2010年08月18日

うみねこのなく頃に 散 EP7 感想2 今回の内容について

そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
そして誰もいなくなった
とりあえず、元ネタでも張っておいて、と。


前回までの感想等と、エピソード7の整理はこちら

さて、前話であるEP6は、ラストで「ヱリカを入れても17人」と明示された事が、一番大きな進展だったわけです。そして、大方の予想どおり紗音と嘉音が同一人物でほぼ確定。一応、「戦人が実は存在しない」も考えていたのですが、外れましたね。
確定と言っても、各キャラPC視点での情報がどう辻褄を合わせられるのかは解らないので、謎解きを見守る流れです。特に、二人は片方だけが先に死んでいるパターンが多いだけに、死体の処理なんかが問題になってきますので。

正直ミステリーというジャンルに思い入れは無いので、冒頭のアンチミステリー宣言は読み流し。「疑わしきは罰せず」な、正しい刑法論の話の方が燃えるなあ、とか思いつつ。

とりあえず、今回投入されたリオンは、グッダグダになってしまったキャンペーンをまとめるために、引き継ぎGMが新しく呼び寄せたPL…… と見せかけて、実際は今までのメインPLが作った新PCですね。戦人の基本的な信条を引き継いでますから。表面上のキャラをきちんと演じ分けてる辺り、スキルの高いPLと言えます。(この表現が、物語において主人公の信条を引き継がせるという作劇手法なのか、実際にPLが同じという伏線なのかは解りません)


ただ、今回は真っ当な意味でのシナリオはなく、キャンペーン全体の謎解きモードとして、会話劇での進行。どちらかというと、もうどうしようもないから、PLを一人に絞り、GMとの対話だけで物語を解決。最後にリプレイを配って理解させて終了、という感じになるのでしょうか?
まあ、仕方ありません。「ゲーム」自体は、第四話の時間制限を守れず、バッドエンドが確定してしまっているわけですから。

ところで、理御は「坊ちゃん」と言う呼称が出て来るまで「外見的には男」だと気づかなかった訳なんですけど?
一方、真理亞が自身を魔女とするアイデンティティを確立する過程は、見事なまでの新興宗教信者獲得メソッド。神父てめえ!!

所期目的であった魔法の不在証明は、もう既定事実として進行しているのが悲しい所です。幻想かミステリーかと言う大上段に構えたテーマがあるのですから、せめて何らかの可能性を残して欲しいところ。そうでないと、仮にラストで「魔法の介在を一部否定できない」という話になったとしても、「そんな話もあったっけね?」で流されてしまう可能性が高まりますし。

一応幾つか「謎」が提示されているとは言え、説明が簡単な物ばかり。
鍵束からの鍵消滅は、あらかじめ自分の束から鍵を一本抜いてロッカーに放り込んでおき、すり替えるだけで終了。
朱志香の体験も、事前に肝試しをすることを使用人に話している以上、いかようにも小細工をされる余地があるわけです。真理亞の電話はほんとうに電話、(真理亞の魔女妄想を補完すべく、ベアトに扮して毎度会っていた何者かが、電話番号を教えて連絡を取り合っていたなら説明が付きます)灯りを消すのは朱志香が電話に気を取られた隙に入口の電気を消すだけ、声と人形もそのまま自分で演出するだけですみますし。

とまあ、そう言う世知辛い話は置いておいて、青春の甘酸っぱい一ページとか、こいつらみんな死ねばいいのに!大体、戦人と紗音って幼馴染って事じゃないですか!!畜生、委員会に斬捨てられてしまえ!むしろ俺が斬る!!
……失礼、素に戻ってしまいました。と言うか、放っておいても全員死ぬんでした。ブラックジョークにもなりゃしません。それと、委員会は初期の理想と偉大なる指導者を失い、今は惰性でスレを続けてるだけですしねえ……

閑話休題、この恋愛話は、舞台装置の意味をいっそう強調していますね。
ネットも携帯もない時代であるからこそ、島の隔絶性と遠距離恋愛の困難度は大きく高まり、ドラマが生まれる。(勿論、発展した技術を前提とするドラマは逆ですが。SFみたいに)古典的なラブストーリーをやりたい場合、やっぱり昭和時代は使い勝手が良いんですよね。私も、GMとしてシナリオを作る時、良く使います。

ただ、年齢設定的には色々無理が。戦人が家を飛び出したのは12歳位の時のはず。紗音も同年代として、一緒にどうこうと言う話まで一気にすっ飛ぶのは違和感があります。まあ、ロミオとジュリエットと同年代、と言ってしまえばそれまでですが。
とか思っていたら、見事なまでにしっぺ返しが来て笑う前に顔が歪みました。なるほど、ホワイダニットへの共感度は暴騰です。

しかし、結局の所細かなトリックの話や、肝心の事件を起こしているときの心情描写がないせいで、尻切れトンボ感が酷いんですよね。やっぱり、悩み苦しむ彼女(?)と無慈悲な事件の執行者が、ちゃんと繋がりません。ここを、次回最終話で救いを混入させる手がかりにするのでしょうか?

そして、例によってお茶会での胸くそ悪い(誉め言葉)反転。これ見るまで、今回のベルンカステル卿は、絶対NPCだと思ってたんですよ。(苦笑) 余りに問題プレーヤーぶりが(演技込みで?)度が過ぎていたために、今次GMにプレーヤー・サブマスターから追放されて、GMのコマにされたんじゃないかと。
で、結局がこれです。ひぐらし罪滅ぼし編の、最悪な(これも誉め言葉)隠しTIPSと同じ流れですね。

しかしまあ、右代宮家はどいつもこいつも真性のクズばかり。2chのスレで出ていた、
「実は、金蔵がやったのは、実の娘犯した事だけだよね」
みたいなレスに大爆笑してしまいました。まあ、それが一番マシに見えてしまうレベルのひどさですからね……

と言うように今話は終わっていくわけですが、最後の最後にまた爆弾。金蔵を止めようとする上官のカットが挿入されることで、今話「観劇者権限」で語られた諸々が、これまた証言者にとって都合のいい解釈でしかない、と言う事が示されてしまうわけです。
これは、本当にどう解釈したものか迷うところです。金蔵の証言だけがいい加減なのか、権限によって得られたもの全体がブラフなのか…… 戦人が供えた本を考えると、最終的にはあり得る幸せな物語を提示し、それを言わば事実より価値のある真実として縁寿に提示して〆、とするのでしょうかね。

とりあえず、今回も結構色々楽しめましたので、冬を楽しみに待とうと思います。



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