2012年01月02日

宇宙人って最高だな!/映画「宇宙人ポール」 感想

新年の挨拶は、謹んでスルーさせていただきます。だって俺らにとって、別に目出度いことなんざ何もないだろ!?
とまあ、完全に一年の予定に組み込まれたコミケも終わってしまい、あとは単なる連休に過ぎない正月、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

とりあえず、新年らしく映画を見に行ってきたので、今年最初の更新はこれにしようと思います。


宇宙人ポール
宇宙人ポール

「宇宙人ポール」は、コミコン(SFファンが集うアメリカ版コミケみたいなもん)の帰りに「フィクション内の典型的な宇宙人」であるポール(自称)を拾ったオタク二人組の、アメリカ縦断ロードムービーです。
内容を見て解るとおり、SF映画を端からパロったB級映画。全編にネタが散りばめられており、この手のが好きなクソ野郎ども(私のことです)なら大喜びで楽しめる代物です。と言っても私、クライマックスのセリフがエイリアン2のパロディと気づけなかった程度なんですけどね…… そもそもシガーニー・ウィーバーが、余りに記憶と変わり果ててて気づかなかったせいなのですが、普通に悔しいです。

とにかくこの映画はB級であり、B級であると言う自覚の元場面場面の面白さ以外は全て切り捨てて居ます。シナリオは超適当ですし、キャラクターなど記号です。しかしこれは、SF映画ネタをばらまき楽しむための最適戦略であり、むしろだからこそ、非常に高いクオリティを実現しています。
良質なエンターテイメントだったのに、突然高尚文学路線に移ろうとして盛大に崩壊した作品は珍しくないわけで、こう言う「求められている物」「やりたいこと」を絞ってその路線を踏み外さない作劇は、見た目以上に賞賛されて然るべきものです。ストイックな娯楽作品・意識して低俗(「高尚」の対義語)を貫くって、実は難しいんですよ。

従って、主人公二人組は身も蓋もないいつものサイモン・ペッグとニック・フロストですし、原理主義者に田舎者、メン・イン・ブラックから悪いオタクに至るまで、一目で解るキャラクターで、役柄を見誤る心配はありません。あとは、ひたすらネタ・ネタ・ネタ!
しかし、ドタバタロードムービーである以上、それで一体何の問題があるのでしょうか?旅先で起きる個々のイベントや馬鹿げたシーンは全て力の入った肩すかし(語義矛盾?)で演出されており、映画館に笑いが絶えませんでした。

個人的には、スピルバーグ(出演:本人)がポールからアドバイスを受ける回想シーンが最高でしたね。「僕、演出にだけは自信あるんだ!」とか、お前自覚してたのかよ!?みたいな。


でまあ、上記の通りシナリオは極めてシンプルで、最後のどんでん返しも「ためにする」代物で伏線とかは超適当。多分、メン・イン・ブラックとオタク二人組が交わした会話から、何らかのネタだと思うのですが、あれどう言う意味なんでしょ?恐らく、解ればあれも意味が出て来るシーンなのでしょう。

未知との遭遇やE.T.のパロディ兼オマージュ(あからさまに前者でありながら、後者の要素を強く含む所に、愛を感じます)は何だか素直にジンと来ますし、新年一発目に見る映画として、かなり良質だと思います。タレントが安い口上で客寄せをしている「感動大作」などより、余程生きる活力を貰いましたよ。
今は亡き宮崎駿(人格的な意味で)がラピュタのDVDおまけのインタビューで語っていた、娯楽作品は人を楽しませてなんぼ、偉そうに高所から説教をするようになったら死んだも同じ、と言うのは、きっとこう言う効果を理解してのことだったのでしょう。

と言うわけで、公開館数も増えつつあるらしい宇宙人ポール、近くでやって居たら鑑賞をお勧めします。やっぱり、愛のある娯楽作品って良い物ですね。


Paul Sound Track
Paul Sound Track

↑サントラは、迷った末に買いませんでした。オープニングでかかるANOTHER GIRL ANOTHER PLANET(リンク先は you tube)は凄く合っていたのですが、iTunesで買えばいいやという結論になってしまうわけで。

……ところで、今検索してみたら、AMAZONのMP3ストアの方が安い件(こっちはAMAZONアフィリエイト。アフィ死ね主義の人は、直接AMAZONに飛んで曲名検索すれば一発で出てきますよ)。アップルは段々気にくわない所も増えてきたので、今買うならこっちですかね。

何にせよ、独占にならないように両者仲良くつぶし合ってくれているようで、ありがたい事です。
日本勢が「二大怪獣の激突に巻き込まれて逃げ惑うだけの自衛隊」状態なのは、一切同情しませんよ。怪獣に対抗するどころか、CCCDや輸入権、あげくはiPod課金要求に至るまでユーザーに銃を向け続けた事、忘れるつもりはありませんからね。



当BLOG内の、その他の映画関係記事はこちら




タグ :映画SF宇宙

同じカテゴリー(アニメ・映像系)の記事画像
「HELLSING X 上映イベント」に行って来ました
アニメ PSYCHO-PASS #06 「狂王子の帰還」 感想
アニメ版「リトルバスターズ!」 第6話感想
アニメ PSYCHO-PASS #05 「誰も知らないあなたの顔」 感想
アニメ PSYCHO-PASS #04 「誰も知らないあなたの仮面」 感想
アニメ版「リトルバスターズ!」 第5話感想
同じカテゴリー(アニメ・映像系)の記事
 意志決定の機会を与えられない物語『この世界の片隅に』 感想 (2016-12-07 00:00)
 「作家性」とは歪さと見つけたり/『君の名は。』感想 (2016-09-08 00:00)
 面白いのが一番!『ゴーストバスターズ』リメイク版 感想 (2016-09-02 01:00)
 素晴らしい、そして欠点だらけの怪作 『シン・ゴジラ』感想 (2016-08-04 00:00)
 これはダメな映画では? 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』感想 (2015-07-10 00:00)
 酷いなこりゃ 映画版Steins;Gate 『負荷領域のデジャブ』 感想 (2013-05-02 00:00)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。