2011年01月29日

魔法少女まどか☆マギカ 第4話 感想

魔法少女まどか☆マギカ 2
魔法少女まどか☆マギカ 2

第4話:「奇跡も、魔法も、あるんだよ」

ライター的に「ここからが本当の地獄だ」と言うフレーズがちらつく、まどか☆マギカの第四話です。
とりあえず、「もっと精神的にクル物を!」と、期待に目を輝かせる最低な自分を自覚できる、素晴らしい作品ですね。




初っ端から不安を煽る映像美が決まっています。真っ白よりマシかどうか真剣に悩む、嫌な絨毯が素敵です。
しかし勿論神髄は、その後のさやかの自問自答。好きな人に元気になって欲しいけど、それを「自分が」可能にするなら、当然見返りが欲しくなる。その自分の、(人として当然の)黒さを自覚して、さて行き着く先は?

世界と社会のルールをねじ曲げる「奇跡」を無邪気に行使するには、思春期の心は自己嫌悪が強すぎる。この辺で、本来「可愛い女の子が」「可憐に戦う」「美しい話」のお約束設定が、丁寧に反転させられて行きます。



そして、その流れから入るオープニング。「スカートの裾を握りしめ、”たった一人で”背を向けて嗚咽する」まどかの姿は、ストレートにその行く末を示唆します。
生き残るのが彼女だけだとして、この流れだと、まどかの特異性は「奇跡を望んだわけではない」「従って、さやかのような負い目を持ち得ない」と言う所でしょう。

後、ベッドに寝転がるまどかのカットで、今回から画面を両断する白い線と、血が流れた跡を思わせるにじみが入りましたね。


本来日常ギャグの道具になるはずの仮定法過去の解説を、一切機能させずに主人公を苦しめ続けるのは、下手な戦争物より正しい「戦い」テーマ作品。


そして、マミの死などこれっぽっちも考慮に入れてない、「今まで食ったパンの数を憶えているか」状態のキュゥべえ。「ん?」じゃねえよ!
それにしても、マミの不在はどう処理されているのでしょう?行方不明扱いで失踪届なら、全校集会で情報提供を求める話くらいありそうです。ただ、彼女の場合両親が死んでいた可能性があるので、家庭に居場所がなかった可能性がありますか。
あ、前回の「もう一人じゃない」って、そう言う……


それにしても、今までで一番可愛らしいキュゥべえの画像の、なんと気色悪く効果的な使い方!壊れてしまった日常について真剣に話す二人に向けるこの無邪気な笑みは、あまりに黒すぎるという物。

まあ、普通に考えて無理ですよね。新兵候補向けに「誰にでもできる簡単なお仕事です☆」と駐屯地を案内している最中に、奇襲してきた戦闘ヘリの掃射で担当士官がバラバラ死体に!みたいな状況ですし。

で、逃げる気満々の二人に「君達には、兵役を拒否する権利がある。だが……」みたいに、にこやかに語るキュゥべえは正に「プロ」。そりゃまあ、今まで地獄に落とした少女は数知れず、な歴戦の人買いなわけですしね。


ところで、凝っているように見えて要はテーマ決め撃ちの魔女空間よりも、こう言う何気ない風景のセンスが光っていると思いませんか?
ただでさえ無機質なコンビナートなのに、排煙も振動も描写が無く、夕日と相まって廃墟と錯覚しそうになるも、綺麗すぎてそうとすら見えない。見慣れた風景すら異界に変える逢魔が時の、不気味な記憶を刺激します。

マミの、「帰ってくることを前提に、生活の『途中』で時間が止まったままの部屋」もさすがでしたが。


一方、「絶対忘れたりしない」の言葉に拳を握り顔を歪ませるほむらは、一体何を「憶えている」のでしょう?ループ物と言う説はあちこちで見ますが、魔法少女のシステムとどうリンクするのか上手く説明が付かず、まだ上手く噛み合いません。


さて、後半に入ると、イベント的にさやかに追い込みがかかります。彼女に怒りをぶつけるのは、純粋に恭介が悪いんですよ。ただ、障害を負って、多くの物を失った彼に、さやかの気持ちを慮れと言うのも酷な話。
とは言え、キュゥべえが窓の外にスタンバっていた所を見ると、どう考えてもこうなるように仕向けたのは奴でしょう。時間の問題だった可能性もありますが。


ただ、ちょっと疑問があって、キュゥべえ自身は魔法少女同士が食い合うのは望んでいないみたいなんですよね。(止めようとも思わないみたいですが)
だとすると、奴は完全にこの魔法少女システムの維持管理者であって、魔女災害の原因とは無関係という線もあるかもしれません。ただそうなると、別に次の魔法少女を徴兵しなくても、ほむらを地区担状態にして放置しても良いはずですが、そうはしていない。さて……
毎週情報も追加され、推理を巡らせるのが楽しくてたまりません。最終的にどう説明されるのか、今からとても楽しみですね。うみねこと違って、ちゃんと解答は用意してくれるでしょうし。(真相は第二期で!と言うオチはあり得るかもしれませんが)




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