2011年06月26日

REWRITE (リライト) 感想 その1 小鳥ルート




このエントリーの続き(他のルート)となる、リライト関係エントリーはこちら
全部終わった後のまとめも↑にありますので、今更リアルタイムの感想など求めない方は、そちらを読んで頂いた方が良いと思います。


直感買いのONEでエロゲ道に落ちた私にとって、KEYの新作をプレイすることは、仕事より私生活よりプライオリティの高いタスクとなります。個人的評価では、作品ごとの当たり外れが非常に極端なのですが、凡百のゲームと違って「外れ」もクソゲーではなく、「いや、その価値観は本当に気にくわねえ!!」と言う、大きな情動を呼び起こす物で、同趣味の面々と語りたくなる物でした。つまり、プレイの価値は、どんなメーカーより高いのです。

と言うわけで、REWRITE(リライト)です。
金曜夜にヨドバシで受け取り、一気呵成にプレイを続け、おおよそ13時間半ほどで初回クリアを果たしました。初回ですのでスキップは未使用、マップ画面では隠しポイントをちゃんと探し、でもセリフは最後まで聞かない(読み終わったら飛ばす)と言うプレイスタイルです。

初回クリアはメインヒロイン(パッケージに居座っている)小鳥でしたが、これは固定の可能性があります。クリアしたら、静流ルートの解放を告げるシステムメッセージが流れましたから、順番固定かも。

では、感想を。

最初に一言でまとめておくと、「この段階で評価なんてできるわけねえよな」です。
シナリオに消化不良な点は多く、展開に色々引っかかる部分もあります。しかし、KEYのゲームは基本的に個別ルートはおまけ扱い。グランドフィナーレを見るまでは、伏線構築フェイズと割り切るのが正解ですから。

とにかく、細かい点について見て行ってみます。


とりあえず、プロテクト誤爆に関する注意書きが箱に入っていた時は、「だから、正規ユーザーが迷惑するだけのプロテクトとかかけるんじゃねえ!」といつもの絶叫を響かせました。違法ユーザーは最初からイメージやパッチ込みで入手するわけで、プロテクトで一番被害を被るのは発売日に入手する正規ユーザー。プロテクト誤爆をあれだけばらまいてきた業界は、購入者に違法ユーザー・クラスチェンジされても文句は言えない、と私は考えています。
でも、今回については、普通に動いたのでまあ良し。起動チェックも初回のみですし、これなら許容範囲です。ただ、起動チェックは初回のみって、ちゃんとマニュアルに書いて!


閑話休題、まず当初の印象は、Key系よりもロミオ系の感触強し。ただし、ロミオ系にしてはややマイルドで、Key系のタッチも見られると言ったところです。多分、音楽と絵、特に背景のタッチが大きいのでしょうね。でも、上手く親和していると思います。Angel Beats!より、余程Keyっぽいと言うか雰囲気良いですし。

開発期間が長かったせいか、バグ等も見あたらず。誤字は二箇所くらい見ましたが、許容範囲でしょう。

あ、竜騎士担当部分は、危惧したほど酷くはないです。ただ、主人公の人格が、明らかに入れ替わっているように見えるのはなあ。エキセントリックの方向性がおかしいというか。
後ですね、どうしようもなく寒くてダサいバトル展開は、いい加減内部の人間が突っ込むべきじゃないんですか?少なくとも私は、竜騎士のバトル展開が面白いと感じた事は一度もありませんし、誉められているのも見たことがありません。冗長で鬱陶しいだけです。

でもまあ、繰り返しますが、危惧したほど違和感無いですよ。

そして世界観ですが、序盤からオカルティックに嫌な伏線をばらまき、今までのKey系列とは一線を画しています。とにかく、垣間見える風祭の環境が不気味。強烈に生育し、奇形的な変異を繰り返す植物とか。
って言うかこれ、土壌に放射性物質か化学薬品でも含んでるんじゃないのか?と言うのが序盤の印象。それに対抗するために、大量の生育剤だの除草剤だのを使いまくっている描写もあり、市全体がちょっとしたバイオハザードとケミカルハザードのるつぼと化してる感じです。





あ、この辺からネタバレが混じりますので、読みたくない人はリターン推奨。





一応、この異常な自然については小鳥ルートではオカルト全開の説明が為されます。ですが、会長ルートあたりでは別の側面も出てきそうで、今から楽しみ。と言うか、小鳥ルートの内容が「さわり」と言う事は、この後どんだけ派手な結末が出てくるんだという感じです。

それにしても、不快な点もありまして、主人公はもう少し何とかならなかったのでしょうか?設定と伏線が大きく影響しているのは解りますが、CLANNADの岡崎に感じたのと同じ不快感、極めて身勝手なDQN臭。すいません、俺こいつ嫌いです。
冷静に考えて、言動と態度がもの凄く不快。吉野が投げかける罵倒は、一々もっともなんですよ。それがテーマとも関わるのは解るんですが、その欠点というか醜さを指摘しているのが、吉野だけというのが引っかかります。
展開から見て、オカルト研のメンバーは主人公に対し、腹に一物秘めているのは間違いありません。だとしたら、主人公の軽薄さ・不快さについては、もう少し突っ込み役を用意すべきだったのでは?クラスメート達の対応についても設定がされてましたが、あれは言い訳みたいで余り美しくなかったですし。

あと、基本的に安全なところにいるプレーヤーは、怪異だの危険な情報だのを、知りたいと思います。それに積極的に応えてくれない主人公と言うのは、シナリオ上邪魔者なんですよね。しかもこいつの場合、マスコミ関係や裏社会、権力者のコネもあるので、地雷を踏まないように調べられる範囲は、普通の学生よりかなり広いわけで。折角の設定を使ってくれないと、印象は悪化するばかりです。
これは、折角チュートリアルつきで説明された怪異探索を行えるシーンが、その後ほぼ存在しないという、システム的な意味不明さから来る部分も大きいのですが。

それと、折角のマップシステムですが、行き先が固定されていたり無限ループだったりの、選択肢が全く無い場面でばかり使わます。しかも、肝心の探索などで使われないという適当さ。肝心の試合が強制進行だったリトルバスターズもそうでしたが、ミニゲームの使い方は本当に下手くそだと思います。
あ、今回のマップ探索は、あの素敵な野球ゲームと比ぶべくもないので注意。だるいだけです。


以上が、細かい点。
では、本筋について、現時点での感想を。


田中ロミオのシナリオは、いつも多対多の人間関係、仲間集団への憧れと哀惜に満ちています。今回もそれは同じで、オープニングのモノローグからアクセル全開。
ロミオ臭を一番強く感じさせるのは、むしろここかもしれません。

そして、その人間関係崩壊後を、1対1の人間関係(=恋愛)という、仲間集団の友情とは本質的に別物に置き換えてしまうのが、今までのセオリー。しかし、これは要するに誤魔化しです。家族計画(これが携帯機でプレイできる時代って素敵ですね)で、疑似家族が崩壊した後、できあがる1対1の恋愛関係からは新しい家族が生じ、家族計画を過去の物として葬ってしまっていたように。

従って、これをどう描くかが、本作の勘所と言えます。同工異曲を繰り返すなら、残念ですが驚きも楽しさも摩耗して行ってしまうわけで。

ですが、小鳥ルート時点では、これは未確定。シナリオは、エピローグを経ないまま終了し、結論は曖昧なまま放置されます。と言うか、小鳥ルートでは、結局ヒロインとの1対1関係に落とし込まれてしまった気配も濃厚で、全ルート制覇に期待と言ったところでしょう。


ですが、小鳥ルートについては、とても面白いパラダイムシフトが描かれていて、そこに心惹かれました。


小鳥ルートラスト。プレーヤーが共にあり続けてきた主人公の性格が、実は作られた物で有ったという事実が、それです。これは、本当に「上手い」と思いました。

ギャルゲーのヒロインが、我々オタク(プレーヤー)の願望を反映した歪な存在であることは、今更指摘する必要も無い事実です。そして、「そう言う風に設定されている」ヒロインが主人公に惚れるのは必然(主人公=自分になびくからこそ理想像です)で、そこにはどうしても不健全さがつきまといます。ハッピーエンドが存在する事が決まっている以上、落とせる事は必然に過ぎないわけです。ハッピーエンドがあり得るかどうかが不分明なまま戦わされる現実とフィクションを分ける分水嶺は、ここにあると言っても過言ではないでしょう。
勿論、そうでなければフィクションである意味は無いので、これは欠点などでは断じてありません。しかし、そこには絶対に拭えない、言わば「業」がつきまといます。

ところが小鳥ルートは、それを引っ繰り返し、ヒロインの側に業を付加すると言う大技をかけました。実際、ラストの展開も、本来なら主人公が負うべき役柄をヒロインの側に振っており、見事な反転ぶり。

しかも、上記の通りその後の人間関係と共に、結局真相は明かさないんですよ。主人公の存在について、シナリオは口をつぐんだまま。まあ、今後のルートで追々と言う事でしょう。

とにかく、小鳥ルートの段階で大きなポテンシャルを見せ、一方で真相や他のルートの構成は藪の中。期待感は高まっていますが、勿論現段階ではなんとも言えません。欠点も多いですしね。いつもの事ですが、Keyのゲームは、グランドエンドを見るまで結論は出せません。

と言うわけで、このまま次のルートに行ってみたいと思います。




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この記事へのコメント
現役でONEをプレイしたということは、主の年は30代前半ですか?
Posted by てすと at 2011年06月27日 12:02
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