2012年01月18日

面白いけど引っかかる点多数 「魔装機神II」感想2

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神I&II


前回までの感想はこちら


魔装機神の旧作と同時期に機動戦艦ナデシコはまって、今でも捨てられないグッズが押し入れに堆積している身としては、輪廻のラグランジェとかもそろそろ視聴開始したいわけです。でも、この魔装機神IIが予想外に面白く、なかなかそっちに時間が回りません。あと二週間くらいでトロピコ4とアーマードコアVが出る事を考えると、タイムマネジメントの破綻は如何ともしがたい状況。


でまあ、二十数話まで進めた魔装機神IIなのですが、上記の通りとても楽しく遊べています。ベタ移植だったDS版と違って、戦闘システムやマップの構成を大胆にいじってあるのが、やはり大きいですね。
何よりバランスが良好で、資金・経験値とも入り方がかなり良く計算されています。無改造だと非常に弱いけれども、特化して改造したからと言って、一機突っ込ませてボタン連打していればOKと言うような物でもない。前回書いたとおり、ライブレードのきつめバランスをやや緩和し、魔装機神の育成の楽しさを組み込んだ感じです。

ただ、やはり戦闘以外・ゲーム性以外の面で引っかかる点は増えてきました。
インターフェイスについては、諦めているので仕方ありません。(技能付け替え、特にレベル上がったキャラを探し出して追加を行うのが面倒なのは、後半に行くほど辛くなりますが)ある程度は、慣れてきますしね。

問題は、シナリオなのです。

魔装機神は、旧作冒頭でマサキが突っ込んでいるとおり、当時の段階で既に王道を通り越してパロディの対象だった、異世界召喚ファンタジーの文法で作られています。そのため、操者の権限云々の話は本来「伝説の勇者様が自由に動くため」の方便の設定で、いわゆる「リアル」な政治闘争劇とは無縁の話でした。
ところが、この魔装機神IIは違います。
マサキ達魔装機操者は、旧作では影も形もなかったラ・ギアスの超国家機構直属の独立治安維持機関所属となり、各地のテロや紛争鎮圧に出向くことになります。これは、旧作のような単なる前座としての間抜けなテロリストではなく、(そう言う奴らも一応います。あいつ等が出てくるマップは、旧作の雰囲気にかなり近いですね)割と現実寄りの主張を掲げた革命勢力や民族主義者です。これで、旧作との齟齬を生まない方がどうかしているでしょう。一応毎度おなじみヴォルクルスとかも出てくるのですが、テロリストが利用する道具・一種の戦略兵器扱いです。

この世界観変更によって、数千年続くシュテドニアスの南北問題だの、民主主義への移行を求めるテロリストの鎮圧だの、超大国ラングランへの反発だのと言った、「戦闘マップで敵を蹴散らしても本質的には解決しない」問題があふれかえり、シナリオは迷走します。
一応、「精霊」と言う物の存在を軸にして、強引に主人公側に正義を担保しているのですが、そこだけご都合主義故にもの凄い勢いで世界観が歪みます。

って言うか、フェイル王子(故)の「憎くなくても戦わなければならないときがあるのと同様、憎まれても戦わねばならないことがある」って、絶対おかしいですよね。思想以前に、対比が成立して無いじゃないですか。本来なら、「憎くなくても戦わなければならないときがあるのと同様、憎くても戦ってはならないときがある」でないとおかしいはずです。
このセリフで悟りを拓いた場合、結論は「気にくわない奴をぶっ飛ばせばOK」になってしまうわけで。(実際そう言う話になります)

勿論この結論は、旧作魔装機神であれば全く問題ないのです。召喚された伝説の勇者が、神話の邪神を打ち破る話なのですから。でも今回の話は、邪神教徒の暗躍があるとは言え、やけに生臭い政治の話。この結論に落とすには、余計な枝葉を描写しすぎています。
キャラクター達もこの影響を当然受け、量子コンピュータ関係で情報局所属という設定があっただけのはずのセニアが謀略担当として暗躍していたり、ロドニーが突如愛国心に目覚めたり、(一応旧作もルートによっては政治家になっているのですが、魔装機操者になったルートから分岐してそちらに行くので、違和感がかなり)アハマドさん行動原理変わってませんか?とか、やはり違和感が強くなります。

これらは、魔装機神IIではなく、聖霊機ライブレードIIの設定・シナリオなら、問題なかったと思うのですよね。追加キャラ達の雰囲気とか、暗めのライブレードに準拠しているように思えますし。
繰り返しますが、ライブレードはライブレードで良いゲームですし、リアル目の政治絡みの話が悪いわけではありません。(唐突に出てくる、和風国家エリアル王国与党への悪口とかは、「やめとけよ……」としか思えませんでしたが)ただ、旧作と毛色が違うものを混ぜてしまったため、違和感が強く出てしまったと言う事です。キャラ絵や音楽が旧作流用と言う辺りも、この違和感に拍車をかけるところです。

まあ、とにかくゲームとして面白いのは間違いないですし、違和感もゲーム続行を不可能にするレベルではありません。どのみち15年の歳月で、送り手も受け手も変質せざるを得ないわけで、出てくれたことだけでも感謝しつつ、2~3周はして見たいと思います。

……この調子で、ナデシコの続編とかもいい加減出てくれないですかねえ。




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この記事へのコメント
よく読めよ。気にくわない奴をぶっ飛ばせばOKなんて一言も言ってない
Posted by tama at 2012年01月27日 18:15
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