2011年09月16日

輪るピングドラム 第10話 感想


輪るピングドラム 3
輪るピングドラム 3


前話までの感想はこちら

一週過去の回想で伏線と謎を追加した後、本編に復帰する「輪るピングドラム」、第10話です。


第10話「だって好きだから」



冒頭は、前々回ラストの復習から。リンゴの夢日記が半分奪われたと言う事は、やはり何らかの意味があるのは確実。しかし、今までの描写ではそれがどんな意味かは解りません。
また、跳ねられる晶馬のシーンは、しっかりペンギンを一緒に倒れさせて(漫符的汗つきで)シリアスに成りすぎないように画面を調整しているのはさすが。一方で、ペンギンが二人を庇ったことも予想させ、(あいつ等は、見えないだけで物理力は第三者に対し普通に行使できます。2話の学校のシーンとか)彼らの行動原理に謎を残します。


さて、晶馬が入院した病室ですが、これまた不思議な部屋。個室なのは冠葉が金を出したと言う事にするとして、学校のような構成の窓と、配管剥き出しの天井の意味は?特に後者は、病院の象徴である「ベッドから見上げる白い天井」をあえて外しており、何らかの演出意図を感じさせます。
下に向かって開いているパイプがあるので、陰圧室(空気感染する患者の隔離用)かと思ったんですが、扉は普通だしなあ。
ただ、後のシーンで屋上に異常なまでに巨大なドラフトの出口が設置されていることが解ったりするので、病院全体が陰圧に保たれている特殊な場所なのかもしれません。


ところで、今回も背景で大活躍のペンギン達ですが、これってアニメの演出として、かなり面白い事をやってるんですよね。
例えばこのシーンであれば、本来冠葉の考え無しの言葉に対して、陽毬の暗くなる表情を描くべき所です。しかし、そう言った心情描写は全て声優の演技に任せ、「あえて」関係ない小芝居を画面では表示する。
これによって、頭を空っぽにして面白い絵面に笑うもよし、声だけが聞こえてくる二人の姿を想像するもよし、非常に懐の深い構成になるわけです。あるいは、ウテナでもそう言う気配はありましたが、声優の演技力に対する信頼の表れとも取れます。コンテで全てを表現し、声の演技を本質的に全く信用していない宮崎駿と、対極の思想と言えるでしょう。

実際今回で気づいたんですが、画面から目を離していても、何が起きているか大体解るんですよ。人気のある漫画は、コマを全部塗りつぶしても話が通じると良く言いますが、本当に解りやすく丁寧に脚本が組まれているんです。それをやった上だからこそ、遊び心満載の演出も許されるわけで。


下着を盗んだペンギンが絶望した理由なんかは、音量大きくして聞かないと解りませんけどね。


不思議空間と化した病院。数字だけを変えたバンクシーン構成で労力を省きつつ、バンクではない諸々で解りやすく謎の所在を提示。
つまり、あのピンク髪は冠葉の元恋人で、この前の襲撃もメインは「冠葉に近寄る女」の排除だったのでは?と言う想像までが、見え見えの誘導。ここからどうねじれが出てくるのか、目が離せません。


そして、考えてみれば当然だった、第2のペンギン帽登場で、ピングドラム争奪戦の意味が徐々に明らかになっていくのか?声が陽毬と同じだった気がしたのですが、伏線でしょうかね?顔は明らかに違うけど。

ところで、エンディングが変わりましたが、あれは2番なんですかね?ベース自体が変化している気がするので、アレンジ版でしょうか?
ま、何はともあれ、来週も楽しみでなりません。



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この記事へのコメント
初めまして。
前回に続いて、今回の作品も中々に秀逸でした。

これまでのピングドラムを見て思うこと。
プリンセスが冠葉の胸(心臓?)に手を突き刺すシーンの意味は?
オープニングでリンゴが出てくるのは苹果(りんご)を意味し、ピングドラムを意味するものなのだろうか?
オープニングのリンゴに刻まれた95の数値の意味は?
ペンギンが三匹、被害者の会も三人、トリプルHも三人、エンディング「DEAR FUTURE」にも三人娘が登場。これが意味するものは何?


不思議、謎が随所に散らばり今後のストーリー展開が読めませんね。
これからが楽しみです。
Posted by Survival Strategies at 2011年09月17日 21:55
初めてコメントさせてもらいますが
EDはいつもの曲を堀江さん(夏目役の人)が
歌ったものですよ
Posted by ラグ at 2011年09月22日 12:33
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