2009年10月24日

多言語の情報検索は難しい 「Metro 2033」関連情報

Metro 2033
Metro 2033


↑これは、日本のAMAZONで手に入る原作小説。


二次元至上主義さん経由で、Metro 2033 と言うゲームの情報(リンク先記事は Game Spark)を知りました。FPSは基本的に守備範囲外なので、中々興味深い内容。

FALLOUT3は、世界観だけでも滅茶苦茶楽しめましたしね。(当BLOGの紹介記事はこちら

ですが、ゲーム内容とは別に、記事中に興味深い一文が。

>Dmitry Glukhovskyによる同名の小説を基にした本作

私は何度も書いてきたとおりSFは大好きですから、今時あんなコテコテの(褒め言葉)小説があるなら、是非読んで見たい所です。


と言うわけで、AMAZONでサーチ。記事冒頭のリンクが出てきました。


ところが、なんと出版予定は来年二月。まあ、英語の翻訳ですから当然だろう、と言う事で検索を続けます。結果、2008年出版のドイツ語版が出てきましたが、あれ?原作は当然ロシア語じゃ?

仕方がないので、本国のAMAZONに移ります。
久しぶりに開いたら、いきなり「日本で買い物をしましょう!」とか、国産品愛好運動の標語みたいな大文字が出てきてのけぞりましたが、冷静にスルー。歴史用語として「反日」運動(反帝国主義・経済的独立運動の一環)を彷彿とさせます。相手国は逆ですが……


ちなみに、当然ですが、以下にアフィリエイトはありません。

さて、ここで出てくるのはさっきと違う表紙のロシア語版。ドイツ語とロシア語で同時出版?
ですが、ここで非常に大きな疑問が湧いてきます。上記の記事では、ゲームの開発開始が2006年、となっています。つまり、出版前にゲーム制作が開始されたことになってしまいます。ゲーム発売後ならスピンオフとも考えられますが、明らかに不自然。

そこで、さらに調べてみることにします。

と言っても、AMAZONにはロシア現地法人がないようなので、別ルートでの検索が必要。それにしても、中国にも現地法人があるのにロシアがスルーなのは、国土が馬鹿広いからでしょうかね?郵便事情の劣悪さなら、中国のがひどいはずですし。

まず、wikipediaで「metro 2033」を検索しますが、当然日本語ではノーヒット。
ノーヒットの場合他言語ページへのリンクリストは出ません。一応、英語wikipediaに飛んで、と言う方法があったことにあとから気付きますが、ここで一端手詰まり。

しかし、一応ロシア語については最低限の知識があるので、「Metro 2033」が「Метро 2033」になるのは解ります。(Метроは、教科書のほぼ最初に載ってる単語です)と言うか、上記のロシア語版の表紙に書いてありますね。ところが、手で書くのはともかく、「Метро 2033」と入力できません。一応キーボードをロシア語入力にするか(どのキー押せばいいの!?)、ATOKなら「キリル」と入力して1文字ずつ変換する手もありますが、さすがにアナログすぎます。

そこで、英露辞典のページを探し、ここを発見。上部プルダウンメニューの「Немецкий」はドイツ語、「Русский」がロシア語、「Английский」が英語です。前に来るか後に来るかで語尾がグニャッと変化してますが、これこそロシア語の鬱陶しさの象徴。

とにかく、「metro」から変換して「Метро」が解ったので、意気揚々とサーチして、ロシア語版wikipediaの項目を発見。

さっき出てきた紫の表紙とは別に、2005年出版の↓こんな表紙の本が出てきました。



こっちだと、登場人物の格好が夏服で、まるでロシアっぽくないですね。
問題は、何が違うのかわからない事です…… いや、辞書片手に訳せば何とかなるかもしれませんが、単位も賃金も出ない作業をそんなにガッツリしたくありません。

仕方ないので、wikipediaで作者のページ同英語版ページと移動。

作者のページと作品のページがごっちゃになるのは向こうも同じようで、こっちに作品の説明が見つかりました。

>Metro 2033 tells the story of a young boy Artyom who goes a long way to save his world from mortal danger. The book describes the consequences of an atomic war. Its only survivors strive for existence in the mazes of the Moscow subway (Metro) some two decades after the nuclear Holocaust. Formally a sci-fi novel, Metro 2033 is in fact a dystopia, in which Russia’s present-day society is meticulously analyzed and described.

ただ、内容としてはゲームの紹介記事に書かれた内容程度。
要するに、核戦争後の世界で、主人公の少年が絶滅の危機に瀕した人類を救うため長い旅に出る、と言う物。


ですが、出版情報については良く解りました。
2002年にオンラインで公開され、ブラッシュアップされた後2005年に出版。40万部を売り上げるベストセラーになった、と言う事のようです。ロシアの出版事情はサッパリわからないのですが、それなりの数として見て良いでしょう。

2007年の出版についての記述はありませんが、同年にヨーロッパのSFコンで賞を取ったようなので、ドイツ語版出版はそのためでしょう。表紙が同じ事を考えると、AMAZONに置いてあるロシア語版は、ドイツで出版するためのロシア語版だったのかもしれません。中々面白いですね。

ちなみに、本業はジャーナリストのようで、現在のロシアに対する批判を行っている模様。……消されないことを祈りましょう。

まあ、体制派のSF作家なんてハインラインくらいしか思い浮かびませんし、そもそもそう言う人はディストピアSFなんか書かないでしょう。「月は無慈悲な夜の女王」?ありゃ、アメリカ独立革命を語り直したスペースオペラじゃないですか。いや、良い作品だと思いますが。

ちなみに、wikipediaに載ってる、ショットガンを構えた格好良い写真は、「Metro 2033」のプロモ用みたいですね。つまり、コスプレ。

この辺の記事を見ると、ロシア人はああ言うの好きなのかなあ。
でも、この作者も上のリンク先も、持ってる銃は本物なんだろうと考えると、中々「クル」物がありますね。連中、明日核戦争があったら、そのまま作品世界に移行できますよ。


と言うわけで、状況は解りました。結局WIKIPEDIA頼みかよ、と言う突っ込みはあるかと思いますが、だって便利だし…… 実際、これ以上の情報をさらおうと思ったら、手間が増えすぎるんですよね。なので、内容についてはその程度の物とご承知置き下さい。

なお、wikipediaの記述を信じるなら、一連のゲーム紹介記事は各国語への翻訳とリンクしている模様。ですから、冒頭の2010年出版予定の英語版は、プロモーションとしての意味合いもあるのでしょう。発売を危ぶむ声もありますが、これはペーパーウェアではなく本気と見て良いかと。

それにしても、20カ国以上に翻訳出版権売ったなら、日本でも出してくれたって良いじゃないですか。ロシア語の使い手なんて、一定年齢以上の知的階層にはゴロゴロしてますよね?日本語のできについては、編集者が頑張ればいいわけで。

まあ、日本での出版予定が全く聞こえてこないようなら、英語版に挑戦してみようかと思います。






同じカテゴリー(ゲーム)の記事画像
黄昏のシンセミア 感想5 いろはルートと朱音ルート
黄昏のシンセミア 感想4 翔子ルート
黄昏のシンセミア 感想3  美里先生ルート
黄昏のシンセミア 感想2 妹ルート
黄昏のシンセミア 感想1
sugar + spice! 感想
同じカテゴリー(ゲーム)の記事
 「GUILD 02」 各作品の感想 (2013-04-01 22:01)
 一長一短/NINTENDO 3DS 「GUILD 02」 全体の感想 (2013-04-01 22:00)
 ようこそ停滞の中世へ! 「CRUSADER KINGS II」 感想 (2013-03-15 22:00)
 傑作のなり損ない『ROUTE DOUBLE』感想 (2013-02-22 22:00)
 和製ゲームの悪い癖/バイオハザード6 感想1 (2012-10-05 22:00)
 たまには当たる未来予想/ドラゴンクエストXとカイシャクエスト (2012-09-15 22:00)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。