2012年06月15日

非常に面白い試み NINTENDO 3DS 「GUILD01」 感想

GUILD01 (ギルドゼロワン)
GUILD01 (ギルドゼロワン)


GUILD01は、松野泰己、須田剛一、グラスホッパーマニュファクチャリング(企業名)と言った、マニア受けするが一般性が今一低いクリエイターや企業を集めたゲーム集です。

とりあえず松野泰己が入っているので、タクティクスオウガのPSP版が噴飯物だったとは言え、買ってしまうのがサガという物。
しかし、出荷数は悲惨だったようで、ヨドバシでは例によって瞬殺でした。と言うか、札幌店はいい加減仕入れを何とかして下さい。ちょっとマニア受けする商品は、毎回初日の夕方までに消えてるじゃないですか。

さて内容ですが、その前に……
↑のパッケージにゴーサイン出した責任者は、とっとと他部署にぶっ飛ばして、二度と企画に関わらせない方が良いと思いますよ?いやあ、「ときめきメモリアルの時代」つながりで岩崎啓眞のTwitterを見ていなかったら、絶対に買おうと思いませんでした。
媒体露出が絶望的な系統なんですから、せめてゲーム集であることを解りやすく示すとか、開発者の名前を節操なく踊らせるとか、あるじゃないですか。と言うか、売る気有るんですか?

なんでこんな事を言っているかというと、内容はパッケージから受ける印象とは全く違って、かなり賑やかで面白い物だったからです。

とりあえず、これを書いている段階で、アメリカザリガニが担当した「武器屋オマッセ」以外は一通りクリアしました。と言うわけで、個別の感想を。


1,クリムゾン・シュラウド
松野泰己担当の、TRPG風アドヴェンチャーゲーム。
基本的に、エリア攻略型のRPGですが、4つある各エリアにフロアが平均7つくらいと言う構成。そこを行き来して、選択肢を選んだり滅茶苦茶重たい戦闘を戦ったりする、見事な探索&戦闘フォーマット。
例によって松野さんらしい、中世風(和製ファンタジーお得意の近世もどきよりも、かなりダークよりのアレ)の重厚な世界観とそれにあった背景を提示しつつ、シナリオはテキストで説明と割り切った、簡潔な構成になっています。レベルの概念はなく、戦略性がやたらと高い戦闘がメインと言うのも、得意とする構成でしょう。
ただ惜しむらくは、馬鹿みたいに重くて参照性の悪いインターフェイスと、ダイスロール(画面上を4~20面体のTRPGでおなじみのサイコロが転がります)の思い切りの悪さ。前者は一番時間を食う部分なので仕方ないと言えば仕方ないのですが、逆を言うと一番長時間付き合わされる部分なので、キーレスポンスの悪さや不快なステータス欄がストレスを煽ります。後者は、システムが一見意味不明(パーセントロールにダイスを加えるなら、D100+追加ダイスにすればいい物を、何故あんな訳の解らないシステムに?)の上に、何故か「画面端に引っかかって振り直し」という無駄なリアルさがさらに展開を遅くして、戦闘時間を無駄に引き延ばします。
ダークな雰囲気や8時間程度で終わるシナリオは悪くないので、プレイアビリティを上げてくれれば文句なしの佳作だったと思います。キャラ表示がメタルフィギュア(よって、表情変化等は一切無い。超絶省コスト:誉め言葉)と言う割り切りも、それっぽくて好印象なだけに残念。

2,解放少女
つまらないシューティング。
一番お金はかかっていそうなんですが、左手で方向キー操作をしつつ、右手で3DSの「下の画面」をタッチペンでなぞることで発動するホーミングレーザーと言う仕様は、手がつります。1マップが無駄に長かったり、これまたシステムが一見してよく解らないのも問題。
またSTGとして見た場合、当たり判定の意味不明さに加えて、武器の発射がロックオンからかなり時間差があるか、ずっとポイントし続けなければならないという仕様で、著しく爽快感に欠けます。
あとシナリオは……
奥歯に物の挟まったような中途半端なことをするなら、大戦略の中国による日本侵攻シナリオくらい割り切っちゃった方が良いと思いますよ?アニメーションのセンスが90年代末で止まっている感じなのを含めて、色々力のいれ所を間違ってしまった感じです。

3,エアロ・ポーター
ビックリするほど上手くまとまったパズルゲーム。
実は空港など全然関係ない、荷物仕分けゲーム。荷物を運ぶループ状ベルトコンベアが「縦」に重なっており、それを拾い上げたり落としたりして、指定の場所に運ぶのが目的。ポイントは、上り(拾い上げ)と下り(落とす)が全機連動しているところで、目的でない段の物を拾ったり落としたりしてしまう点。つまり、使うボタンは実質「上り」のLと「下り」のRだけという、実にシンプルな操作系。しかも恐ろしく直感的で、見た瞬間理解できます。
攻略法も、人それぞれやり方があると思うのですが、複数のアプローチが可能な上に単純な癖に色々とままならない部分が出てきて、微妙に背中の痒い感じが出来の良いパズルゲームの要件を満たしています。
正直単品で打っていた場合500円でも躊躇うと思うのですが、こう言う風にセットで入って来ると、一番長く安定して遊べたりするのが面白い所ですね。実は、このソフトパッケージ中で、一番得をしている作品だと思います。(実は、購入者にとっても)
ただ、1プレイ15分はお手軽な一方電車内などでは少し足りないこともあり、5分くらいですっぱり終わるモードを選択できるとなお良かったと思います。


最後に、レンタル武器屋オマッセだけはまだやってないので、何も書きません。評判を見ると、エアロ・ポーターと同じく好評みたいなので、楽しみなのですが、今日はここまで。


最後に:全体を通して
とりあえず、説明書はちゃんと入れましょうよ。3DSのあの最悪なソフトケース(ペラ紙程度しか入らない)が問題なのは解りますが、毎回ホーム画面からオンラインマニュアルをめくるのは苦痛その物。せめて、ホーム画面に戻らなくても解るオンラインマニュアルくらいは、あって然るべきはずです。どのゲームも、スタートボタンを押した際にメニュー画面が表示されるのですから、そこからマニュアルが参照できるだけでだいぶ違うはず。


とまあ、誰が書いていた「ゲームの雑誌」が、言い得て妙だと思います。この試みは少なくとも02までは決定しているようですが、出たら定期的に買ってみようかなと。時間が無くなる中で、こう言うシンプルで切れ味鋭い方向の「ゲーム」はありがたい物ですから。

ソーシャル?スマホ?レスポンスをフレーム単位で測れる設計になってから「ゲーム機」を名乗りやがれ!と思うような本来の「ゲーマー」は、是非こう言う試みに乗っておくべきかと。でないと、解っていない出資者や経営者に「そんな内容ならスマホでやればユーザーが100倍つくだろう?」とかほざかれる市場状況に押し切られてしまうわけですから。
ニッチでもガラパゴスでも良いですが、我々が楽しめる物が生き残れる環境を確保するための投資は、できる限りやっていきたい物です。



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