2011年03月11日

魔法少女まどか☆マギカ 第10話 感想

魔法少女まどか☆マギカ 5
魔法少女まどか☆マギカ 5


地震ですが、かなり震度の大きい所で遭遇。落下したフィギュアがバラバラになったのを見て、天罰かと思いました。が、実はパーツが外れただけだと解り、むしろ神の恩寵と翻意。しかし直後、室内の惨状を改めて見て、やっぱり神はいないと言う結論に回帰しました。実にジャパニーズな態度。

3/13追記
関連記事へのリンクを訂正しました。まどかマギカ関係は、コピペミスで全部間違ってたとか…… orz


前話までの感想はこちら


第10話:「もう誰にも頼らない」
さて、残り数話あるのに登場人物も使いつくされて、ますます展開に予想が付かないまどかマギカ、第10話です。



で、どうやって残り3話も使うのよ?と思ったら、なんとここで過去話ですか。なるほど、ほむらの前ループは仄めかす程度にまとめるかと思ってたんですが、丸々使ってきましたか。

ところで彼女の能力は、多分時間移動じゃなくて、あくまでループなんでしょうね。キュゥべえ文明の技術で時間遡行が可能なのであれば、わざわざ魔法少女養殖業をやらなくても、悪い意味でアメリカンでイマジネーション過少のSF・スタープレックスみたいな方法で、熱的死を回避すれば良いだけですし。


閑話休題、ほむら以外の人格もかなり変化しているように見えるのは、ループの影響でしょうか?私は、「あんな悲劇に遭遇しなければ」そうあったであろう、屈託のない笑顔だと解釈しました。勿論、まどかが「魔法少女」として自信を持っていると言う事も大きいのでしょうが。

それにしても、あの中学の問題がやたら高度なのは、一体何故なんでしょうね?記憶注入みたいな技術が、実用化されているようにも見えないし。ほむらが解けなくて泣きそうになっていた問題なんて、あれ難関大の数学ですよね。

>pは素数、nは任意の自然数とします。
>{(1+n)^p}-(n^p)-1がpで割り切れることを証明して下さい。

とりあえず数学的帰納法を使おうとしたら、n=1の場合すら証明できずに挫折。そして、あの世界では中学生ですらあの程度の知能・知識が当たり前と考えると、ほむらの挫折感への感情移入が見事な物に。同時に、その「卑小な自分」と言う認識はまどかがこれまで繰り返し表明してきた心情と重なります。
なるほど、ほむらが繰り返しまどかに対して行っていた警告は、「自分をなぞるな」と言う事だったんですね。第一話の感想で書いたとおり、それは思春期お約束の願いで、そここそ正にキュゥべえがつけ込むポイントなのでしょう。


マミの部屋で紡がれる、「幸せな時間」。
しかし、その裏にあるものを考えれば、これは前話ラスト段階での、死と絶望が横たわる光景よりも、さらに救いのない状況なのです。何しろ、キュゥべえは目標を達成し、まどかという生け贄を得ているわけですから。悲劇はここより後に起きるのではなく、この時点で既に完成してしまっている、と……

ところで、あの魔法少女コンビ、弓+銃って、幾ら何でもバランス悪すぎませんか?


「それでも私は、魔法少女だから」
そして、既定路線が必然として導く、悪質な「一見いい話」の真骨頂はここ。
魔法少女はキュゥべえに生み出された生け贄でしか無く、その使命も、「人々のために」と言う思いも、仕組まれた物に過ぎない。それが明らかになっている以上、このシーンは悲劇と喜劇の等価性を際だたせます。この辺、「みんなのため」を利用して人を死に追いやる、悪質な少年兵問題の写し絵に成るわけです。
あ、アフリカとかの少年兵は誘拐で賄われてるじゃん、と言う点については、少年兵は少年兵でもヒトラーユーゲントみたいなのを思い浮かべて下さい。

「魔法少女になって本当に良かった」とまどかは言いますが、彼女が倒した魔女は、魔法少女システムが生み出した物。これは、彼女たちに根本の決定権が無いという意味で、独裁国家の戦争に等しいわけです。まず侵略戦争を仕掛け、その上で国民に「家族を守るために死ね」と要求する。二次大戦でも冬戦争でも日中戦争でも、まあお約束のパターンですね。


ほむらを助けるために、まどかは死ね!
まどかを助けるために、ほむらは死ね!
あ、助けた側は、戦後に戦犯として処刑されるけどな!ゲラゲラゲラ!

ま、そう言う話でございます。勿論、最悪なのは、現実の戦争と同じく既にそれが始まってしまっている以上、「最適手」はあっても「ハッピーエンド」はあり得ないところでしょう。そして、キュゥべえの存在は、最適手で至るべきほんのわずかな救いすら、容易に許しはしない。


それにしても、ほむらの爆弾は自作だったんですねえ。しかも、ただの爆弾ではなく焼夷弾な辺り、やるもんです。
で、爆弾だけじゃ足りないから、ヤクザの事務所から武器盗むとか、これほど解りやすい「パワーアップ」も珍しいです。
でも、みんなTRPGとかでやるよね!?超常能力を使える者は強い。近代兵器を使いこなせる人間は強い。当然、両方だったらなお強い!あ、GMはやるなよ。PCの妖怪やデミゴッドが、ウージーに蜂の巣にされるエンディングなんて、見たくないだろう…… いや、本当スイマセン。


そんな中、サラッと描かれる最悪の悲劇。仲間に信じてもらえず急先鋒のさやかは魔女化(って言うか、またあいつか!)、追い打ちをかけるように仲間割れで杏子とマミは死亡とか、そりゃ絶望もしようって物。


でも、このまどかは今までで一番可愛いです。絶望に歪んだ泣き顔が可愛いとか、私の心の濁り方にも相当な問題が。でも、虚淵が一番描きたかったまどかって、絶対これだよ!

そして、まどかの最後の願いを叶えるべく、まどかを守るほむらというメインシナリオのループに至る、と。
しかしそれは、「誰も知らない知られちゃいけない」修羅の道。まどかは愚かで常に誘惑に屈する上に、かつての仲間(さやかは最初から偏見MAXぽいですが)には拒絶される、悲惨なルート。と言うか、まどかの願いは、呪いそのものですよね。愛する者を手にかけさせられた上に、その相手から報われることの無いディフェンスミッションを依頼される。内容のひどさも、ほむらにとってそれこそが「望むところ」であるという点からも。
でも、彼女にとっては、それが唯一の至り得るハッピーエンドなのですが……


あ、全然関係ないんですけど、キュゥべえさん最高の萌え絵はこれだと思います。これほど、見ていて素敵な気分になれたキュゥべえさん像は、今までなかったですよ!


逆に、一話冒頭に戻ったシーンの、ノリノリキュゥべえさん。予知夢ではなく、「前回の悲劇」だったわけですね。
ところでこの姿、こうして見ると、背景の廃墟が遠近感を狂わせて、まるでキュゥべえが怪獣サイズに見えるように描かれてるんですね。「魔法少女になってよ」の言葉に、MAGICAラストのボーカルが重なる演出とか、この辺の丁寧な作りが本当に好感触。

そして、物語の勝利条件提示が完了したところで、流れ出す主題歌。うわあ、これ、どう考えても次回で終わる流れですよね?
次回予告で流れるまどかのメッセージは、キュゥべえに対する物でしょうか?となると、次回で様々な人間関係を整理し、(伏線が張られたままの上條関連とか)次の次でほむらの命を賭けた一本勝負、となるのでしょうか?まどかが魔法少女にならないことが物語の目標なわけで、さて、一体どうなるか?

まどかが魔法少女にならないことがほむらにとっての勝利条件なわけですが、それだとワルプルギスは倒せない。となると、まどかが魔法少女化して二人がかりでワルプルギスを倒し、まどかが魔女化したところでソウルジェムに仕込んでおいた爆弾で瞬殺、とかが最適手でしょうか?勿論、まどかの了解というか願いの元で。
これによって、キュゥべえ:ノルマ達成して地球離脱、まどか:人類を守れた、ほむら:まどかの願いを叶えて心中、と、三方丸く収まると言う……
いや、書いてて反吐が出そうですが、未来に希望を残すオチとしては、これしかない気もするのですよね。

まどかがキュゥべえに願いで感情を与えるってのは、次回予告を聞くと有りそうには思えますが、あまりにご都合主義ですし。



どこかの時空であったであろう、5人組の幸せな集合シーン。しかし、その幸せは、全員の悲劇を約束する物でしかなく、つまり二度と現れてはいけない光景…… この一コマのために、今まで詐欺だ何だと言われたオープニングを流してきたのかと思うと、胸が熱くなります。
でも、これでオープニングの役割は終わったわけで、次回以降流れないんじゃないでしょうか?

物語が「終わる」という残念さよりも、とにかく先を、ラストをみたいという欲望が、心の中で炎のようにバーニング。続きが楽しみでなりません。



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(アニメ感想) 魔法少女まどか☆マギカ 第10話 「もう誰にも頼らない」【ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人】at 2011年03月12日 15:07
この記事へのコメント
こんばんは。
「魔法少女まどか☆マギカ 数学」で検索してきたらたどり着きましたー
問題文を掲載している場所が少なくて、助かりました!
今回のは(1+n)^pを二項定理で展開して、n^pと1が消えるので
pCkが1からp-1までのどんなkについてもpで割り切れることを証明すれば良さそうですね。

物語の方ですが、今回はまどかが魔法少女システムについてある程度情報を得てるので
「何を願うか」が唯一の抜け道かな…という気がします。
それもキュゥべえさんの管轄内なので望み薄ですが、はたして。

ともあれ、次回も感想楽しみにしてます!
ではでは。
Posted by melta at 2011年03月11日 23:23
あ、普通に二項展開で行けますね。全然難関じゃなかった…… orz
いや、中学生には超過重なのは間違いないですが。

魔法少女システムについては、「願い」とは結局何なのか、が重要そうですよね。
キュゥべえが上位文明の力を使ってるだけかと思ってたんですが、あれがキュゥべえ族には使えない感情の力を反映する物なら抜け道もありそう。
ただ、純粋な願いの力がなんちゃらみたいなご都合主義展開は、脚本家の一番嫌うところだろうしなあ。SF的にも、最悪のオチになりますし。

何にせよ、本当に来週が楽しみです。来週も、できる限り早く感想を書きますので、その節はご笑覧下さい。
Posted by snow-windsnow-wind at 2011年03月11日 23:46
こんばんはー。
私も「魔法少女まどか☆マギカ 数学」で検索してきたらたどり着きました!
高校範囲ですけどフェルマーの小定理を使えば瞬殺ですよ☆
小定理の証明がめんどいですけど汗

画面が切り替わる前のは分母の4x+√・・・を2x+(2x+√・・・)とでもするんですかねー?
Posted by ぷらぷら名無しさん at 2011年03月13日 21:09
おお、無事で良かった。こういう時だからこそアニメ・ゲーム系の品評は重宝します。変わらず頑張って下さい
Posted by ナナシで失礼 at 2011年03月14日 01:37
まどかマギカ 10話 数学で検索してここにきました

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1423079.jpg

なんかこうなりました、2項定理とか思いつかなかったw
合っているかは分からないww
Posted by ほむほむ! at 2011年03月14日 18:16
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