2011年04月22日

魔法少女まどか☆マギカ 第11話 感想

魔法少女まどか☆マギカ 1
魔法少女まどか☆マギカ 1

長くなるので、感想は11話の分と12話の分に分割します。

↑気がついたら、延期されたBlu-rayの発売日も一週間後です。
ただ、この盛り上がりで考えると、延期せずにそのままの方が話題が繋がったと思うのですが……

前話までの感想はこちら

とまあ、そんな話は置いておいて、一日千秋の思いで待ち続けたまどか☆マギカのラスト2話が、遂に放映されました。


第11話:「最後に残った道しるべ」
伏線の回収は終わり、ここからが本当の戦いの始まり。とは言え、状況は絶望に彩られた状態で、ついに11話が始まります。



物語は、当然のごとく9話ラストから再開。10話で明かされた伏線を踏まえて、ラスボスと主人公の対話から始まるわけです。

それにしても、映像綺麗だなあ。延期になった一ヶ月を、余すところ無くクオリティアップに注ぎ込んだのでしょうか?

さて、明かされる内容は、まどかがなぜあれだけの潜在力を持っていたのか、の説明。ループによる強化だったんですね。私は、願いの切実さで変化すると言う説の方だと思ってました。



そして、開始早々この作品の演出が真骨頂。
ラスボスキュゥべえの顔が段々と近づいてくるにつれ、パースが狂っておぞましい物に変化する。静かで、一見綺麗なだけなのに、段々とおかしくなっていく。ホラーという物の「嫌がらせ方」を本当に理解して使いこなしているんですよね。
ほむらの試行錯誤が、現時点では、キュゥべえの魔法少女養殖計画にまたとない助けを与えていた、と言うえげつない内容と合わせ、怒りと絶望感で口の中が乾いていきます。


なお、オープニングは通常どおりの位置ですが、最後のカット↑は、ほむら一人が良かったなあ、と思います。あの流れで、この綺麗なカットは余りに不釣り合い。ほむら一人なら、「ここからが本当の地獄!」と言う流れとシンクロしたと思うのですが。


何しろ、本編開始直後がこれですから。アナウンスを聞くと、杏子が帰ってこなかったせいでホテル側が部屋を調べた、と言う事なんでしょうね。
その後は、まどかの母が何かに感づいているという伏線を挟みつつ、もう一人の主人公とラスボスの対話へ。


しかし内容は、冗談ではなくそのまんま「貴様は、今まで喰ったパンの数を憶えているか?」と言う物。
いやあ、人間は牛に引け目を感じることはあんまり無いだろうけど、牛が人間並みの知能を持っていたら、間違いなく人間に反旗を翻すと思いますぜ?


ついでに「人類の歴史はわしが創った」。
ただし、一神教ラブの欧米と違いまして、多神教世界のここ日本では、創造主なんぞ産道焼かれて悶絶死する程度の存在。むしろ、父殺しへ向けた反撃気分を盛り上げるイベントです。まあ、敵は圧倒的なわけですが……
背景に出てきてるのは、クレオパトラ、卑弥呼、ジャンヌ・ダルクって所ですね。飛行機が舞っているイメージは、アメリア・イアハート辺りでしょうか?この手のだと鉄板のアナスタシア皇女が居ないのは、日本人には馴染みが薄いからかな?

ところで、ジェンダー的ツッコミを入れられそうですが、ずっと男性社会だった人類史において、「今の生活」の糧になってるのは圧倒的に男性なので、「彼女たちのおかげで」ってのは多分QB野郎の誇張でしょうね。


そして、何かを決意したまどかの言葉を、断固拒否するほむら。当然です。彼女にとって、全ての目的はそこにあるのですから。そらした目線のつらさが、際だちますね。
それにしてもこの行動、凄く男性的だなあ、とか思ったり。ツンデレってのは、要するに男子小学生の行動パターンなんだよ、とかどこかの誰かが言ってた気がします。


「本当の気持ちなんて…… 伝えられるわけないのよ!」
この悲痛な言葉に、「てか、伝えてるじゃん!」と無粋に突っ込めるのは、すべてを知っている視聴者だけ。
あと、駆け寄るほむらに「こいつ、押し倒す気だ!」とか思った腐れ外道は間違いなく私の同志。ですが、そのはやる気持ちは、エアコン切れたビッグサイトでゾンビになる予定の4ヶ月後まで待て、な?似たようなことしてるじゃん、ってツッコミも、な?


「ごめんね、気持ち悪いよね」とか、僕の脳内で自然言語処理プロセッサーが象徴的イメージングを元にシナプスを結節させて、大変な事になってるんですが。
あー、うん。解った。腐女子の気持ちが分かってしまった。客観的に見て超キモイと言う事実を、直視した上で理解してしまった。でもいいや。楽しいから!


とまあ、恋愛イベントを決着させて最終決戦という、実に正しいヒーロー物。
携行ロケット → 迫撃砲 → タンクローリー → 車載型ロケットランチャー → 工場街を巻き添えに爆破 と言うコンボには痺れます。もう、なりふり構ってられない武器調達ぶりですね。
しかし、あれで無傷となると、どこかでデイビー・クロケットでも仕入れてくるしかなさそう。全機廃棄されたはずってのは置いておいて。

絶望に負ければ魔女になり、希望を抱けば永遠の地獄。パンドラの箱の最終トラップに囚われたほむらに、救いはあるのか。


そして、結局この戦いに大人は無力。それが正しいかどうか解らなくても、笑って見送る以外にすることはない。
ここでむしろ、視聴者の感情移入対象はまどかの母親になります。無力感に顔を歪ませるカットとか、正に画面のこちら側の気分ですよね。
不安じゃないわけ無い、心配じゃないわけ無いんですよ。でも、止めても意味が無いし、止めることも出来ない。最終決戦前のカットとしてはお約束ですが、ここまで積み上げてきた描写もあり、見事に魅せてくれます。


そして、リープが状況を悪化させるだけという事実に縛られ、退路を失ったほむらは風前の灯火。
ただ、こう言う風に彼女が追い込まれているところを見ると、あの話(ループごとにまどかが強力になる)は嘘ではないかとも思えてきます。私がそうだと思っていたように、単に願いの強度で変化しているだけなのに、キュゥべえが都合が良いように勝手なことを言っているだけ、と言う奴。


しかし、ここでまどかが魔法少女になってしまうと、ハッピーエンドが消えたことになります。願いでキュゥべえに心を与えて、みたいな強引なオチは勘弁して欲しいのですが、そうでないと残るのは絶望のみ。
いや本当、ここからどう料理するのでしょうか?

何にせよ、次で本当に最後。即座に視聴を開始します。
12話の感想はこちら



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この記事へのコメント
>ずっと男性社会だった人類史において、
>「今の生活」の糧になってるのは圧倒的に男性なので、
>「彼女たちのおかげで」ってのは多分QB野郎の誇張でしょうね。

さやかや杏子の願いの事例から連想するに、
歴史を左右した男性の業績の裏には、
その要因を生み出す魔法少女の願いがあった、
という話なのではないでしょうか?
Posted by 通りすがり at 2011年04月22日 23:55
まどかにほむほむが話すシーンが告白にしか聞こえませんでした(笑)

対ワルプルギス戦は痺れましたねぇ
Posted by かがみん at 2011年04月23日 12:19
いつもブログ見てます。
最近まどマギ一気見して感想も拝見しました。
おっ、と思ったことすでに通りすがりさんが書かれてた(笑)
最終回の「どっかで誰かが戦ってんだ」テロップとかも併せ
自分も男性社会の裏には戦った魔法少女(省みられない人)が
いたんだぜーということかなと思いましたねえ。

にしても今から何年後かに有能なまどかチルドレンが
世の中に溢れ出てくるのが楽しみです(笑)。
Posted by imo at 2011年04月28日 18:36
どもです。
卑弥呼やクレオパトラやジャンヌが写っていたので、「そこまでの人材はあんまりないよなあ」と思ったのですが、魔法少女の中に混ざっていたアンネに気づいて、ちょっと考えを改めました。

あの世界の歴史の魔法少女がどう関わったか、中々嫌な妄想ができそうで、結構良い設定の気がしてきました。そう言う方向の薄い本、夏に出ないかしら。
Posted by snow-windsnow-wind at 2011年04月28日 23:00
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