2009年09月04日

おおかみかくし 終了

おおかみかくし
おおかみかくし(PSP)


前回の続き。

一気に終了まで飛んだのは、書く価値のある展開が無かったからです。

とりあえず、既読率は99.98%。結論は出ました。


ダメです、これ。


結局、最後まで最初に感じた印象は変わらず。

承前シナリオを終えた段階で予想された設定は、本当にひねりもなくそのまま。解かれるべき謎も、明かされる驚愕の真実もなく、内容的に重複の多いシナリオを順番に解かされるだけ。大体、後半に仰々しく出てくる真相というか仮説が、「伝染病」(反転)ですよ!?その単語があそこに至るまで思い至らなかったプレーヤーがいるとすれば、発達障害を疑うレベルです。「罹患」だの「感染」だの「粘膜接触」だの、散々言ってたじゃないですか!
そして、真相が科学の領域に移るなら、論文にまとめて専門誌にポストすれば大概の問題は解決するわけで……

せめて、ギャルゲーにおけるキャラ別ルートのようになっていればまだ楽しむ余地もあったのですが、そう言った要素は極薄。シナリオの半分は主人公が別で、重複も多数。それと、なんでかなめさんのルートは無いんですか?一番面白いキャラなのに。

はっきり言って、10本もシナリオを用意するような内容ではありません。プレイ時間10時間くらいの小品なら、まだ評価する余地があったかも。


そして何より、「読み物」としての作りがなっていません。

例えば、謎のキャラが動機を語る最初にシーン。彼がどのような思いを持ち、それをどのように語るかがキモにも関わらず、なんと三行程度の「地の文」で語って終了。
例えば、主人公が全シナリオ中で最も「取り返しの付かない」ことをしてしまうシーン。(あ、これも妹がらみですね)肝心のシーンが「画面暗転」方式なのは仕方ないにしても、その後余韻もへったくれもない一文でシナリオ自体が終了。
例えば、おぞましい行為が行われるシーン。直接的な描写は愚か、その行為に打ちのめされる登場人物の内面を描くこともなく、いきなり場面転換へ。


人間ドラマとしても、ホラーとしても、あまりに客を馬鹿にしすぎです。一番肝心な所の描写をすっ飛ばして、一体何を楽しませるつもりなんでしょうか?
こんな、具のないシチューみたいな腑抜けた文章で、読者の感情が動かせるとでも?

そもそも、竜騎士07の文章は、ねちっこく過剰に心理や情景を描写するタイプです。淡々と、文字数を絞って、研ぎ澄まされた一文に全てを託すタイプではありません。そう言う作家に「原案」だけやらせるというのが、まず間違っていたとしか……


最初に書いたように、基本的なインターフェイスや絵(イラストからはかなり劣化していますが)などはそんなに悪くありません。それだけに、腰を据えてシナリオを書かせたら良作としてまとまったはずで、残念です。

これだとちょっと、続編や同一シリーズが出ても、手を伸ばす気にはなれませんね。



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