2010年09月30日

けいおん!! 第2期 番外編 「訪問!」感想


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けいおん!!(第2期)


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最終回後に番外編が二回も続くと、何となく「往生際が悪い」と言う単語がちらついてしまうけいおん!!ですが、最後の放送と相成りました。




冒頭、前回同様一瞬卒業後の話かと錯覚した物の、これはブラフ。スタートは、梓入学直後という、今となっては遙か昔の時間軸です。


「これはひどい」状態だったDVDジャケット絵の秘密が、今ここに。いや、そんな伏線の回収、いらんのですけれどね……


しかし、これはあくまで回想シーン。ひとりぼっちの梓が座る部室を遠景で撮り、梓の問題を描写として残します。
まあ、あくまでも描かれる時間軸は、四人組卒業前なのですけどね。



「私っぽいって……?」
「子どもっぽい、って事かしらね」
アルバム見本を見て、こんな時だけ「私って写真うつり悪~い」な女の子を見せる律よりも、バッサリ行く和さんの男前っぷりに惚れますね。

でも、一々直球ストレートのことを言って憎まれないってのは、リーダーとして凄く得難い素質だと思います。

ただ、卒業間際まで仕事続けるのは、どうなんでしょうねえ?任期はとっくに終わっているはずなのに、ちゃんと後任育ってないのでは?全部自分でやってしまっていて、4月になると同時に全業務が止まるパターンじゃないかと思います。



梓と並ぶ今回もう一方の主役は、さわちゃん。こう言っちゃ何ですが、学生当時の写真は、年齢よりもかなり老けてますよね。


さわちゃん宅でのほのぼのとした描写は、卒業回をやった後の番外編としては、理想型かもしれません。
生徒は去る。教師は残る。でも、いずれその教師も去り、学校と言う場すらいずれは時に飲まれていく。そんな繰り返す流れを感じさせる。とても暖かい空気が満ちています。
「静かになっちゃうんだなあ」
と言う先生の言葉の、なんと優しげな事。


そして、その繰り返しを象徴する存在の大先輩達だからこそ、今まで触れられなかった問題に切り込めるわけです。つまり、「お前達に私たちが残した『場』を、お前達は後輩に引き継がせられたのか?」と。

さわちゃんは四人を助けますが、本来四人は助けられる資格はありません。彼女たちは、結局梓の気持ちも先輩としての義務も放置したままだったのですから。大体、今回のさわちゃん宅訪問というイベントにしても、放課後まで待てば梓もついて行けるのに。


この、もう「自分たちの」部室でないと言う事に気づいて唯が入室をためらうシーンですが、本当に彼女はそこに踏み入る資格を持ちません。結局、部員以外を動員して新歓を行わねばならない苦しい立場に梓が立たされたのは、四人の責任なのですから。

他人事みたいに「新歓ライブ頑張れよ~」などと言う、律のあっけらかんさも大概ですが。


梓の奏でるギターソロの中走り去る四人の姿は、私には、責任から逃げて悪びれない姿の象徴に思えてなりませんでした。


彼女たちが楽しく過ごす姿はとても眩しく、二期にわたって楽しませて貰いました。
ですが、結局彼女たち四人は楽しさを享受するばかりで、周囲、なかんずく梓のような後輩に対してすら、責任や配慮をちゃんと取っていなかったのではないでしょうか?
私は、この部分に、最後まで引っかかりを消し去ることができませんでした。


だからこれも、手放しでは喜べないのですよね。彼女たちが投げ出した諸々は、映画版で回収できるような物ではなくなってしまっているわけで。
四人組が卒業した後の軽音部を描くのであれば、積極的に見てみたいと思うのですが、どうなるのやら。



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この記事へのコメント
終盤の展開に不満を覚えてる人にこそ原作4巻を勧めたい所です。
とりわけ「梓に何を残して行くのか」というテーマは原作の方がしっかりしてるかと。
新軽音部と先輩組の関係性もちゃんと描かれてますし(純に抱きつく唯など)
もやもや感を少しは消化してくれると思います。
Posted by 神尾そら at 2010年10月03日 22:24
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