2009年04月10日

バイオらしくなさと、バイオ故の不自由 バイオハザード5



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さて、肝心のゲーム部分です。
前回のエントリーは、ゲームとして本質的な部分ではありませんので、こちらこそ重要になってくるわけです。

まず、TPSとして非常に出来が良い、と言うのは、強調してしすぎることはありません。
武器の使い分けの必然性にしても、アイテムの持ち替えたボタン一つで出来るようになっている点にしても、前作から良く改良されています。

何かと評判の悪い武器改造についても、一回のプレイで見る限りは、取捨選択の余地が色々あって楽しめます。バランスも、ノーマルで致命的に引っかかる点はほぼなく、高水準にまとまっています。
前のステージに戻っての金稼ぎも、あくまで救済措置という位置づけでしょう。

また、細かいところですが、色々な戦い方を試していると、自然にロック解除が起こる「実績」の作り方は、他者のお手本になるべきものだと思います。どこかのアーマードコア4Aのように、(これも、ゲームはすごく面白いのですが)ネット環境がないとオールSランクでも実績解除率が半分程度、などというふざけたことはありません。

また、敵の落とす弾薬が持っている武器の物のみになっているなど、細やかな配慮に感心することが多いです。

一方、アクションで引っかかる点のほとんどは、旧来のバイオハザードシリーズを引きずっている点です。
通常画面がTPSなのは、まあそう言うものだから仕方ないにしても、FPSモードへの切り替えも、カメラの任意移動もできないのはどう言うことでしょう?おかげで、主人公が邪魔でアイテムが見えなかったり、カメラが寄りすぎて死角から奇襲をされたりという事態が頻発します。

これは、純粋にアクションゲームとして不細工です。

アクション性はほとんどないFALLOUT3に出来ていることが、何故アクションゲームで出来ないのか?しかも、その辺のチンピラゲームメーカーならともかく、カプコンの看板タイトルでこのざまというのは、正直ビックリしました。

アイテムの持ち数制限にしても、ハーブ一個でアイテム欄一つを使い、アイテム欄一つで収納できる弾薬は極小。特に、「手元にレッドハーブがあるのにアイテム欄が一杯でグリーンハーブが拾えない」という状況は、本当に勘弁して欲しかったです。

どうせ前のステージには戻れないのですから、地面にアイテムを置く(捨てるではなく)という、バイオハザード0のシステムを使えば良かったのでは?と言うか、そうしない理由が解りません。どうせ、敵の落とすアイテムが、あちこちにばらまかれるシステムなのですから。

そして、武器を構えた状態では動けないという、アクションゲームとしては非常に問題のあるシステム…… 特に、今回の敵はレンジの長い武器を構えて走り込んでくる場合が多く、これは苦痛でしかありません。敵は、同じ武器を使っている(特にスタンバトン)のにダッシュ攻撃をかけてくる辺りが、理不尽感を強くします。

勿論、固定ではなく追従カメラを採用した段階で、ラジコン型の操作法は鬱陶しいだけです。

結局、4の段階で明らかだったとおり、全てはバイオである・バイオであろうとするからこその問題に他なりません。


もともとバイオハザードというゲームは、機体性能の制限を逆手に取った「限られた環境下での最適解」で成り立っていた希有なゲームです。その制限が消え、バイオの特徴諸々が必要とされない状況に来たなら、完全に別物にするか、シリーズを閉じるべきではなかったのではないかと。
セールス的に続編が必要される、と言うのは「売る側」(作る側、ではなく)の論理に過ぎません。


と言うわけで、結論は前回のエントリー内容と合わせ、以下のようにならざるを得ません。

すなわち、「非常に良くできたアクションゲームの傑作。ただし、バイオハザードである理由はないし、むしろそうでない方が良かった」

この辺、古参コアユーザー(声が大きい一方、売上を見るとそんなに数は多くなかったのではないかと思いますが)に批判されながらも、旧シリーズを上手くバージョンアップしてWIZARDRYシリーズに一つの解を提示した「BUSIN」シリーズと、対照的と言えるかも知れません。



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