2009年12月25日

BALDR_SKY_DIVE2"RECORDARE" クリア

BALDRSKY Dive2
BALDRSKY Dive2 "RECORDARE"


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ラブプラスは中古たたき売りの刑に処したので、クリスマス中止の中止は中止とさせていただきます。

DIVE1と合わせて130時間弱。文字通りの連戦・苦戦・大激戦の末、BALDR_SKY をクリアしました。大団円とは言い切れないエンディングですが、それが問題となるような作品ではありませんから、満足のいく内容です。

さて、最終エピソードに当たる空編は、長いです。
と言っても、「長さ」自体は他とそう大きく変わりません。しかし、のっけから展開が全く異なり、その後も情報の重複がほぼ皆無の状態で進むので、スキップする所がまるでないのです。

以下、雑感。

リアルでの時間経過がある事は予想していましたが、さすがに万のオーダーは予想外でした。どちらにしても、連想するのは順列都市
今作は、用語が乱舞するギブソンよりも、むしろイーガン色が濃いと思っていましたが、ここまで直球とは。ただこうなってくると、ドンパチでケリがつく、つまり何らかの解決に至るシナリオは組めなくなります。

本作一番の感動ポイントは、イヴが甲達を助ける理由を話す所でしょう。クオリアを獲得したAI.

「我々は、人類を『友達』だと認識しているからです」

そのAIが発するからこそ、あの言葉は何よりも美しく、そしてSFです。良い物見せてもらいましたー!と、海に向かって叫びたい気分になりました。世界を超えて甲を救おうとした空よりも、妄想電波扱いされて涙目になるのが可愛すぎる真ちゃんよりも、あの一言を吐いたイヴこそが、バルドスカイのヒロインに相応しい。

「俺たちは孤独じゃない」

そして、甲のこの言葉こそ、本作がファンタジー寄りの異種知性ものとして完結するための、最高の返礼と言えるでしょう。いやあ、最後の最後(と言うには、物語はここからまだ続くのですが)で良い物を見せてもらいました。


さて、割と評価の別れそうなエンディングですが、あれはAIが苦労をかけた友人に見せた夢じゃないかと思うわけです。そして、その世界で甲と空はまだ付き合わず、結論は先送りされたまま、モラトリアムの幸せな学園生活が続く……
実に切ないエンディングで、多世界ものの面目躍如でしょうか。
多世界ものと言えば、辿ってきたバッドエンドの一つ一つも、実際にあった世界の出来事だったと提示する事で、ルート回収を行うプレーヤーの背筋を寒くさせたのは、とても良かったと思います。
いや、おかげで、まだ見ていない亜季姉編のバッドエンドを見るのはなかなか勇気が要る感じになりましたが……

ただ、途中の戦闘勝利を条件とする各話エピローグには、非常に大きな疑問を抱きました。
要するに良くある「子どもが出来ました」なエンディングなのですが、これはサイバーパンクとしては自己否定になってしまいます。人間と機械の境界が揺らぎ、身体性が消え去る世界を描くサイバーパンク世界で、どれもラストが古式ゆかしい自然妊娠というのは、違和感が大きすぎます。特に、第零世界があんな状況である事を思えば。

あそここそ、イーガン的なポスト特異点世界を描くべきだったのでは?DNA情報がコピーされている以上、仮想で「子どもを創る」事は何の問題もないでしょう。さらに言えば、イメージジェネレーターで再生される星修学園は、「記憶から作成されるが故に違和感がない『完全』な、失われた人のアバター」を出すための伏線かと思ったのですが、そう言う事もなく……
正直、自我融合などと言う何だか良くわからない物よりも、もっと説得力と背筋を寒からしめる力を持った「仮想故の滅び」は、幾つもあると思うんですよね。正に、イーガンが繰り返し、手を変え品を変え描いて居るように。

そうそう、そもそも、自我融合という大ネタの解決策が全く提示されていないんですが、あれはライターがエピソードを入れるのを忘れたんでしょうか?あれでは、第零世界はエンディング後に、以前と同じ運命を辿ってしますよね?

とまあ、SF的には色々疑問が残るのですが、こんなのはSF好きの戯れ言。サイバーパンク風味ギャルゲーとしては、傑作と言って良いのでご安心を。


クリア時に、何やら最後のエンディングが変わりそうなプラグインが手に入ったので、あと一回はクリアしたいと思います。でも、ラスト近辺の戦闘ラッシュは、本当に辛かったんですよねえ…… 一応ラスト以外はNORMALでやりましたが、もう一回あれを辿るのかと思うと、ちょっと覚悟が必要そうです。




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