2011年12月16日

たまには萌えゲーもいいよね 「ストロベリーノーツ」 感想

Strawberry Nauts 初回版
Strawberry Nauts 初回版


ストロベリーノーツは、萌えソフトに定評のあるHOOK SOFTの作品です。二次元至上主義さんの紹介に引き寄せられて、フラフラとプレイしてしまいました。


正直、本メーカーをはじめとする純萌えノベルゲーは、苦手な部分も多いのです。ゲーム性も心を揺さぶる(良い意味でも悪い意味でも)シナリオも無く、ひたすら心地よい世界に浸っていると、「何かしなくちゃ」と言う妙な焦燥感に駆られることが多いので。

しかし、色々心が弱っている時には、むしろこれが最高のクッションになるのは言うまでもありません。癒しでも逃避でも呼び方は何でも良いですが、フィクションの素晴らしい効能である事は確かなのですから。


と言うわけで、新設全寮制校に入学した主人公が、様々な女の子と出会って即友人関係まで構築する、丁寧なテンプレ展開までがプロローグ。「畜生!!」とか叫びたくなるくらい、見事なリア充ぶりです、主人公。
20世紀に置き去られた伝統の一つに、「主人公の名前入力」と言うのがあるのですが、その復活を切望したいところ。違う。この主人公は俺じゃない!!

先日約十年ぶりに再開した友人の、「ONEは俺の物語だった。でも、KANON以降は、祐一や国崎や岡崎の物語だ。俺のじゃない……」と言う、懐古全開の言葉を思い出す所です。でも、本当、名前入力システムは「ゲーム」の体験を他とは分ける回路の一つだったわけで、もっとあってもいいと思うんですけどねえ。実際、今プレイ中のリメイク俺屍は、ちゃんと入力した名字・名前を表示した上で、セリフを上手く誤魔化す(当主様、初代、などと音声では言う)方法論を引き継いでいて安心したりしましたし。


閑話休題、主人公が住むのは、本来寮監用の女子寮別棟。住居からしてほぼハーレムですが、寮生物としては馬鹿をやれる友人が居ない環境で片手落ちか。



もっとも、合法ロリの寮監が、下手な寄宿舎物のハチャメチャ野郎より遙かにひどい(誉め言葉)態度で暴れ回るので、そう言う方向の面白さは確保されています。

むしろ問題なのは、プロローグすら終わらないうちに、キングクリムゾンで時間が一年間吹っ飛ぶことでしょうか。初対面のシーンをやって5分後にハーレム完成状態となると、さすがに気持ちがついていきません。
まあ、近年におけるギャルゲーの流れですよね。「ゲーム」のキモであった「いかに仲良くなるか」の部分は面倒なのですっ飛ばし、関係性は据え膳状態でゲーム開始。そこ一番面白い所じゃん、なんで飛ばすの?と呟いて見ても、市場が出した回答ですので仕方ありません。



でまあ、内容は潔いハーレム物なのですが、変わった点として、学内BBSの情報がリアルタイムで更新される(通知付き)というギミックがあります。感覚的には、アニメ実況ですね。主人公に怨嗟を投げかけるモブキャラ達は、画面の前で嫉妬に身を焦がす視聴者の代弁者に他なりません。
ちょっとインターフェイス的にこなれていない(更新通知ポップアップをクリックしてもBBSに飛ぶことができない、前日分を参照できないなど)面はあるのですが、とても面白い要素になっています。


恐らく、スクリプトとしては普通に脚本に乗せるだけでしょうし、ボイス収録の手間もなく、これだけ省コストで面白く仕上げているのが圧巻。色々なやり方があるもんです。
って言うか、もうシナリオはオートで流してもらって、あそこに混じってひたすらコメントだけつけていたい気分。

……ああ、プレイ動画見て喜んでる人達って、こう言うことですか!!
確かに、前に見たおたく☆まっしぐらのプレイ動画は、プレイしたあとなのに、コメント見て書き込みするだけで、新鮮な気持ちで楽しめましたしねえ。

メーカーにとってはたまった物でない一方、ユーザーの楽しみ方としては恐ろしく魅力的なわけで、この辺どうにかなんないもんかと考え込んでしまいます。まあ、結局根絶は不可能なので、なるようにしかならない気はしますが……
何せ、購入者のみ書き込み許可の公式動画とかにすると、コメントの絶対数が足りなくなって魅力が損なわれてしまうわけで。ネトゲのように、無料ユーザーと有料ユーザーを混在させて、規模の利益と資金回収を両立する方法があればいいのですが。


閑話休題、このBBSは学校側に監視されていて、しょっちゅう職員室呼び出しのシステム書き込みが混じるのがまた良い味を出してます。冷静に考えると、「一歩間違えたらディストピア」な電脳事情なのですが。

それと、周囲の嫉妬の視線が可視化されると同時に、BBSでくだを巻いている連中(=ユーザーの化身)と主人公の差が実に解りやすく提示されるのもポイント。中盤のBBSで、スレ住人が例によってNPCにまで持てまくる主人公に嫉妬する名無しに「じゃあ、お前は困ってる女の子に声をかけられるのか?」と突っ込む所は、余りに秀逸です。そりゃ、できないですよね…… 通報されるかも、と言うような話は置いておいて。
逆に、ヒロインsの側から物を見ると、「にぶちんの主人公は、最初に告白してきた奴にあっさり落とされそう」と言うのが如実に見えてきたり。ギャルゲの「ビッチでない」ヒロインとは要するに、奥手な男子(=ユーザー)を裏返したパーソナリティです。(ツンデレというのはこの典型)逆を言うと、そう言うユーザーが何故「ダメ」なのかを見せつけられるようで、実に辛いですねえ。いやまあ、この年齢になったらもうどうでも良い感じですが、当時を思い出すに…… ギギギギギ!



でまあ、シナリオ的には上記の通り単純な萌えハーレム物で、今一キャラには惹かれません。しかし、本当にダメな大人のロリ先生が良い味で、この人のルートが無いのかと鵜の目鷹の目。
選択肢が、会話相手の選択しかない相変わらずのHOOK仕様なので、気に入ったキャラのルートが無ければもはやゲームとして鼎の軽重を問うレベルです。

しかし、そもそも先生には近づく選択肢一つ表示される事はなく、一周目は当然ながら全員仲良しバッドエンド。攻略サイトによると、とにかく誰か一人クリアすればサブキャラルートが解放されるそうなので、とっとと誰か落として先生ルートに突撃したいと思います。



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