2011年10月30日

輪るピングドラム 第16話 感想


輪るピングドラム 6(Blu-ray Disc)
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前話までの感想はこちら

「超常の正体見たり枯れ尾花」が基本構成だった前半と打って変わり、超常の存在・現象が大きく前面に踊り出した輪るピングドラム、第16話です。


第16話「死なない男」



冒頭は、例によって夏芽真砂子のすりつぶし宣言から。
桃果の日記に書かれているのは、これまた宮沢賢治のオマージュ。夜鷹じゃなくてとかげですが。
しかし、ゆりの名が日記に出てきているのに、リンゴは気づいてなかったんでしょうか?あるいは、日記の内容もまた、運命の乗り換えに従って書き換わるのか?ちなみに、先週ゆりに掴まされた偽物は前半のはずなので、この文章は桃果の日記・原典版で合っているはずです。


一方、夏芽の会社の描写はカリカチュアライズされた「大富豪」ですが、これは物語上どう言う意味を持つのか?ピングドラムは財閥が追いかけているほど重要な物、と言う事では、多分無いはずです。現在の所、舞台に上がっているプレーヤーは、全員個人として動いているようですから。
だとすると、単に彼女の孤独を表現するためのもの何ですかね?今の所、それだけが夏芽兄弟以外に共通する病理です。ただ、フェイクの可能性は常にあるわけで……


フェイクと言えば、あちこちでばらまかれるペンギンのモチーフも、どこまでが本筋に絡むか不分明。
今回多分はじめて出てきた、この紙バッグなど、あからさまにユザワヤのロゴをパロっただけの物で、意味は特にないわけですし。


閑話休題、最近とんとご無沙汰だった生存戦略が曲つきで発動し、「眼鏡取ったら劇マブ美女」と言う死語で表現したくなる古典秘書さんを撃退します。ただ彼女、「祖父の代から」仕えてるはずなんですよね…… これもまた、超常の一種?


ついでに、ドサクサに紛れて新キャラが出てますね。ナマズの様に見えますが、後半の内容に照らすと、多分フグ。


さて、コミカルに展開する祖父殺しの夢無限リピートですが、これ「夢」なんですかね?余りに突飛な内容で逆に引っかけられてる気がしてきます。
そもそも何度も目をさますシーケンスは、ループや平行世界移動を示す記号としてお約束。まどか☆マギカでも、10話でとても効果的に使われていたあれです。だとすると、世界線を乗り換えていたのは、祖父か、真砂子か?
そして、最終的に祖父が死んでいて、今日の標語が「こけの一念岩をも通す」と言う事は、真砂子が運命をつかみ取ったと言う事なんでしょうか?


それにしても、冠葉と彼女の関係は何なのでしょうね?あの庭は、忍び込むには警備が硬そうですし、素性を真砂子が知っていたなら、陽毬の存在をはじめて知ったかのように振る舞うのは不可解。あと、子どもの時から低くて渋い声(声優が同じだけでなく、声音を変えてすらいない)と言うのも、何か意味があるのかも。


と言うわけで、今話25分引っ張り回されて提示された情報は、「医者は在るべき世界を取り戻そうとしている」と言う物。動機は相変わらず不明ですが、「運命」とピングドラムを巡る対立構造は、とりあえず確定でしょうか。
このペースだと、残り約8話で綺麗に段階を踏んで、物語は着地しそうですね。
まとにかく、色々楽しみにしつつ、また来週。




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この記事へのコメント
 再びおじゃまします。今まではまだ(あれでも)タガがはまってたんだなと思い知らされたとんでもない回でしたね。それでもちゃんと伏線の回収と新たな謎の提示、物語の進行をきっちりやってるのが凄いですが。

>先週ゆりに掴まされた偽物は前半のはずなので

 ゆりが持っていったのが亀の裏表紙のついた後半部分です。バイクでのひったくりシーンもそうですし、今回歌いだした挙句火を吹いたのも間違いなく後ろですよ(真砂子が手にとって投げ捨てるシーンでしっかり亀マークがついています)。

 冠葉と夏芽家の関係については、連雀さんが派手に伏線ばら撒いてくれましたね。何故に冠葉『様』。単に真砂子の想い人だからだとすると、ペンギン女王相手の科白が『夏芽家』のためではなく、「お嬢様」とか「真砂子様」じゃないとおかしいですし。それ以上にこの科白、真砂子が期待しているほどには彼女の忠誠心は真砂子個人を向いていないことを意味するのでものすごく怖いんですが。
 そしていつの間にか、真砂子の恋を応援したくなっている自分がいる……10~11話の頃からは想像もできませんでしたが。

 一方で、晶馬の負担にならないようにと明るくストーカー宣言する苹果が、けなげというかどこか間違ってるような気がするというか……まあ一番間違ってるのは、普通の片思いすらストーカー呼ばわりするほど人が心の余裕を喪い、なんでもレッテル貼りで片付けようとする今の世の中かも知れませんが。

 それでは。
Posted by あまね at 2011年10月30日 20:46
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