2009年04月11日

PSPで百合空間「ソルフェージュSweet harmony」

GAMESIDEの読者コーナーに名前だけ載っていたゲーム。
調べてみたら面白そうだったので、半年ぶりにPSPを起動してみました。

とはいえ、ここは流石のPSP.ファームウェアをアップデートしないと起動できないとのありがたいお言葉。しかも、バッテリーの残量が十分じゃないとアップデートさせないという、(海兵隊用語略)な仕様。ACアダプタ繋いでるのに……

と、出鼻を挫かれながらも何とか起動。
内容は、ギャルゲーよりもアンジェリーク辺りの乙女ゲームの仕様に近い、女子校を舞台とした恋愛SLG. 絵柄も、いわゆるギャルゲーフォーマットではなく、少女漫画のそれに近くなっています。

ただし、主人公(勿論女子)にも声と立ち絵があって常に表示される辺りに、ターゲットが男性であることが確認できます。まあ、元々これPCゲームですので。あそこは、女性ユーザーなんか望めない市場ですから。

ただ、説明書にキャラクター紹介すらないのはどうかと思いますよ、工画堂スタジオ。

で、以下がキャラクターリスト。ギャルゲーフォーマットと少女漫画のフォーマットが混ざっています。年下系が後述する後半の追加部分まで出てこないのは、主人公自体が少女漫画の王道である「少しダメな子」として、強く個性付けされているからでしょう。

・三年生のお姉様「高屋すくね」
・ショートカットで事情通の幼馴染「幸村ちほ」
・幼馴染のルームメートで大人しい「二条院琴美」
・すくねに思いを寄せていて主人公を目の敵にする「天野まり」
・まりに思いを寄せていて(?)近付く人間を排除しようとする、意地悪な「垣之内雅」
・ストリートミュージシャンの「ゆうな」
・天才クール少女と低身長小動物系の下級生二人組

ところで、「すくねさま」は何度見ても「つくねさま」に見えてしまうんですが……


閑話休題、文章は相変わらず冗長。無駄な場面・無意味な展開にテキストを消費する一方、肝心なところを完全にスルーするのも相変わらず。オープニングに2時間かけたかと思うと、夏休みが画面暗転で一瞬にして過ぎ去ったり。
もうすぐ夏休み、と言うイベント後画面が暗転し「やっと二学期が始まったなぁ」と言う主人公のセリフが表示されたときの虚脱感を、どう表現したものでしょう?

この辺は、本当に相変わらず工画堂スタジオ、としか言いようがないですね。どうもゲームとしてはアンバランスです。
あと、「うれしくてなみだが出ちゃう」みたいな文章を素で流されると、さすがに目を逸らしたくなることが。ただし、これは舞台設定柄仕方ないと言うか、文句を言うのが間違いでしょう。


でも、開始早々、幼馴染とお姉様が主人公を間に挟んで嫉妬の火花とか、ドンだけアクセル全開ですかと。
ふたりきりの時は「さま」付け不可で、「姉さま」と……って、「さま」ついとるやん!とか、そう言う突っ込みすら無意味に思えてくる直球ぶりです。

それよりも、シナリオ的に、とても女子校的(少女漫画的)意地悪キャラなどが色々出てくるわけですが、こいつら殴っちゃいけないんですかね?
せめて、「ご自分の魅力の無さを棚に上げて、わたくしのせいになさるのは感心しませんわ、先輩。それに、お姉さまの判断にあなたが口を挟むなど、僭越ではなくて?」くらい言わせてもらいたいのですが、選択肢は無し。

一方、もう一つのメインである音ゲー部分は、結構良くできています。
ボムの存在のお陰でクリアだけなら簡単なのですが、真面目に高得点を狙い出すともう大変。と言うか、ボタン同時押しはPSPでは無理があると思うのですが……

とにかく、曲がきちんと音ゲーにして気持ちの良い曲になっています。初代「北へ。」のような、ヴィジュアルメモリーごとコントローラをたたき割りたくなる代物では、間違ってもありません。

とはいえこのミニゲームも、やたらと連続で同じ曲をやらされるかと思えばダラダラしたシーンでは一回も入ってこなかったり。ADVにおけるミニゲームの役割を理解していないかのような運用は、勘弁して欲しかったです。

それと、やはりPSPはギャルゲーには向きません。音声読み込みのためにUMDがギーギー鳴るのが鬱陶しいですし、横長の画面は上下を切るか左右に空間が空くかの二択になります。(移植の場合)
そもそも、ギャルゲーを携帯してプレイしたいという需要は、本当にあるんでしょうか?

最後に、明らかにシナリオが終わったあと新キャラが投入されて話が続くのですが、これはPSP版で付け加えられた部分のようです。これがまた、ただでさえテンポの悪いシナリオに止めを刺す感じで、不要どころか有害。
素直に夏休みのイベントでも追加すれば良かったと思うのですが。ただでさえ、冗長で削った方が良い場面が目白押しなのですから。

ただし、最初に書いたような、男性が全くいない、ナチュラルに同性間で恋愛感情が飛び交う、色々なものが置き去りになった百合色空間はそれなりに良く描けていて、決して冗長なばかりではありません。
キャラクターも、少女漫画のフォーマットに沿ったきちんと魅力的な描き方をされていますし、絵も相変わらず綺麗で枚数も多いです。

まとめると、いつもの工画堂スタジオ製ADV。普通のノベルゲームとしては、安めで興味があればやってみてもいいんじゃないか、と言った感じになると思います。






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