2010年08月25日

ぶち壊しだ! けいおん!! 第2期 第21話 感想


けいおん!!(第2期)


他の各話の感想はこちら

ようやく終局へ向けて加速を始めた、けいおん!!#21「卒業アルバム!」の感想です。



前回予告通り、卒業アルバムへの写真うつりを気にして「女の子」している唯からスタート。何というか、新鮮です。
ニヤニヤが止まらないほど可愛らしさを感じるのですが、同時に違和感も。

どうも私、主要四人組に関しては、可愛い萌えキャラと言うよりも、「楽しく遊び回れそうなナイスガイ」と言う視点が強くなっちゃうんですよね。ノスタルジックな部活物と言う面を、意識させられるからでしょうけど。

ちなみに、先日けいおん!に全くはまらなかった友人と話をしていたところ、「中学・高校時代に仲間とワイワイ楽しんでた人間が、強くはまる要素を持ってるんじゃないか」みたいな話になりました。確かに、私についてはそれで正しいと思います。勿論、「楽しめてない奴は学生時代ボッチだった」みたいな下らない話に、持って行くつもりはありません。ただ、けいおん!が、仲間とわいわいやった思い出を持っている人間を共感させる回路を、内蔵しているのは間違いないだろう、と言う話です。



でも本当、表情一つで印象がクルクル変わって、女の子ってすごいですねえ…… リアルの話は置いといて。
女の子から見たら、男の子も同様に見えたりするんでしょうか?


一方、髪とめる物を出せと言われて迷わずクリップ差し出す和さんは良いSです。


つまるところ前半は、コスプレショウならぬ髪型ショウ。素直に萌えておくのが正解だな、とこの辺までの間に思考が切り替わってます。


ですが、Aパート終了を待たずして、モードはしっかり「終わりへのステップ」に。梓の不安は最初からでしたが、さわちゃん先生のツッコミで、あれだけ引っ張った進路選択の、最終決断を迫られます。

ムギは女子校の一般で、澪は公立の推薦。国立ではなく「公立」というのが、引っかかるところです。関東北部と言う設定のはずなので、埼玉県立辺りでしょうか?(参考:文科省ページの公立大学一覧


さて、進路問題を引っ張ったままアルバムの話を続けるBパート。卒業アルバムがこう言う一覧型というのは、割と珍しい気がするんですが。普通、集合写真じゃありません?


で、髪型ショウも続くわけで。この、髪を下ろした律は破壊力がもの凄いですねえ。一昔前の少女漫画のメガネ取ったら…… 並の変貌振りです。


この、ちょっと不安そうな唯は、それ以上ですが。
まるで、ヒロインか主人公みたいじゃないですか!


しかし、いくら唯とはいえ、このオチは予想の斜め上というか……
いや、見る角度によっては、すごい可愛らしいと思いますよ!?


この、半分SDキャラと化してしまった他のメンバーに、シンクロ率が大変なことに。笑うわけにも行かないおかしみと言いますか。梓の「若返ったって言うか」は、当を得すぎですが。


結局、ムギの作戦「ちょっと横に流す」が機能して、そんなに変にはならずに了、と。

それにしても、女子校の写真撮影とか時間かかりそうで大変ですねえ。カメラマンの報酬はカット単位なので、たまったもんじゃなさそうです。



閑話休題、今話のそして進路問題の結論については正直「は?」と言う気持ちでいっぱいになりました。
けいおんの第二期は、描かれた楽園が「終わる」事を前提に描かれてきた話だったと思います。しかし、その前提を覆し、同じ女子校を進路に選択して「同じ生活を続ける」事を選ぶのでは、テーマに対するちゃぶ台返しとしか言いようがありません。
そしてこの方法は、卒業・別れという最高の舞台を、制作者自ら取り下げてしまったのと同じ事です。少なくとも、私が期待したのは「卒業しても関係は続く」と言うファンタジーであって、「卒業しても同じ学校」と言う、単なる楽園の延長戦ではありませんでした。と言うか、こう言う所に落とすなら、卒業というイベントなど組まず、サザエさん時空で物語を展開すればいいだけの話です。

不治の病に冒された人間の生と死を見つめる闘病記を読んでいたら、最後のオチが「治療法が見つかりました!」だったと言うか、実録二次大戦物を読んでいたら途中から仮想戦記になってしまっていたというか、そんな残念感が目白押しです。

正直、本当にがっかりしました。勿論、和やクラスメイトとは別れることになりますが、それは大した問題ではありません。いやむしろ、一番の「問題」をなかった事にする、とても不健全な展開と言えるでしょう。

あと、さわちゃん先生は、大人として先生として、ちゃんと彼女たちを叱るべきだと思います。あの彼女たちの選択は、成長したくない、変わりたくないと言っているに等しいわけです。それがどんなに共感を呼ぶ内容であったとしても、大人として、先生として、「それじゃダメ」と言わねばならない。彼女たちがそれを聞き入れなかったとしても、さわちゃん先生だけは笑顔で受けいれてはいけないはずです。

今回唯の外見が幼くなってしまっていましたが、まさかオチまでそこ(幼い選択)にしてしまうとは…… 萌えアニメに何本気になっているのかと言われそうですが、第二期前半を見ているときは、本当に期待してたんですよ。
大人っぽい姿の彼女たちによるエンディングテーマも、とても白々しく聞こえてしまいました。



こうなると、受験も余り共感やドキドキを伴うイベントではなくなってしまいます。落とし所が見え見えというのもそうですが、ドラマとして意味を持つ「受験」は、ああ言う物ではないわけです。
楽しかった学生生活が終わる。苦しい受験に勝っても、手に入るのはあくまで「新しい生活」であって今の楽しい生活は必ず失われる。そんな、やり場のない焦燥感に追い立てられながら、無味乾燥な知識を頭に叩き込んでいくやるせなさというか切なさが、一番の共感ポイントだと思うのですが。
受かれば今の楽しい生活が(大部分は)続く試験って、それは既に視聴者が経験に照らして共感すべき受験とは、別の何かです。


と言うわけで、今話で明らかになった物語の全体構成は、正直酷いものだと判断せざるを得ません。個々のパーツはすごく良いし、キャラ萌え作品としては満点なんですが、とても残念。
悲しいなあ……



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この記事へのコメント
あはは、絶対突っ込むと思った(笑)
原作を知っている私は二期前半にあらかじめこんなコメントを書いておいた訳ですが。
http://yukikaze.otaden.jp/e107917.html

まぁ自分はどちらにしろあずにゃんぼっちENDなのは確定してるので
あまり熱の上がる話題でもなかったのですけど
そもそものテーマ解釈の部分から違うこんな方もいらっしゃるので
ご参考までに。
http://aiba.livedoor.biz/archives/51828901.html
http://aiba.livedoor.biz/archives/cat_50028708.html

この手の視点から書く感想というと
自分はたまごまごごはん氏とやまなしなひび氏が長文を書くイメージがあるんですが
両者とも恐らく肯定になると思われるので
あの方達が21話の感想をどう書くのか楽しみです。
Posted by 名無し at 2010年08月27日 09:46
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