2010年09月03日

ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 クリア

ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~
ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~

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色々と、ウンザリしながらクリアしました。
とりあえず、2点に絞って話をします。


1,旧作の面白さをそぎ落とす難易度調整

ファイアーエムブレムは基本的に高難度を売りにしていますが、実はラスト近辺についてはそうではありませんでした。旧作では、直前の闘技場でレベルを上げ、貯めた金で成長アイテムを買い込んでドーピングすることで、ラストステージだけは「今までとは打って変わった殲滅戦」が展開できたのです。
これは、必死にキャラを殺さずに頑張ってきたプレーヤーのお楽しみであると同時に、チマチマと立ち回ってきた鬱憤を晴らす、伝承どおりの英雄の姿を拝む場面でもありました。言わば、晴れ舞台です。

ところが、リメイクでは闘技場の難易度が馬鹿上がりしており、セーブ&ロードで調整してきた高レベルユニット以外は、全く勝てません。ドラゴンナイトやパラディンを下馬させる小細工も不可能になっているので、とてもストレスフル。
しかも、この難易度の理不尽さが凄まじく、「ステータス上限まで速さが育っているのに追撃を受ける」「ステータス上限まで力が育っているのにダメージが1」と言ったふざけた事態が頻発。ウンザリしてきます。
元々、ファイアーエムブレムは命中率やダメージの計算が非常にシンプルで、それ故に移動やダメージ計算をきちんと行う事を求められる詰め将棋型のゲームでした。まあ、聖戦の系譜以来のバランスのグダグダさと言ってしまえばそれまでですが、あれだけ完成されていた紋章の謎を、何故こんな風にしてしまうのかと。

同時に、ステータス増強アイテムは効果が著しく低下している(旧作は上昇値5、リメイクは2。しかも、ステータス上限自体が1.5倍になった中で)上に、一種類三個しか買えません。一応、使うキャラをガッチリ絞ればほぼフルカンストさせられるのですが、どうしてこう言う仕様にしたのか謎です。お気に入りのキャラを最後に強化する楽しみを中途半端に奪うだけで、適切な難易度調整になっているわけではありません。

そして、ラストステージ(今回は、旧作の3連戦が1回ごとに別ステージ扱いなので正確にはラスト3ステージ)の不毛さと言ったら…… 2戦目はほぼ旧作通りですが、1戦目は馬鹿みたいに出て来る増援相手に不毛な追いかけっこです。そもそも、速さマックスのユニットがドラゴンキラーで攻撃しても追撃できないとか、盗賊なら追撃できたかと思ったら結局一戦闘では死なないとか、実に不毛な数値バランス。面倒くさいだけで、ちっとも面白くありません。これでは、折角目をかけてステータスをカンストさせても、中途半端な数値で止まっている場合と変わらなくなってしまうわけで……
爽快感がないせいで、作業感がとてつもなく強くなっています。

ああ、戦略面での後退と言えば、星のかけら・星のオーブの成長補正効果が失われたため、「あえて高成長率キャラは後半まで取っておく」と言った戦略が必要無くなりました。とりあえず、強い奴を投入すれば良いだけ。何だか拍子抜けしましたよ。二線級ユニットでいかに前半をしのぐかが面白かったのに……



2,キャラクター描写の問題

まず、大量に追加されている会話が、必ずしも有効に機能していません。ぶっちゃけ、設定と齟齬を生じていたり、やり過ぎてキャラを崩壊させています。
特に顕著なのが私が愛したエストさん(ペガサス三姉妹末妹)でして、カチュアやミネルバ、主人公との脳天気な会話やパオラとの心温まる会話が追加されています。ところが、エピローグは相変わらず「アベルに黙って姿を消す」のままなので、ギャップがひどい事に。あれはパオラの想いに気づいてしまったからのはずなのですが、パオラと笑って話しているイベントが組まれていたりするとぶち壊し。
ミシェイル生存エンドでのぞんざいさも相当な物ですが、全般的に木に竹を接いだような蛇足感が酷いことに。

これは、大量に追加された会話の大半が「旧作では影も形もなかった主人公」との物なのが大きいでしょう。しかも、その内容が主人公を気持ち悪くヨイショする内容だったり、変に慕う内容だったりするので、キャラ崩壊せざるを得ないのです。少なくとも私は、マルス以外をお兄ちゃん呼ばわりするチキや、主人公相手にペラペラ喋って稽古まで付けてやるオグマなど見たくありませんでした。あげくに主人公がシリウスに喧嘩売り出したときは、そのまま刺し殺されちまえばいいのに、とも思いましたね。

基本的に、主人公と新キャラ連はノイズにしかなっていないのが、本当に困った物です。サジマジバーツはなんで出て来るのか意味不明(連中はタリスの義勇兵)ですし、戦火の中で恋をして剣を捨てたはずのラディがノコノコ登場するに至っては、目を疑いました。
黒騎士団残党はエピローグや少ないセリフが結構良かったですが、新規追加なのにイベントがないので埋め殺しですし。

また、キャラクターへの愛着を示す行為の最たる物である「出撃させる機会」が奪われているのは、本当にどう言うことなんでしょうね?前回も書きましたが、旧作最大15人に対し、今回は12人。しかも、新規追加キャラは大量におり、主人公もちゃんと育て(イベントは一番多いし、一応自分の分身だし)たりすると、本当に枠は足りません。特に、ラストステージなど、マルス・主人公・説得要因×4だけで枠が半分埋まるわけです。キャラを強調したいのか薄めたいのか、理解に苦しむところです。

キャラが濃いと言われるファイアーエムブレムですが、旧作は決してデータ量は多くありません。各話冒頭や説得時のわずかな会話と、死亡時の十数文字のテキストと三行で終わるエピローグ。
しかし、それらが「死んだら二度と生き返らない」と言うシステムと難易度によって、「ゲームを通じて」愛着に変わっていくという物だったわけです。それを、ゲームで使う機会を減らし、データ量増やせば良いだろうという考え方は、余りにゲームデザインをないがしろにしてるんじゃないでしょうか?何も、データ量を減らせと言っているわけではありません。一番優先すべきポイントは何か、という話です。

これは、恐ろしくおざなりな戦闘グラフィックにも言えるんですけどね。専用グラフィックはほぼ消え、単なる色替えだけ。ジュリアンが浅黒いターバン姿だったり、竜族が凄くしょぼかったり、なにを考えてるのかと。

と言うわけで、GBA→GC→Wiiと失望の連続だったファイアーエムブレムシリーズの、ある意味締めくくりとなったと思います。もう新作に付き合う義理もないですし、聖戦系は元々余り好きではないのでリメイクされてもスルー確定。
と言うか、いくら天下の任天堂と言えども、リメイクというのはやはり難しいのかも知れませんね。メイン開発者も居なくなっている状況ですし。と言うか、リメイクと言う事を基本的に行わないはずの任天堂が、なんでこんな企画を持ってきたのかが、一番謎だったりしますが……



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