2009年03月13日

障害児の性教育訴訟判決 当然すぎる内容

本当に驚きました。裁判所が、珍しく真っ当なことを言ってます。
もっとも、高裁以降でどうなるかは、解ったものではありませんが。

性教育訴訟判決 「都教委は教員守れ」 地裁、見て見ぬふりに警鐘


> 東京都立七生養護学校の性教育をめぐる十二日の東京地裁判決は、障害児の性教育に介入した都議たちの行為を「不当な支配」と認定する一方で、都教育委員会に不当な支配から教員を保護する義務があるとの判断を示した。


障害児・者の性教育は、非常に大きな問題です。しかもそれは、本人の将来に直結する、文字通りの死活問題になることも珍しくありません。
山本穣司の獄窓記にあるように、性的な「問題行動」で収監される障害者は非常に多いのです。
しかもそれは、徹底した教育で習慣化しない限り繰り返され、「常習犯」となってしまいます。

そもそも、あの教育に難癖を付けた連中は、「問題行動」の意味をわかっているのでしょうか?(七尾養護学校の教育は、生徒が「問題行動」を起こしてしまったことをきっかけに強化されました)
知的障害者が引き起こす「問題行動」とは、多分にオブラートに来るんだ表現です。私が現実に見聞きした範囲で上げるだけでも

・卑語連呼
・女性のスカートをめくる
・胸をわしづかみにする
・性器の露出、または突然全裸になる
・女子トイレに侵入
・汚物を漁る

などなど。教育によって「やってはいけない」事を理解させないと、大変なことになるものばかりです。

これはあまり適切なたとえではありませんが、この様な行動は子どもの時、誰もがやることです。
ですが一定以上重い知的障害者は、そこから前へ進めない事が良くあります。根気よく教育を行い、これらの行動を矯正しないと、いつまでもこう言ったことを繰り返してしまうのです。

やられた方だってたまったものではありませんし、やる方に罪の意識はありません。逮捕されたもキョトンとしているだけ、などと言うことも良くあります。そしてそれはえてして、被害者の恐怖を煽り、示談を難しくすることにもなります。

ちなみに、もっとストレートに「性交渉を要求されても断れない」逆に「性行動を要求する」、と言うのもあります。
これは「性的虐待」が頻発する背景でもあります。要するに、社会的に隠さないとまずいと言う常識とか、危険性とか、そう言う自覚が無い故の悲劇です。

やはり獄窓記を読んでもらえると良く出てきますが、警察が世論に押されて障害者も端から起訴する方針に転じていることも、悲劇に拍車をかけます。
悪い事・まずいことだと言う自覚がない・解らなくても、結果だけは健常者と同じになるわけで。

そして、こう言うことを教育するのに、健常者と同じ方法でできるわけがないのです。
オブラートにくるんだ例え話や、肝心なところをぼかしたお上品な授業で理解されるなら、最初から問題行動など起こりません。
性的な言葉を連呼するのも、精巧な性器の模型を用いるのも、リアルに・直接的な提示を行わないと、理解させることが難しいからです。

視察して難癖を付けた三馬鹿や知事は「異常」「常識外」などと、教師達を人格攻撃していましたが、そもそも養護学校が「普通でない」(それだけに困難で重要)のを理解していない、無知を露呈しているとしか思えませんでした。

この判決、議員を煽るようなマネをするばかりで調整役を放棄した都教委に突っ込みを入れた意味でも、大きな意味が有ると思います。(そもそも、判決に言う「思想」に基づいて動いてたのは、議員よりもむしろあそこだったわけですが……)

ただし、ここには載っていませんが、教師達を異常者のように罵った読売新聞への求償が認められなかったのは、何だかなあという感じですが。
週刊誌や新聞各社は、例によって横並びで思う存分叩きまくっていましたよね?ちなみに、リンク先の東京新聞は、都教委の処分に疑問を投げかける記事を載せていたことを憶えています。あそこは、都教委の方針にいつも反対を表明していたからでしょうが。




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