2010年07月05日

児童ポルノは「政争の具」ですらない 相変わらずの産経新聞


産経新聞の立ち位置を考えれば当然すぎる内容なのですが、相変わらず余りに酷い内容の記事が掲載されています。


「子供を守る」どこ行った? 大人の都合で“政争の具”へ


全般的にねじ曲がった内容でため息しか出ないのですが、徹頭徹尾議論の過程を無視しているのは、特筆に値するでしょう。

都条例を巡る議論は、端的に記せばこう言う争いです。

都側:条例を改正する必要がある。これによって子どもが守られる。副作用など無い。
反対:条例を改正する必要は無い。規制は子どもを守らない。副作用しかない

実は、二次元だの非実在だのと言った部分は、枝葉末節です。この最初から交わらない平行線が、議論の中心です。

しかし、産経の記事は、最初から最後までここを無視します。
ですから、民主が「対案を出さない」事が繰り返し取り上げられ、「じゃあどうすればいいのか?」「どうやって子どもを守る?」などと言う、笑止千万の議論ずらしが頻出します。

民主が「対案を出さない」のは、一言で言えば「対案など必要ない」からです。「改革など必要ない」と言っている相手に、「では、お前の改革案を出せ!」というような物で、日本語が通じていないとしか言いようがありません。

「落としどころ」を民主が用意しなかったって、頭湧いてるんですかね?
根拠もなく「百万寄越せ」と吹っかけて、「払う義務など無い」と突っぱねた側に、「じゃあ、落としどころとして50万でどうか?」とか言ってるようなもんですよ。落としどころも議論も何も、最初から根拠も何もない話を吹っかけた上で、少しでも成果を引き出そうとするのは、正にヤクザのやり口です。


そして、そもそも子どもの被害など増えていないし、規制対象が犯罪を誘発する根拠などないし、副作用が大きすぎる、と言う意見に対して彼らが出してくるのが、「子どものことを考えていない」という罵倒です。
これはいつものパターンなので、今回も声を大にして言っておきましょう。

子どものことを考えていないのは、規制派です。
子どものことを本当に考えているなら、無意味な規制にリソースを割きません。
子どものことを本当に考えているなら、児ポ法を子どもの人権を守らない形で運用する警察の権限拡大などありえません。
子どものことを本当に考えているなら、子どもの権利を制限する条例など作りません。


子どもの幸せのために使われるべき金が無駄に使われ、子どもをダシにして醜悪な権限強化が行われようとしている時に、それを止める以上に子どものためになることが有るとでも?この辺、「お国のため」と言えば何でも通ると思っていた、戦時下の小物役人の臭いがプンプンします。
誰も否定できない錦の御旗を掲げて自己の権限強化と気にくわない相手の否定を行うのは、最低のやり口です。絶対に子どもに見習って欲しくない行動パターンなわけで、お前らの存在自体が教育に悪い、くらい言ってやりたくなります。


記事は、

「いつの間にか“政争の具”と化した改正案をめぐる議論に、子供を守るという当初の目的が薄れ始めている。文字通り“非実在青少年”化しているようだ。」

などと言う、最低の負け惜しみで終わっています。
つまり、改正案が否決されたのは、自分たちが政争に破れたからで、内容は正しい、と言いたいわけですね。
ところが、記事中には全く、何故漫画やアニメを規制すれば「子供を守る」事になるのか、一辺たりとも説明されていません。出て来るのは、おなじみ電波医師の赤枝恒雄・赤枝六本木診療所院長。「未成年者が漫画の影響でレイプされている現実があることを知るべきだ」などとのたまっていますが、統計資料の扱い方を大学で習わなかったんですね、で終わるレベル。
「これを使って死んだ人間が居る」とか言って、根治率8割の薬品の使用を拒否しかねないような医者は、隔離研究室から出てこないで欲しいと思います。





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この記事へのコメント
なるほど、これは参考になりました。都議会の様子はあまり知りませんでした。先頃、twitterで私は「怪しい人」などと言われていた様ですが、相手がやくざ同然の輩ともなると、それぐらいの暴挙には出るのでしょうね。
Posted by M at 2010年07月09日 00:33
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