2012年03月22日

魔法少女まどか☆マギカポータブル 感想3 青ルート

魔法少女まどか☆マギカ ポータブル (完全受注限定生産版) 「限定契約BOX」


前回までの感想はこちら


マミさんルートを複数のパターンでクリアし、ほむらルートとさやかルートが解禁されました。と言うわけで、「まずは気にくわない方のルートから」の法則に従い、青ルート「私が願った、奇跡」を開始です。
そもそも私、本編で完全にほむらに感情移入してしまった結果、青はハッピーエンドに立ちふさがるお邪魔キャラと言う認識になってしまってるんですよ。そりゃもう、同人ボードゲームの魔女ハンターパニック(リンク先はとらのあなの通販ですが、なんで18禁扱いなの?)やるときは、「さやかは魔女化してる可能性があるので、いっそのこと敵ごと爆破(ほむらの特殊能力を使用)してから魔女裁判にかけましょう」と言う戦略提案を頻繁に行うくらいに。ちなみにこのゲーム、「まどかを魔法少女にせずにワルプルギスを撃破」と言うほむら的正統ミッションは、針の穴を通すような厳しさですが一応可能。裏切り大好きなボードゲーム仲間とプレイしていてこれを成し遂げて以降、私はプレイしていません。ええ、トゥルーエンドを達成したんですから、もうループは不要なんです。

閑話休題、青編です。これも視点人物はキュゥべえ。一方、時間軸は、ほむら二度目のループ(「私も魔法少女になったんだよ!」)となります。
ただ、このルートを解禁するマミさん編のラストで、魔女化を見ていないほむらに向かって、キュゥべえが魔法少女化の「末路を、君は良く知っているはずだ」とか言っていのは、引っかかりました。要するにマミが死んだことを指しているのでしょうが、マミの魔女化を経たエンディングからセリフが流用されているので、違和感があるのです。って言うか、あれ、ラストシーンのスクリプトが、ルートによる場合分けをしてないって事ですよね。なんだかなあ……
あと、一周目では魔法少女になっていなかったさやかについて、ほむらが「さやかさんはまだ契約していないんだ」とか言っていたり、どうにもチェックが甘いようです。

とにかく物語の開始ポイントは、ほむら転校直前。魔法少女になったまどかとマミが仲良くしているのを、疑問と共に眺める青から始まります。まどかを見つけて喜んで駆け寄る様は可愛いのですが、「あたしたち親友だもん」とか口にしちゃう女の子は、絶対誰に対しても同じセリフを言ってやがるに違いないと言う、事実に基づく偏見が……
まあここは、全方位ヒロイン・まどかさんの魅力故と言う事にしておきましょう。

ちなみに、転校直後の「クラスのみんなにはナイショだって、言ったじゃないですか!?」なシーンもきちんと入ってます。で、それを見ながら「魔法少女」の言葉には一切反応せず、「なんでいきなりなれなれしく?」とか考えてる青さんはどうなんでしょ?問題はそこなの?

さて、本編開始ですが、ここで初めてほむらのステータスが参照可能に。その中に、初期状態から(他のスキルを経由せず)非常に厳しいステータス条件さえ満たせば習得できる技に、まどかと同じ「マジカル・アロー」がある事に感動。ちゃんと、改変後世界の再現も出来るようになってるんですね。この辺の解ってる感はさすがです。なお、対艦誘導弾だの分隊支援火器だの危険物第四類だの、ボンクラオタクの僕らが大好物のフィジカルな技もちゃんと登録されてますので、ワクワクが止まりません。MP消費する、普通の魔法扱いですけどね……

一方序盤のシナリオは、魔法少女活動に勤しむ三人を横目に、隠し事をされている形のさやかが感じる疎外感がメインに。恭介との関係に悩みながら、相談する相手であるまどかは魔法少女トリオの活動でさやかに構えず、追い詰められていく。結局まどかが居たところで、行き着くところまで行き着いた光景を我々は本編で見ているのですが、これは確かに「あり得たかも知れない異なる悲劇の可能性」。
またこのシナリオでは、マミは気のつくお姉さんと言うのが面白い所。ほむらの正体を疑ったり、チームワークの乱れを予想してさやかの勧誘に反対したりと、知性派で推します。

しかし、シナリオはここから大方の予想を裏切って、意外な方向へと進み(かけ)ます。つまり、さやかが契約を拒否するのです。奇跡を起こして助けねば、恭介は弱い心に押しつぶされるだろう、と迫るキュゥべえに対し、「恭介はそんなに弱くない!」と叫ぶ姿に痺れました。こうして見ると、マミが本編でさやか達に関わってしまった結果、奇跡という毒を彼女の心に流し込んでしまったと言う事なのでしょうね。
そう言えば、さやかのシナリオは虚淵さんがかなり力を入れた書いていたっけ、と今になって思い出したり。

ま、その後あっさり契約するんですけどね、この馬鹿!
奇跡にも魔法にも頼らず、恭介の自殺を止めることに成功したのに、なんでああなるかなあ…… 正直、このシナリオは本当に不自然で、ちょっと意味が解りませんでした。魔女だとか呪いだとか言う話を証拠も無しにまくし立てられて、そのまま信じてしまう、こいつってほんとバカ、と言う結論になってしまいます。
あれって、多分原作を改編する上で理想的なポイントだと思うんですが、せめて選択肢くれませんかね?

どの同人誌だったか忘れましたが、闇に落ちつつあるさやかに向かって、ほむらが「上條恭介は声楽の道を見つけ、あなたは魔法少女にならずそれを支える、そんな時間もあった」と語りかける、残酷な希望の話があって凄く良かったんですが、ああ言うのを期待しただけに残念至極。虚淵さん……

「君はさっきから、上條恭介のためにと言っているが……」
「それはいかにも君と上條恭介が、恋愛関係にあるような表現だけど、実態は違うよね?」
「そもそも上條恭介は君のことが好きなのかな?」

みたいに、さやかをいびるキュゥべえさんとかは、マジで輝いてるんですけどね。
半分は強がりでしょうが、「まどかなんかもうどうでも良い!だって恭介と仲良くなれたし!」(大意)とか思ってる青が青なんで、あんまり同情はわかず。

後半も、原作通りのさやかちゃん(笑)で、複数の課題から平等に逃げ回って人間関係も戦略条件も悪化させ、余計な行動でマミさんを死なせたあげく、全方位に迷惑をかけまくるその姿に怒り心頭。
「よくもマミさんを!」
じゃねえよ!お前が足引っ張って撤退命令無視したから庇って死んだんだよ!誰のせいでもない、 お 前 の せ い に 決 ま っ て る だ ろ !!

……ただですねえ、最初さやかが魔女化するルートに進んだんですが、上條&仁美のクズっぷりも相当な物で、もう誰も同情に値しないんですわ。さやかが何を間違ったって、あんな連中に友情だの恋心だの感じたのが間違いだったんじゃねえの?と。
それだけに、ワルぶっていても絶対に仲間を裏切らない杏子に、涙が出るほどの有難みと頼もしさを感じるわけです。

あ、ボロクソに言ってるように見えるかもしれませんが、この辺のシナリオにおけるたちの悪さは、正に本編の面白さに極めて近い物なので、やって居て楽しくて仕方ありません。
このルートのまどかの願い(家族がずっと幸せでいて欲しい)から逆算される、バッドエンドのあとの諸相とかね。願いのせいで、まどかの家族は、娘とその友人達がまとめて死んでも、幸せを感じて笑っているのでしょう。本当、シナリオ進行における性格の悪さが最高です。

そう言う点を抜きにしても、例によって、本編で描かれないキャラの側面や絡みなど、深みを与える補完描写も多いです。特に、まどかの母がふさぎ込んで引きこもったまどかにかける、「心配してくれる友達がいる内が華だよ」「あたし達家族はあんたを見捨てやしないんだ。でも、あんたよりあたしらの方が先に死んじまうんだよ」と言う言葉など、泣けてきますね。彼女が本当に良い母親であると言うことを示すのもそうですが、長く友情を続ける担任の先生との関係とか、色々想像させる物があります。あと、ほむらに向かって、「まどかのこと、よろしくね。あなたになら、安心して任せられる」とか言い出すシーンでは、盛大に吹きました。親公認!!

まあ、引きこもってるまどかがずっと制服姿なのは、立ち絵バリエーションの関係だと思うんですが、画竜点睛にも程があると思いましたが…… ずっと着替えずにいたって事の表現なんでしょうかね?パジャマ姿の立ち絵が折角あるのだから、あそこでこそ使えばいいのに。


ただですね、ちょっとバグが酷すぎるんですが、これどう見てもデバッグ期間を削っちゃいけないレベルまで削ってますよね?
画面切り替えのがたつき(と言っても、now loadingの文字がガクガクになるので、凄く心臓に悪い)くらいは笑って済ませますが、フリーズやダンジョン攻略中に突如通行不能ポイントができて攻略不能になるなどは、見事に致命的なレベル。大体、ダンジョン途中ではセーブ不能なのに、ダンジョンパートとの切り替えでフリーズが頻発するってのは、どう言う了見でしょう?携帯機は時間を細かく取れるところが利点なのに、一時間くらいプレイした結果が平気で吹っ飛ぶような仕様を組んだ奴は、何を考えているのか。フリーズが取り切れないなら、せめて途中セーブを可能にして欲しい物です。

そして何より、「少し前のセーブデータから何度やり直しても、同一箇所でフリーズして進行不能になる」と言う、明らかなフラグ処理ミスのAバグが放置されてるのは、一体何事ですか?
私が引っかかったのは、さやか魔女化ルートでしたが、検索したり攻略WIKIを見たら、出るわ出るわ……
バランス厳しめのダンジョンと、スキップ不可のイベント(特に一周目だと早送りもできない)を経て、毎回フリーズを喰らう身にもなっていただきたい。これに引っかかって数時間費やした段階で、私のこのゲームに対する感情は決定的に悪化しました。ゲームもシナリオも関係ありません。これは、工業製品として最低限のクオリティを満たしていません。
さすがにどう言うことかと公式ページからバグレポを送ったのですが、今に至るまで返信は無し。ふざけるなと。

結局、分岐直前のデータが偶然残っていたので、そこからやり直して事なきを得ましたが、ソウルジェム発見後のさやか魔女化ルートは、二度とやりたくありません。データが残ってなかったら、プレイをやめてましたよ。複数周回はスキップモードがあるから耐えられるんであって、それが不可能なままもう一度一周目をプレイするなど、捻出できる時間と気力的に不可能です。

最後に、フリーズ連発のせいで、分岐ポイントとなる中ボス戦を延々とプレイさせられて気づいたのですが、このゲームも、「分岐」と言う「ゲーム」部分を、割といい加減に扱っているんですね。
ただこれ自体は、現在のAVG(に限らず)和製ゲーム全般が抱えている問題なので、詳しくは項を改めて書きたいと思います。

3/23追記:項を改めて書きました



と言うわけで、ふざけたバグのせいで一気に評価が暴落しましたが、困ったことにシナリオは面白いので、残り2ルートもプレイは続けます。

でもねえ、「放っておいても売れるゲーム」こそ、きちんと作って商品としてのクオリティを上げ、顧客満足度を上げないと、結局購入者は「ゲーム」その物に絶望してしまうって、いい加減気づきましょうよ。
そう言う焼き畑農法を、正に放っておいても売れるシリーズ物や原作付き、果ては宣伝攻勢タイトルで繰り返して来た事が、今のゲーム市場が陥っている苦境の一因なのですから。




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この記事へのコメント
「末路を、君は良く知っているはずだ」という発言は、マミさん魔女化ルートでは、おっしゃる通りマミの事を指していると思うのですが、魔女化回避ルートでは、ワルプルギス戦後死亡したまどかの事を指していると、私がゲームをしていた時は解釈しました。

つまり、(魔法少女はいずれ魔女と戦って死ぬという)末路を、君は良く知っているはずだ、という。うーん、無理がありますかね。
Posted by a at 2012年03月24日 15:52
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