2011年09月24日

輪るピングドラム 第11話 感想


輪るピングドラム 3
輪るピングドラム 3


前話までの感想はこちら

折り返し地点が近づき、良い意味で混迷の度合いを深める「輪るピングドラム」、第11話です。


第11話「ようやく君は気づいたのさ」



冒頭は、目下の敵役である夏芽の所に乗り込む冠葉。
今の所、物語の謎は、ピングドラムとは何なのか(晶馬・リンゴのライン)、冠葉の秘密と夏芽との関係、陽毬とペンギン帽の謎の三本にまとめられるでしょうか?こうして見ると、ちゃんとキャラクターとリンクして謎が整理されていることが解ります。


一方、前回出てきたペンギン帽その2。
ペンギン帽が複数あるのはいいとして、夏芽の持つ不思議パチンコは結局何なのか?その彼女がストーカーでリンゴとかぶるのにも、何か意味はあるのか?
関連性・仄めかしはちらつきますが、まだリンクを確定できるだけの情報はありません。
16年前の呪いってのも謎ですね。冠葉も晶馬も、その時はまだ物心つく前か、下手をすると生まれてすら居ないはずです。


リンゴはもう退場かと思いましたが、ところがどっこい生きてる汚れ役。


そして、2号の妨害がないと、実にあっさりと、おまじないと言うか呪いが功奏。これはつまり、リンゴが参考にしていたあのサイトが、ちゃんと本物だったと言う事なんですよね?
それより、ペンギンの妨害は、やはり意味があったと言う事なのでしょうか?
前者は「そう言うもん」と言うギャグ漫画的ネタで済ませられると思うのですが、後者は伏線のようでもあり、見逃せません。何より、もしそれが伏線でないなら、ペンギンの妨害は単なるシナリオ上の回り道でしかなかったことになってしまいますから。


なお、前々回で重要人物ぶりをアピールした陽毬さんは、今回タンクトップ(一見素肌) on オーバーオールを披露するお色気…… は、あんまりないけど、とにかくそう言う担当。


絵的には、こっちの方がしっくり来ますね。
ただ陽毬は、シリアスにせよギャグにせよ、毎回極端にデフォルメされた姿なのが気になります。一人だけ目がやけに大きいですしね。この、絵柄的なズレは、彼女の存在の不確定さを表す記号ではないかと睨んでいるのですが、さてどうなるか。


さて、ここでも一人デフォルメを効かせている陽毬は置いておくとして、時籠ゆりがやたらとリンゴに絡んでいたのは、その本当の気持ちに気づかせるためだった、と言う事で良いのでしょうか?


さて、バンクが省かれ簡略版となった生存戦略で、「16年前の事件」とやらが仄めかされます。今まで何度も出てきた「95」と言う文字は、2011年の16年前と取ればなるほど辻褄がありますね。
勿論これは、地下鉄サリン事件のことになるはずです。だからこそ、モチーフが丸ノ内線だったのでしょう。それだけとは、限らないでしょうが……

それにしても、サリン事件も16年前ですか。すっかり隔世の感ですね。
私が、東北大震災後「社会の認識が変容」云々と言う文学者どもに侮蔑の思いしか感じないのは、「その程度の事件など、いくらでもあったじゃないか」としか思えないからです。
いつか来る世界を滅ぼす戦争の片方を担っていたソ連が消えて無くなり、融和の象徴だった連邦国家が文字通り四分五裂し、わが国の首都が世界初の化学テロの舞台となり、大都市が震災で炎に包まれ、世界最大の大国でカミカゼテロが起きても、社会の認識など大して変わりませんでした。勿論変わった物は色々ありますが、経年変化や社会の基盤技術の進歩(典型的には情報革命)に比べれば、個別の事件のインパクトなど、あっという間に忘れ去られる代物なのですから。
さすがに65年前の敗戦は話が違ったのでしょうが、それは伝え聞くしかないわけで。
個人的な体験はともかく、たかが津波と地震でうろたえるな、半径50cmのセカイしか見ない似非知性が、と罵倒の一つも投げてやりたくなります。

閑話休題、本作中で語られる「16年前の事件」は、地下鉄サリン事件とは限らないのかもしれません。完全に現実の事件を、言わば呪術的な代物として描くのは、テレビ局が許容しない可能性が高いからです。ただ、仄めかしであってもあの事件を「ネタ」にできる段階で、やはり時代は流れたのだなあ、と思わざるを得ませんが。

さて、これで来週以降、まずは過去の伏線回収となるのでしょうか?ちょっと謎の開示速度が早い気がします。しかし、同じ事を考えていたまどか☆マギカも、後半もの凄い勢いでこちらを引っ張り回してくれましたし、素直に期待しつつ続きを待ちたいと思います。




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