2010年07月28日

正統派大作RPG 「ゼノブレイド」ファーストインプレッション

Xenoblade ゼノブレイド
Xenoblade ゼノブレイド

デスマーチ様環境がクリアされたので、しばらくのんびり出来そうです。
と言うわけで、発売直後は急がしてく手が出なかった「ゼノブレイド」です。

発表直後は、「今更ゼノシリーズ(笑)」とか嫌なおたく全開で嘲笑っていたのですが、評判を聞くとどうも嘲笑われるべきは自分らしいと思い直し、購入しました。
ところで、札幌ヨドバシ、ゲーム高くないですか?発売後一月位経つと、もうAMAZONより500円位高い計算になっちゃうんですが。勿論、ポイントを考慮に入れた上で。
まあ、AMAZONがチート過ぎるんでしょうけど。

ところで、クラブニンテンドーのポイントは、早期購入特典の割合が大きすぎると思います。むしろ、時間が経つことによるポイント減殺をもっと減らした方が、「中古が安くなってるけど新品で」と言う誘因をユーザーに提供できると思うのですが。
クソ、ポイントを半分に減らされるなら、2週間位前に購入だけでもしておくんでした。


閑話休題、例によって結論を先に。

1,何故にWii?
2,ゲームとして凄く面白くできている。大作RPGの貫禄
3,インターフェイスは欠点もあるけど良好
4,シナリオうぜえ。世界観だるい。水増しやめて
結論:良い点も悪い点も、一昔前のスクウェアそのもの


と言うわけで、順番に。
まず1。Wiiと言うハードについて。
いやはっきり言ってですね、これWiiで出す理由なんてこれっぽっちもないんですよ。多分、「これだけ普及してるんだから、みんな正統派のRPGだってやりたいよね」と言う商業戦略なのでしょうが、作りは完全に大作RPG。ハイデフでない映像にはすぐ慣れますが、やはり一世代前に見えてしまいます。
勿論、あえて映像のコストを切るためにWiiを選んだのだとしたら、その英断を讃えます。ゲーム的にも1ドットの違いを見極めるような内容ではないし、特に気にもなりません。ただ、イライラさせられるカメラの遅さは、多分ハード性能の問題じゃないかと思いますが。
ただし、Wiiって、現行世代機の中では、一番ロードが長いんですね。いや、このゲームのロードは全く気にならないレベルなのですが、とにかくCDアクセスが頻繁。初代PSみたいなシーク音が鳴り響くので、HDDインストールに慣れた次世代ユーザーは、ちょっと戸惑うと思います。
なにしろこのゲーム、クラシックコントローラ専用だったりします。(一応ヌンチャクでもできますが、やめておいた方が無難でしょう)これだったら、XBOX360やPS3のコントローラの方がマシなわけで。

ただまあ、ハード選択自体は、上で書いたとおり欠点とも言い切れないかと思います。


次。2の大作RPG丸出しの完成度について。
ゲーム内容は、SRPGと言う話を聞いていたのですが、何のことはないうざいガンビットをなくしたFFXIIです。そして、位置取りや連携が結構重要になってくるので、戦略性は割と高し。回復が不自由なせいでバタバタ死にますが、死んでもペナルティは無いに等しいので、安心してトライ&エラーを繰り返せます。
結局の所、モンスターを狩りながらフィールドを踏破し、固くて辛いボス相手に苦戦しながら戦略を練る、正にオールドFFのプレイ感覚。ダンジョンの作りとかイベントの組み方などもセオリーどおりで、安心して見ていられます。少なくとも、マスにヒットする文法に則っているわけで、間違っては居ません。最近のFFの誰得状態に比べれば、はるかにマシというものです。

ボリューム的にも、後述する水増しの鬱陶しさはあるにせよ、かなりのもの。例えば、町の住民は「ムジュラの仮面」方式で24時間動き回っており、各所でイベントを発生させます。また、名前のあるキャラクターは全てアイテム交換に応じてくれたり設定に基づいてイベントが組まれており、言動を見ているだけで楽しめたり。いやまあ、この辺も問題を引き起こしているのですが、それは後述。
少なくとも、手抜きとは対極のデータラッシュが使われています。実は豊富にある装備はほとんどがただの色違いだとか、そう言う問題はあるのですが、そこはWiiのグラフィック。どうせ細かく描き込んでも区別は付かないだろう、と言う合理的な切り捨て方で、逆に感心したり。


そして3。とにかく読み込みが速いんです。やたらとマップが広いのですが、切り替えポイントでも数秒でロードは完了。中盤以降多用するファストトラベル機能や時間操作(ラナルータを細かくしたような奴)にしても、一瞬で計算が終わります。
シークタイムから逃れられない関係上、装備画面を展開させる度に読み込みが入るのには辟易しますが、これもロード時間そのものは問題無い水準。(何が問題かは後述)
少ないボタンも上手くメニューを組んでおり、おおむね操作感は良好。本当に、往年のFFの水準です。

まあ、カメラ操作が最低だとか、(操作キャラの前方にカメラを移動、と言う機能が何故無いのか?いや、一応できない事はないのですが、Zr+キー操作とか言う体たらくで、使い物にならないのです)所持金の確認が解りにくいとか、装備関連の許し難い仕様(FF7のマテリアに当たる武器強化アクセサリが、武器を装備解除してもセットされたままになる上、いったん装備しないと取り外せない。装備画面での付け替えは、アイコンが見にくくてこれまた使いにくくて仕方ない)とかは有るんですけどね。ここだけは、最後に調整端折ったかな、と思ったポイントです。

しかし、カメラ操作も段々慣れてきますし、基本的なロードやメニュー構成の優秀さがあるので、ストレスは最小限。安心して遊び続ける事が出来ます。


ですが、4。シナリオとかイベント。これはもう、悪い意味で大作RPG。
とりあえず、世界観の説明はちゃんとしましょう。軍隊やスターウォーズもどきの兵器群(この辺のエセハリウッド描写も、実にFFです)までありながら、人間の住む町が世界に二つしかない!!と言う笑える事実を、開始後8時間ほど経って聞かされた私の気持ちが分かりますか?言うならば、勇者が旅立つ辺境の村が、世界の半分だった、と言うような話です。いや、工業力とか基礎技術とかさ……
まあ、その辺ザックリ無視するにしても、敵に囲まれて絶体絶命!のシーンで延々と数分間会話が続くとか、さっきまで歩く事もままならなかった人間が剣持って大暴れとか、(ロストテクノロジーから力を得たのかと思いましたが、その武器を手放してもそのまま)映画真似るなら演出の切れ味と簡潔さを学べよ、と言いたくなる失笑演出は、さすがにそろそろ辛いです。そう言う所こそ、時間を切り、セリフを切るべきなんですが、大作RPG病が全開です。

その辺は単純にシナリオや演出の問題なんですが、他の部分でもかなり許し難い点有り。
例えば、戦闘で必死になって倒したのに強制イベントで負けた扱いとか、逆に戦闘で戦術を駆使して戦ってるのに強制中断で負けた扱いにされたあと、ムービーシーンで大逆転とか、「ゲームをやらせろよ、ゲームを!」と叫びたくなってきます。
特に、序盤のボス戦(特殊武器の攻撃が効かない)は最低でした。事前情報から類推してダメージを与えているのに、強制中断で「攻撃が効かない!?」とか言うシーンを見せられ(俺はダメージ与えてるっての!)たあげく、HP全快のボスと再戦させられ、また倒すところまで持って行ったら今度は勝利直前に強制イベントで負けさせられると言う、プレーヤーを馬鹿にしてるとしか思えない展開を見せられた時は、リモコンを投げそうになりました。
強制的に負けるのがダメなわけではないんですよ。でも、それこそムービーシーンだけでやればいいでしょう?「攻略」させたあげく、それを無効化するイベント組むって何なんですか?ムービーじゃなくても、初代ワイルドアームズの王都襲撃イベントの最終戦闘みたいので、いいじゃないですか。

TRPGだったら、マスターに物理的攻撃が行使されても文句を言えない展開です。と言うか、こう言うのが多用されるので、歯ごたえのある戦闘を必死になって攻略するのが馬鹿みたいです。別に、世界観が特殊だろうと、シナリオが中二だろうと、そんな事をとやかく言うつもりはありません。ゲーム部分が十分に面白ければ、それらはデコレーションでしかないですから。(少なくとも、私はこのゲームの売りがシナリオだとは認識してないです)
しかし、だからこそ、「ゲーム」としてのカタルシス醸成装置として、きちんと演出を組んでいただきたい。脱衣麻雀で勝っても相手は脱がず、コンテニュー画面になると脱いでいる、みたいな意味不明の演出は、ゲームに対する真摯さを疑います。

そして、昨今の水増しお約束イベント群。結局、ムジュラの仮面と同じく町の人間に大量に設定されたイベントはアイテムコレクションや金稼ぎ・設定閲覧のための物で、ゲーム的な意味はあまりありません。まあ、序盤は「こう言うことやると楽しいよ」と言う誘導になっているのですが、さすがに毎回毎回討伐と収集と失せ物探しをやって居れば、飽きも来ると言う物です。同様に、マンショリンガー(仮)の連中よりはるかに強いユニークモンスターがその辺をウロウロしていたり、ソート機能の貧弱さもあって嫌がらせにしか思えない武器防具の豊富さなど、サービス精神と煩雑さを取り違えたような構成も結構痛し。
基本的にボスが強めで、サブイベントをこなしていないと苦しそうな印象ですし、結構きつい構成かも知れません。

とまあ、ボロクソに言っているように見えますが、実はこの辺の病理は大作RPGのお約束なので、ほとんどの人は気にも止めないと思います。サブイベントはほどほどにこなし、強制イベントが始まったら、うざいなあ、くらいに思っておいて、ゲーム部分を堪能すればいい思います。
そう言うゲームとのつきあい方は、我々良く学んで来たはずですから……


と言うわけで、結論。
良くも悪くも往年の大作RPGで、つまりはコストパフォーマンスも良く、面白いゲームです。上では書きませんでしたが、チュートリアルの充実や、やれることを徐々に増やしていって複雑なシステムを理解させる手法など、とても丁寧に組まれています。この辺も、マスをちゃんと捉える大作志向。
ただ、時間とデータを大量に突っ込まれた和製RPGの欠点もそのまま引き継いでいるので、そう言うのが許し難い人は、敬遠した方が無難かもしれません。

とは言え、FFがそうであったように、目先の変わったシステム、派手な戦闘(これは、スキルを連続してタイミングよく使うのがキモというゲーム性に直結しているので、気持ちの良い派手さです)と言った楽しませるための設備は完備。ゲーム性も高く、コアゲーマーでもちゃんと楽しめる作りになっています。


と言うわけで、10時間ほどプレイしてまた草原で蛍狩り(文字通りのハント)とかしている状態なのですが、できれば最後までプレイしたいと思います。







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