画像
「HELLSING X 上映イベント」に行って来ました
アニメ PSYCHO-PASS #06 「狂王子の帰還」 感想
アニメ版「リトルバスターズ!」 第6話感想
アニメ PSYCHO-PASS #05 「誰も知らないあなたの顔」 感想
アニメ PSYCHO-PASS #04 「誰も知らないあなたの仮面」 感想
アニメ版「リトルバスターズ!」 第5話感想
同じカテゴリー(アニメ・映像系)の記事
 意志決定の機会を与えられない物語『この世界の片隅に』 感想 (2016-12-07 00:00)
 「作家性」とは歪さと見つけたり/『君の名は。』感想 (2016-09-08 00:00)
 面白いのが一番!『ゴーストバスターズ』リメイク版 感想 (2016-09-02 01:00)
 素晴らしい、そして欠点だらけの怪作 『シン・ゴジラ』感想 (2016-08-04 00:00)
 これはダメな映画では? 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』感想 (2015-07-10 00:00)
 酷いなこりゃ 映画版Steins;Gate 『負荷領域のデジャブ』 感想 (2013-05-02 00:00)

この記事へのコメント
あの主人公は最低です。

?岡崎が大学に進学してようがお金を稼ぐサラリーマンになろうが
渚を治す術なんてないでしょ
原因不明の鍵病なんだし

「勉強→仕事を頑張ればいい事がある」を過剰に信仰した人間らしい考えだな
それだけじゃ子供や妻からは粗大ゴミ、老後は夫婦別居がオチ
岡崎の魅力は馬鹿だけどカッコいいし、妻に対する面倒見の良さ、優しやでしょう
オタクにはそこが一番欠如してると思うよ
麻枝のメッセージを理解しなさい
Posted by るる at 2011年01月25日 06:10
難病持ちの妻を、自宅出産で死なせるのが優しさですか。
貧困と無知から来る悲劇(あるいは喜劇)を褒め称えろと言うのは、民間療法や新興宗教の理屈ですわな。

奇跡を演出したいなら、奇跡に頼らざるを得ない状況、つまり現実面で全力を尽くしてからでないと意味が無いんですよ。

長期的な視野も何もなく、目の前のできる事だけやって自己満足する奴は、ただの馬鹿ですから。
Posted by snow-windsnow-wind at 2011年01月25日 18:53
というか恋人が不治の病だからって治す努力などする必要が無いっていう論理には1鍵ファンとして背筋の凍るものがあるのぉ・・・ONEじゃあそこん所ちゃんとクリアしないとエンディングまで行けなかったのに
Posted by ナナシで失礼 at 2011年01月26日 13:18
貧困と無知から来る悲劇(あるいは喜劇)を褒め称えろと言うのは、民間療法や新興宗教の理屈ですわな。
恋人が不治の病だからって治す努力などする必要が無いっていう論理


>>手術費、入院費、投薬代が払えないで死んだとしたら一理ありますが、渚のKEY病は何年も治療法すら不明ですからね。
医療も万能ではなく分からないものは治しようもない
目的もなくただ入院させるだけならストレスがかかるだけです
それに仮に潤沢な資金を用意しようとして、それが実現するのは何年後でしょうか?
大学で4年、出世して高給を得るまではたして何年かかるか・・・
それまでに渚が無事である保証もありません

渚自身が妊娠を望んだのも体が完治する望みが薄いと悟り、それならなるべく若く早いうちに自分が生きた「証」を残したいと苦渋の決断をしたと考えるのが自然です。
生物の子孫に対する考えってそうゆう事でしょう
五体満足の男じゃ実感が湧かないだけで
Posted by るる風 at 2011年01月26日 23:38
世の中治らない病気はいくらでもありますが、適切なケアがあれば余命は数倍に伸びるんですよ。
そして、「体の弱い妊婦」と言うのは、医療が救える典型例です。

あの話に、本来奇跡なんか必要ありません。必要だったのは、ただの常識と医療費と、馬鹿をやろうとした時に止めてくれる良識を持った人間との関係です。
Posted by snow-windsnow-wind at 2011年01月27日 19:53
麻枝は殺して泣かすことがまず念頭にあり
どこか非常識な部分があるから
自宅出産とかの些細なディティールにぐちぐち言ってもしょうがない

あれで表現したかったのは「オタクは夢見てねーで結婚して子供作れ」
だから
「闘病ヒロインを救う」のはどうでもいいし、目的ではない
Posted by ジョン at 2011年11月10日 03:07
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。