2010年09月14日

学園黙示録 ハイスクール・オブ・ザ・デッド 第11話 感想

学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 1
学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 1


前話までの感想はこちら


第11話 DEAD storm rising

元々原作が未完なので、綺麗に終わらせるのは難しいだろうと思っていましたが、残り2話で全然まとまる気配もないHIGHSCHOOL OF THE DEAD です。


そして、その「まとまりそうもない」の代表格が、今更ノコノコ登場した教師改め教祖様。
でも、カリスマでも保有戦力でも、全く高城パパの足元にも及びそうになく、咬ませ犬臭が強すぎます。


で、この期に及んでわざとらしく描かれる左翼団体(?)のみなさんとかね……
自分が気にくわない者をあそこまで醜く描くってどうよと言う以前に、世界背景と齟齬が出るんですよ。そう言う連中(「人」なんか殺せるか)は、その方法論が通用せず自滅し、「世界が変わってしまった」事を示す材料にする。これが、カタストロフ物(またはアフターカタストロフ物)のセオリーで、なんでセオリーかと言えば、凄く有効で、かつ受け手をゲンナリさせることが少ないからです。
例えば、ターミネーター2をはじめ、「非常時」に役に立つのはパラノイア扱いの危ない集団と言う描写が良くあります。(主人公は武装主義者のキャンプで武器を仕入れる)ですが、それを「現実の」サバイバリストを賛美する方向に持って行ったらただのアホですし、逆も又然り。と言うか、そう言う思想を馬鹿にしたいならしたいで、もっと洗練されたやり方があるわけですよ。例えば、現状を解っていても従来の主張を変えられないまま、優柔不断な態度を取っている間に食われちゃう、とかね。優柔不断さは真っ直ぐな異常さよりも余程視聴者をイライラさせられますし、主人公達や高城パパとの対比としても上手く利用できます。


何故か平野がフォローを入れてるんですが、こう言うのを、彼らの中の一人がちょっとした態度で表すだけでも、グッと深みが出たはずです。ゾンビ物の美味しい所は、壊れて行く世界と人間達。「これじゃダメな気がする。でも……」と言う態度を見せつつ滅びへと進んでしまう集団、として彼らを描けば、壊れた事を自覚しつつ生き残る主人公達との対比で、見事に活きたはずです。


でまあ、主人公に迫る(性的な意味で)麗さんですが、「そうしなければ生き残れないから」迫るって、何気に真っ黒でド外道な事言ってますよね。
まあ、それで応じる主人公も、サークルクラッシャーの素質十分。って言うか、こいつ本当に何にも考えてないなあ。今回になって、突然「リーダーとして相応しい」みたいな持ち上げを周囲がやってますが、残念ながら、今まで全然そんな行動してませんしね。特に、ワイヤーバリゲード前の指揮官失格ぶりが目に余った直後だけに、まるで説得力がありません。

ところで、麗と毒島の確執っぽい描写については、シドウの陰謀から来るゴタゴタなんですかね?
疑問なのは、若手の一教師では、生徒の留年は決められないだろうと言う事。学校内に派閥を作ってたんでしょうかね?公立学校だとしても、国会議員では、逆に権力を行使できません。「口利き」は、それに相応しい役職でなければ意味が無いのです。例えば、警視総監と知り合いでも交通違反はもみ消せませんが、警察署の上役クラスだと逆に効果的とかね。


一方、後半になるとはじめて雨が降ります。水には決して入らず、水をぶっかけられると機能停止していたゾンビ達は、特に死ぬわけでもない模様。やっぱり、恐水症じゃないのか、あれ?つまり、狂犬病の一種。咬まれると感染しするのに血を浴びても感染しないとか、そのまんまなんですよねえ。なんで主人公達が科学では説明できない云々と言い続けるのか、本当に不思議。特に保健医は、真っ先に指摘しなくちゃならないと思うのですが。


閑話休題、シドウは結局パパさんどころか麗にすら太刀打ちできず、追い出されて終了。逆上してゾンビを誘導する位はやるでしょうが、結局小物止まりでフィニッシュです。


そして、ついに始まる核戦争。大都市に核が落ちればゾンビは大幅に減るでしょうが、生存者も同じ。特に、組織的に治安を回復させられる力を持つ軍隊が消滅すれば、生存者は各個撃破されるだけです。これで、人類の敗北は決定的となったと見て良いでしょう。
なお、ISSの描写だけはおいおいと思ったり。あそこの常駐員は、半数がロシア。残りを各国が分け合う形です。と言うか、バイコヌールもケネディも使用不能だと、もう補給も無理ですね。赤道ギニアは無事じゃないかと思いますが(孤島だし)いずれ備え付けの脱出カプセル(要するに、くくりつけられたソユーズ)で、運任せの帰還を余儀なくされるでしょう。WORLD WAR ZではISS滞在員はかなり大きな役割を果たしてましたが、あれは各国の政府機能は一応温存されてましたしねえ。

そして、次回。核兵器のEMPで電子機器が死に、(車も点火プラグが死んで使用不能になるはずです)人類側、と言うか主人公達は危機に瀕する模様。この辺りの核兵器に伴う「問題」の描き方は、前にも書いたウォー・デイですね。
ここまでくると、もう人類ダメは決定的なわけで、どうやって次週でオチを付けるのか。なんか、中途半端なラストが見えてきたようで不安ですが、とにかく次週を待つとしましょう。




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