2011年07月04日

REWRITE (リライト) 感想 その5 ルチアルート

Rewrite 初回限定版
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6週目。なんか、スタートに戻ってルチア寄りシフトで進めたら、普通に分岐しました。2週目で失敗したのは何故だったんでしょう?ちゃんと、「taste her plate」も解禁してたのに。感じからすると、目の強化を行わないところがポイントなのでしょうかね。妖精達が見えるようになったのは、多分あれが原因ですから。

で、このシナリオ、まず完全分岐前の日常編が、普通に面白いのです。要するにひぐらしの部活ノリなのですが、吉野が活き活きしており、突っ込み役に徹する小鳥と相まって素晴らしい癒し空間。すいません、ちはやルートが竜騎士っぽいと書きましたが、やっぱり担当はこっちみたいです。
とすると、これまでの煮え切らない内容は、単純に田中ロミオの不調だったって事でしょうか?ううむ……

元々Keyは、男キャラ同士の掛け合いが面白い作品を作ってきました。その成分を一番色濃く反映したのが、今回の竜騎士担当部分とも言えるでしょう。これは、予想と違って良い組合せになりましたね。

ただ、各キャラクターのディスコミュニケーションレベルが跳ね上がってるのは、ちょっと違和感ありますが。なるほど、ルチアを他シナリオで早めに退場させていたのは、こう言う爆弾を抱えていたからだったわけですね。でも、ちはやはもう少し空気読め。いや、読ませろ、かな?
一部シーンで、感情表現の唐突さに、思い切り置き去りにされましたよ。ちはやルートとの差違を、「男(瑚太朗)にはあんなツンデレ態度だけど、女相手なら容赦無しに感情ぶっ放す」と受け取りそうになるじゃないですか。それは、とても嫌な意味でのリアル女子っぽくなってしまいます。
まあ、ラストではルチアさえ差し置いて、要所要所で美味しい所を持って行くナイスキャラに化けて、その辺は帳消しになるのですが。

後、これは欠点ではないのですが、主人公のモノローグとか行動パターンとか、他シナリオとの整合性もへったくれも無く、竜騎士シナリオの主人公で苦笑。主人公の人格七変化は、複数ライターのゲームの華ですが。
でも、竜騎士の書くセリフの欠点、固くて(文語体が多くて)こなれていないと言う部分が、ボイスによって浮き彫りになってしまうのは、如何ともしがたし。全部のシーンがそうではない辺り、製作過程で腕を上げたのかもしれませんが。

で、肝心のシナリオ内容なのですが、なんと、本筋と、ほとんど関係がありません。基本的な勢力図がだいぶ違う上に、ガイアやガーディアンの存在はテーマと乖離。
勿論、これはこれで凄く面白いんですよ。正直、本筋のシナリオは今まで書いてきたように、今一乗りきれない面が多かったですから。しかし、これで良いのかという疑問は沸々と。

実際問題、この部分はREWRITEというゲームからほぼ独立。竜騎士のできの良い中編シナリオが一本読めて良かったね、と言う様相を呈しております。オカルトネタなのに、ルチアと吉野以外は終盤まで完全に蚊帳の外だし。
と言うか、これ、ピンで売れば良かったんじゃあるまいか?

いやですね、このシナリオは、かなりできが良いんですよ。特に前半。ひぐらし鬼隠し編の追い詰められていく感覚が、見事に追体験できます。何せ、この段階では他のシナリオから完全に独立していますので、ネタが割れていません。むしろ、「どうせまた魔物か超人だろ」と思っていたプレーヤーに、頭から冷や水を浴びせかけてきます。
魔物も超人も、所詮多少力のあるだけの存在。主人公も超能力持ちであり、そこには何の恐怖もありません。戦って倒すだけの相手です。ドラクエのモンスターに恐怖を感じないのと同じく、シナリオ上の障害物でしかない。しかし、それまでの作品世界の常識が一切通じない、超常現象というか幽霊が相手なら?
世界の滅びでも銃火器でも対応できるとタカをくくっていた主人公/プレーヤーに対し、これ以上の嫌がらせはないでしょう。勿論、良い意味で。

でも、その後の展開が弱いところもやっぱりそのまま。折角不気味さを演出した霊がべらべらくっちゃべって、どんどん恐怖を消していくのもそうですし、オチがもの凄くつまらないのもそう。戦闘は…… まあ、お察し下さいと言う事で。
それ以前に、シナリオがとにかく長すぎるんですけどね。ヤマは一個でいいんですってば。いい加減、冗長という言葉の意味を学んで欲しい所。

ただし、そのガッカリ気味なオチをちゃんと本編に絡めたのは、評価できます。かなり強引な連環(やけに開始が遅い鍵争奪戦は、あのルートではどう展開してたんでしょう?)とは言え、一応あれでREWRITEと言う作品の一部に回収できましたから。そもそも、一応辻褄の合う形でオチが用意されているというのが、うみねこの○○ぶり(感想はこちら)に比べれば、大きな進歩(復帰?)です。

あ、ルチア視点を「信頼できない語り手」にするのは、卑怯だと思いますけどね。あれ、純粋にプレーヤーを騙すためのフェイク視点じゃないですか。あれは、ルチアが何を見たかをぼかして、間接的に読者の思考を誘導すべき場面です。画面のど真ん中に「後でルチアがそうだと主張した場面の再構成」を、本当の場面のようにそのまま出すのは、反則ですよ。叙述トリックは、後から「そう言う意味だったのか!」と膝を打てるから面白いのであって、単なる虚偽描写はガッカリするだけです。

後、ルチアの設定の強引さとか、千年猶予があるのに現行技術で新人類開発ってガーディアン馬鹿なんじゃないのかとか、技術基盤が他のシナリオと全然違うじゃねえかとか、色々言いたいことはありますが、複数ライターだから仕方ないんですかね。世界観は田中ロミオがまとめて作っているはずですが、そもそも今回の世界観自体余りできが良くないですし。

とにかく、このシナリオは他とベクトルが全く違っていましたが、違うなりに面白かったです。内容的には本編とパラレルな外伝的存在なので、個性またはアクの強い竜騎士07の使い方としては、最適解かなと思います。

さて、このシナリオが終わったところで、CGコンプ率が85%。「MOON」なる起動メニューが加わり、ここからがグランドルートのようです。つまり、ここからが本番。
今の所、歴代作品と比較して中の下くらいの評価ですが、終わりよくて全て良くなってくれるか?期待と不安を抱えつつ、続けてみようと思います。




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この記事へのコメント
ちはやと静流は都乃河勇人が担当したらしいですよ
Posted by 通りすがり at 2011年07月05日 09:00
 うーん…ルチアるーと、そんなに面白かったデスかね? シナリオ内でコタロウが絶対しちゃいけない事「オカルトの無条件否定」をやってて、俺は「あ、このシナリオ駄目だわ」と思ったんですよ。
 コタロウは「自分の能力をリライトして強化できる超能力者」です。
 「篝による擬似的な霊体験」も体験しました。
「街中で魔物と戦い」、「異空間に迷い込んで学校の廊下を延々と歩いた」事もあります。
 そんな超常現象てんこ盛りの体験をしたコタロウが何故「呪い」だけ無条件に否定するのか、全然理解出来なかったんですよ。
 竜騎士07はリライト世界(超常現象OKな世界)にひぐらし世界やうみねこ世界(犯人はニンゲンで説明できる、超常現象NGな世界)を持ち込んじゃった訳ですよ……彼だけが。
 もう「は!? お前何言ってんの!?」的違和感バリバリでした。
 こちとらリライトを楽しみたかったのであって、「リライトのなく頃に」を楽しみたかった訳じゃないんです。
 ルチアルート。あれだけは未だに認められませんです。
Posted by ゆんやーまりさ at 2012年05月24日 15:01
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