2009年06月09日

蔵出し:ハリー・ポッター最終巻の批評

Harry Potter and the Deathly Hallows (Harry Potter 7)(UK)
Harry Potter and the Deathly Hallows (Harry Potter 7)(UK)


そう言えば、BLOGと言う物を持ったのですから、これを掲載することができる訳でした。

下に掲載する文章は、AMAZONに何度修正して投稿してもリジェクトされ続け、諦めてHDD内に放置されていたものです。
内容は、シリーズ7巻、Harry Potter and the Deathly Hallows(日本名:ハリー・ポッターと死の秘宝)の原書を読んだ感想です。

ハリー・ポッターは2巻まで日本語、以後全てを(米語版ではなく)英語版で読みました。

結果、よく言われる「訳がひどいだけで原作は本当に素晴らしい」と言うのが、戯言でしかないと判断し、投稿したわけです。
まあ、翻訳がさらにひどいのは確かですけどね。この最終巻のタイトルからして、「ハリー・ポッターと死の秘宝」ですよ。「Deathly」の「Death」が「死神」の意味なのは、中身を見れば一目瞭然。誤訳ってレベルではありません。

そして、なぜか当時AMAZONの原書レビューは、多数の☆5つと少数の☆4つしか無いという不自然な状態でした。レビューを送るモチベーションは完璧です。

ですが、この☆1つレビューが何度書き直してもリジェクトされ続けたことで、AMAZONのレビューが、思っていたよりさらにいかがわしい物と確信したわけです。

なお、以下に転載するのは、恐らく最初の方のバージョン。(他は残っていない)
この後、さらに口調を丁寧にしたり、量を半分程度まで減らしたりと色々試した物の、全てダメでした。
現在リンク先をみると、レビューは日本版と合併されているようで、☆1つや2つの評価も入っています。しかし、相変わらず原書のレビューとしては低得点は見あたりません。

現在投稿したらどうなるのか少し気になりますが、試してみる気はすでに起きません。

と言うわけで、本文は以下。



一応6巻まで読んでしまった手前読破したが、本当に時間の無駄だった。
4巻辺りから露呈した世界設定のいい加減さは既に修復不能。最後の最後まで、何故ヴォルデモートが世界に対して脅威となりうるかは描写されず、単なる三下悪役にしか見えない。序盤の護衛作戦から最終決戦まで、魔法というものの優位性をきちんと考えずに話を作っているのが見え見え。ヴォルデモートも手下達も、どう見ても「神出鬼没のテロリスト」以上のものではない。デスイーターの群など、人間界に応援を要請できるなら、サブマシンガンの数丁でも供与してもらえれば終わると思うのだが…
成長物語と言いながら、主人公三人組からして全く成長した様子もなく、毎度お馴染みの仲間割れを繰り返す。この無意味な対立でページ数を費やし、1年間で一作と言うお約束の帳尻を合わせようとする手法も、いい加減にしろと言いたい。大体、一番肝心な主人公の両親に関する「事実」の問題はどうなったのか?まさかあのラストのご都合主義アイテム(これがまた、ご大層に伏線張った挙句「え、これだけ?」と言いたくなるショッパイ代物)関連のイベントで精算したつもりなのだろうか?
作者が大仰に言いふらしていた恋愛にしても、作中人物全員まるで心の動きが追えにうんざりさせられる。一目惚れと「いつの間にか」しか恋愛のパターンがないんですが、これにどうやって感情移入しろと?特にハリーとロンについては、毎回論理性もへったくれもないヒステリーでストーリーを引っかき回し、読み手をうんざりさせてきただけに、各ヒロインへの感情移入が不可能になっている。
そして、戦争だ世界の危機だと煽っておいて、やっていることは拳銃を持った素人と温泉ヤクザレベルの組織による、戦略もへったくれもない殴り合い。
総じて、「良い意味で」子ども向けだったこのシリーズ、作を追う毎に「悪い意味で」子ども向けとなって失速している。

恐らくこの巻の評価が高いのは、それに耐えられない読者が早期に離脱して、付いてこれる人間しか読んでいないためではないのだろうか?
英語版はマトモだが日本語版は訳のせいで… と言う評価をよく目にするが、安心してください。日本語よりはマシですが、原書も十分酷い内容です(文章はある程度マトモになりますが)。日本語版でないならマトモなのではないかなどと思って、原書に手を出したりすると、とても悲しい思いをすると思いますのでご注意下さい。

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