2009年09月21日

ヘリオトロープ ファーストインプレッション

ヘリオトロープ -それは死に至る神の愛-
ヘリオトロープ -それは死に至る神の愛-


積みゲー消化も進んできましたが、まだPCゲームが続きます。まあ、崩している間に発売されるゲームも増えて、結局山はいつまでも無くならないわけですが。

AZEL(パンツァードラグーンRPG)を起動してもいいのですが、この前バーニングレンジャーの画面ガクガクぶりにガッカリしたばかりなので、躊躇ったまま。

と言うわけでヘリオトロープです。とりあえず一回クリアしたのですが、フラグを立てきれずにバッドエンドに。うーん、常に幼馴染を優先して、一箇所だけ転校生との先約を守っただけだったのですが……
まあ、良いでしょう。後述しますが、ハッピーエンドを見るまでプレイするつもりです。


実は、ノベルではなく「ゲーム」がやりたかったのでAlter Egoをプレイしようと思ったのですが、こっちの方が時代が先らしいので先にプレイ。これもはやりの分割商法ですかねえ。

ちなみに、テキストに誤字が結構あって気になりますが、パッチは無し。(9/5現在)
諦めてそのままプレイしましょう。

さて、起動するとまずはBALDRSKY(関連エントリーはこちら)と似た感じの、ノイズがかったオープニングムービーが流れます。
ですが、これはサイバーパンクではなく、多分現代ファンタジー(?)。具体的に言うと、FEAR社のTRPG辺りで良く見かける嫌な雰囲気が、背筋に冷たいものを這わせます。

まあ、「神の愛」ですしねえ……

ですが、そんな事は勿論事前にリサーチ済。それでもたじろぐ自分を叱咤しつつプレイ開始すると、「深夜にホラーゲームをやってりる主人公の所に、ピッキングで押し入ってくる幼馴染」と言う、ジョーカー満載のギャルゲ展開がスタート。OK BOSS. そう言うノリなら、何のてらいもなく当方に受入の準備有り!

などと思ったのは、勿論だまされただけです。
幼馴染も失踪した父親も、どこかの機関の異能工作員。世界の裏で超能力が文字通り火花を散らし、世界の明日は素敵カラーのブラッドレッド。

しかし、僕も私もとっても大好き中二病(あ、言っちゃった)全開のシリアスシーンばかりかと思うと、さに非ず。オープニングの正当派ギャルゲノリこそブラフですが、お気楽で軟派なネタをきちんと挟み、緩急を取って飽きさせません。この辺のバランス感覚は、ニトロプラスよりも好みですね。

ただし、やっぱりこの手のシナリオの悪癖は健在。
主人公、人殺しをしないと誓って防御だけに剣を振るうのですが、この欺瞞性が酷すぎます。何しろ彼は、二大勢力の殺し合いに参加し、「片方に」飛んでくる弾だけを撃ち落とし続けるんですよ。当然、主人公に保護される側は無傷。主人公に撃ち落とされる側は、攻撃を無力化されて虫けらのごとく殺されていきます。この状況で、自分は人殺しをしていない、と胸を張る主人公は、端的に言って最低の卑怯者でしょう。単に、自分で手を汚していないだけです。ガンダムSEEDかよと言う話です。

とは言え、さっき書いたとおり、シーンの緩急が上手くついているので、悪印象は長持ちしません。弥縫策という話もありますが……


さて、ギャルゲーとしての出来ですが、これは一言で表すことが出来ます。

幼馴染が素敵なギャルゲーに、○○な物など無い!

過去のエピソード、生活習慣、主人公への接し方、全てがマーヴェラス。最高です、三つ葉さん。幼い頃から続く、深夜の廃墟で催すお茶会に主人公として参加できるなら、金も命も人生も、全く惜しくはない所存。

>「あたしだけは、ずっとここにいるから……ね」

もう、このセリフのところで、エンドロールが流れてもいいと思いましたよ!

それだけに、主人公が許し難かったりするわけですが。最重要アーティファクト「二人の思い出の場所」を、ライバルキャラに大公開とか、万死に値でしょう。しかも、それを全然反省していないというか、やらかしたことの重さを理解してないあたりが特に。
あげくに、自分のことを最優先してくれる幼馴染にやっちゃいけないタイミングで逆ギレとか…… そのまま、画面がガンシューティングに移行してくれと思ったほど。勿論、リロード警告が点滅するまで、主人公の脳天に全弾撃ち込む方向で。

結局の所、このへんは主人公の人格の問題で、上記のシナリオ的欠陥と同根ですね。
つまり、問題点はそこに集約されていて、他は問題無くまとまっていると言うことです。

勿論、「こう言うシナリオ」特有の、世界の罪だの神様がどうのだという話は突っ込みどころ満載(ネモが目覚めるなら、「神も見捨てた」一次大戦や、「史上最大の宗教戦争」二次大戦頃の方が遙かに説得力があるでしょう)ですが、それは言わないお約束。ロボット物に突っ込んではいけないのと同じです。「もう少しリアル」を求めるのはオタクのサガではありますが。


文章も、拙い部分はありますが一応及第点。バトル物のお約束をきちんと踏まえています。
シナリオ進行も、伏線が見えすぎている(ドリーの正体は、ブラフだと思ってたのですが……)嫌いはありますが、まあ許容範囲。

ただ、シナリオは少し引っ張りすぎですね。繰り返しに近い無駄な展開や、余計な描写が多すぎます。典型例は、クライマックス近くで暴走した主人公が、脇役にあっさり敗北する所。この辺は、お約束で手早く処理すべきかと。それこそ、「本気を出させてもらおう」→「やったか!?」→「所詮は人間の力か」くらいで良いはずです。

これと直後の展開もあって、主人公の暴走が恐ろしく安っぽくなっています。あんなに簡単に改心されては、正に悪い意味で中二病としか評しようが無くなるでしょう。

結局、この辺の状況がコロコロ変わる描写は、設定が複雑なのではなく単に煩雑で整理できていないのが原因でしょう。
組織間の対立構造とヒロイン二人をまとめる所までは上手くできているのですから、背後の事情ももう少し工夫すれば良かったのだと思います。
レーヴァテインと裁断者の役目かぶりなど、明らかに後者が余計ですし。


ただし、これだけは言っておく必要がありますが、プレイ中退屈で気が逸れたり、マウスを放り投げたくなる事はありませんでした。シナリオの引っ張り方や訴求力は、及第点なのです。

多く出てくる不満も、はまりかけているからこそ出てくる系統。最近やったるいが智を呼ぶ(感想はこちら)やスマガ(同じく感想はこちら)に比べると、はるかに楽しめました。
なんだかんだ言ってこの手の中二ノリが好きだというのもありますが、ちゃんとハッピーエンドを見てから終わりたいと思います。




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