2010年12月09日

椎名高志さんのtweetが素晴らしすぎる件

今日は簡単な更新です。

都条例関連で、色々な作家さんが発言していますが、椎名高志さんがかなり継続的にtweetしていて、興味深く読んでいます。

https://twitter.com/Takashi_Shiina

「ナチは次も赤いシャツやカギ十字を着て現れない。世の中のためにと人から自由を奪う。そしてそれはあなたかもしれない。」

とか、至言だと思いますよ、本当に。

普段アヴァンギャルドなギャグを書いている作家に限って、いざとなると良識派ぶって規制に賛成したりするわけですが、(石原なんてその代表ですよ。スノッブ丸出しの江川なんかも)この人は本物。尊敬します。

後、彼が漫画家としてだけでなく、「親」という立場から発言しているところにも注目。川端裕人さんと同じパターンですが、子どもに見て欲しくないなら全ての子どもに対して見るなと言い続けろ、法律で縛るな、と言う発言には、筋の通った覚悟が見えます。


それにしても、正直再提出の条例に、ここまで抵抗が出て来るとは思いませんでした。
参院選のあの体たらくを考えれば、民主がヘタレるのも都が強気になるのも当然なわけで。

勿論、こうしてそう簡単に改正をさせないという体制になっているのは素晴らしい話。ただ、「法案に口は出すが投票行動の基盤にはしない」と言う有権者って、民主国家としてどうなんだ、という疑問も湧いてきます。そもそも、あんな差別主義者を都知事にしたり、不見識な議員を大量に議会に送り込んだり(逆に、見識ある議員を落としてしまったり)しなければ、毎回背水の陣で瀬戸際戦術を採る必要は無いわけで……
これって悪く言えば、示威行為に長けた少数派が制度を通じずに勢力を広げてる状況で、あまり誇れる話じゃないのですよね。戦闘的な利益団体と見分けが付かない、と言う意味で。勿論、我々は体現される利益が社会全体に資する物だと信じているわけですが、だからこそ、議会に利益代表くらい確保できないとまずいわけで。

椎名大百貨店 (サンデーGXコミックス)
椎名大百貨店 (サンデーGXコミックス)

↑短編の名手と言われる椎名高志さんですが、この短編集はスランプから脱出する頃に描かれた、ギャグマンガの面白さが「泣ける」代物。後書きとセットで非常に良質。不健全な欲望を不健全だが大好きだと宣言し、そう言う物を表現し描き職業としている事を「それでもいい!」と喝破するその姿勢は、全てのオタクの鑑だと思います。一生ついていこうと思いました。
この宣言自体は、デビュー作であるアンドロイド(TO HEARTのマルチの元ネタ)に対して主人公が叫ぶ「それでもいい!」と同じです。しかし、作者が色々な経験を積み、一回り大きな意味を持つ重い言葉として回帰してきたという点でも注目に値します。年を食って「文学」ぶるのでもなく、かと言って変な僻み根性に流れてしまうのでもなく、あくまで書いて・読んで楽しい娯楽作家たらんとする姿に脱帽です。

……だから、単行本派も許して下さい。雑誌って、好きでない作品もついてくるので嫌いなのです。収入的には雑誌だけ読む人より貢献してることになりますので、その辺でチャラと言う事で一つ。



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この記事へのコメント
はじめまして。
最初の都条例からではありますが、楽しく読んませて頂いております。
条例に関する、ちょっと過激ですが的を得たご意見にはいつも関心させられております。
たぶん、都としてはいままでのように水面下でさっくり通して、どこのどなたかは存じませんが甘い汁を吸わせて差し上げるのが目的だったのしょうね。

この一連の騒動に対して思うのは、「ジェネレーションギャップ」の
一言に尽きます。
法案作成に対する姿勢、情報伝達の速さの失念、
「今の世の中」に対する都側の認識の古さ(これは意図的かしれませんが…)、そして民間の反対派や賛成派の意見の鋭さ。
ひたすらに国民の生活の進化に都の認識がついていけてないことばかりが気になっています。

今日、角川の井上社長がアニメフェアへの参加を取りやめたと言うニュースがありました。
多少なりとも、都が歩み寄る考えをもちきっかけになればいいのですけど、
逆効果なのではと言う不安もあります。
Posted by いしがみ at 2010年12月10日 01:06
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