2010年09月26日

リアル妹がいる大泉くんのばあい 感想1

リアル妹がいる大泉くんのばあい
リアル妹がいる大泉くんのばあい

積みゲーが全部はける可能性と、賽の河原で石の塔が完成する可能性は等しい。

と言うわけで、ちょっと前のパソゲーの感想を書くコーナーです。この手の記事は、リアルタイムでプレイすると閲覧数が10倍位跳ね上がるんですが、まあ上記の理由で無理ですわ。

と言うわけで、周囲で余りいい話を聞かなかったので後回しにしていた「リアル妹が居る大泉くんのばあい」です。

なお、この感想は本筋と言われるリアル妹ルート突入直前の物です。なんか、リアル妹ルートで色々ひっくり返るとの噂なので、それを念頭に置いた上でどうぞ。


……


さて、最初に、始めると同時にとてもがっかりしたポイントを。
まず、全然兄妹が「リアル」じゃありません。ゲームだから当たり前!と言う話ではなく、初期状態でちょっと期待と違う方向性なのです。まずそこの説明を。

なお、以下使う「リアル」という言葉は、「嘘だけど納得できる」というような意味になります。リアルリアリティ。


・兄(主人公)
妹大切。超大事。甲斐甲斐しく送り迎えしたり凄く気を使ってたり、何というか、「普通そんなことしねえよ。って言うかキモイだろう」というレベル。年頃の兄が、妹にあんな構うかよ。しかも、放っておけと何度も言われてるのに……
その状態で妹ゲームにはまっている様は、「三次元で手を出せないから代償行為ですか?」みたいな、やな意味での生々しい感じがしてきます。
妹が妹が言い続けている様子自体、どう見ても「依存」ですし。

・妹
ツンデレ。
テンプレ的な行動があるわけではないのですが、どう見ても兄のことが大好きで、あえて冷たくしている風情。要するに、最初からフラグが立っています。
正直、これって全然期待した「リアル妹」じゃないので、ギャグにもエロにもならないのですよね。同じリアル方面のツンでも、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」(当BLOGの感想はこちら)の妹はリアルを振り切る(正確には、兄に対する嫌悪が「リアルよりも過剰」または「凄くリアル」)勢いなのでちゃんと機能しています。
少なくとも、題名から考えても、リアル妹は二次元妹と対比をなす(兄を本気で嫌っている/無視している)設定にしないと、意味が無いと思うのですが。


と言うわけで、リアルに絶望して二次元の妹を求めつつ、リアル妹とは仲良く罵り合っている妹尾兄妹の方が、はるかに「リアル」です。(兄と妹がちゃんと仲が悪い、兄がキモがられているという意味で。最低限家族の絆が垣間見えるところまで)

あげく、現世に顕現した二次元の妹に対し、「お前は本当の妹じゃないから」とか言って距離を置く主人公に、我々は感情移入できるのでしょうか?
電影少女」の自滅するマスターみたいになれとは言いませんが、せめて喜べよと。イケメンという設定と言い、なんで感情移入を妨げるような設定にするのか、本当に疑問です。
少なくとも、題名から想像される初期状態とは、かなりかけ離れているのは確かです。
これなら、兄は妹を特になんとも思わず、妹は兄を邪魔な同居人位にしか思っていなかったこころナビ(まだ新品在庫あるのかよ!)の方が、はるかにリアルでした。


ちなみに、濃い友人とそれを虫けらのように扱う妹のコンビは、こんな感じ。


勿論、主人公を余り濃いおたくにするのは、学生という設定から難しいのかもしれません。実際、ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!(当BLOG内の感想はこちら)なんかでも、そこは苦労してました。でも、少なくともおたくとしての基本的な行動パターンというか設定は、大事にして欲しい所です。


ただし、逆を言うと主人公兄妹は、「歯車が狂うと、こいつら一線越えちまうだろうな」と言う「リアル」さが有るとも言えます。この辺は、好みや期待の方向性によって、かなり意見が分かれそうです。


テキストは標準的。特に酷いところもない代わりに、膝を打って声を出すようなシーンもあまりありません。ただ、標準偏差が滅茶苦茶大きいのがこの業界ですので、「酷くない」はとりあえずプレイするのには十分な水準。

立ち絵は微妙かも。身長差が余り強調されておらず、リアル妹が150cm未満(結構重要な設定)とか、言われるまで気づかなかったり。

以下、各ヒロインルート。

・美紀
「親友の妹」。アグレッシブに主人公に言い寄り、妹sから奪い取っていきます。建前上一番健全なルートで、妹sルートのために設定されてた対照群みたいな役割でしょうか。
ギャグ色も強いかな?「童貞を奪われたことを妹に説教される兄」のシーンとか、結構笑えたりします。
もっとも、あの行動パターン、美紀と主人公はサークルクラッシャーに近いよなあとか思ったり。
さて、このシナリオはギャグ多目で進み、ラストはきっちりお約束で締める王道、と。そこ、水増しシナリオとか言わない!兄妹の距離感については、妹尾兄妹が一番リアルで見てて楽しいですしね。河原の部分は別として。(あそこは、リアルにやっちゃ面白くないところですから)
でも、ラストのまとめだと、主人公達は高校生(美紀のやってる勉強内容を見ると、中学生の気もしますが)よりも大学生のがしっくり来ますね。18歳以上?まあそう言う建前は置いといて。

なお、キャラポジションから明らかなとおり、尺はとても短いです。


・麻衣
「二次元妹」。大人しくて純真で素直な、いわゆる理想の二次元妹。必殺技は無邪気な顔で兄を罵ること。(意味は解っていない)



ええ、最高ですよね!要するに、このルートはリアルなんぞクソ喰らえな素晴らしきエロゲ時空で話が進む系統です。
主人公曰く、「ここ数日の怒濤のような展開は低予算で作られたエロゲーみたいな展開だった」。”展開”が二度繰り返されてるのは誤植ではなく元の文がそうだから。多分、主人公の混乱を表してるんじゃないかなあと。

これで主人公があっさり応じるとただの抜きゲーですが、主人公が愛する(どう言う意味であれ)のはリアル妹なので、そう簡単に応じないところが「シナリオ」の根幹になります。と言うか、「そんなの異常だろ!」と言う極々常識的な反応を主人公が返すわけです。

これが堅実なコメディに仕上がってまして、中々楽しませてくれます。基本的には、とんちんかんな(でも超有効な)迫り方 → 主人公動揺 → リアル妹ツッコミ、という流れ。
ただし、この常識の壁は主人公にしっかり根を下ろしているため、割と真剣な話になっていたりもします。



この回想が典型ですが。
とは言え、これはエロゲでありまして、結局は手ぇ出すことになるのは自明。ただし、手を出すところまではなし崩しで、逆にその後でサプライズイベントを咬ませて来ると言う手法。

そして、謎と伏線をばらまき、結局何も解らないままSADエンドで物語は終わります。
でも、最終的に彰が直接言及するこのルートのテーマは、本当にこのルートが「二次元妹」のルートであったことを明記する素敵で最低なダメ人間宣言。何だか暖かい気分になってしまいました。
なお、このルートもボリュームは大した事はありません。まあ、何度も言っているように、昨今の無駄なシナリオの肥大化にはウンザリしていますので、むしろこれくらいで丁度良いかなと。値段も安めですし。


以上が、ここまでの感想になります。



その他のギャルゲーの感想はこちら





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