2010年01月03日

うみねこのなく頃に 散 EP6 感想

うみねこのなく頃に サウンドトラック
うみねこのなく頃に 主題歌CD

曲では「HAPPY MARIA」が一番好きなんですが、散になってからインスト版しか使用されてません。そして、このサントラにも未収録、と。
まあ、ゲームディスクからエンコードすれば良いだけですが、音質が今一で。


閑話休題、うみねこのエピソード6です。前回は本当にガッカリさせられましたが、こういう事情があったようなので、とりあえず購入。むしろ、今回復活できるかどうかが、素の実力と今後の行方を占う事となるわけです。


ガムテープでチェーンロック補修wwwwwwwwww

実は自分で殺してましたwwwwwwwwwww



……失礼。草を生やす表記法は本来嫌いなんですが、使わずには居られませんでした。
そしてこれは、理屈のくだらなさを笑っているわけではなく、不毛としか言いようのない領域に突っ込んでいる今作の「戦い」の内容に、ぐったりしてしまったためです。これは、TRPGのマンチキン大暴れ・崩壊卓を見物しているときの気分に等しいのですが、まあ詳しくは後述。


とりあえず、初っ端からいきなり時系列の混乱が生じています。
少し読み進めた所では、最初のシーンが前回と同じくシナリオのラスト近辺。その直後のシーンはそれより少し前、または過去の回想か何らかのメタ描写、と言う解釈になりますが、そこまで至らないと意味不明に。

一方、時代考証が少し妙もしれません。縁寿が活動していたのは、昭和61年→12年経過→1998年。WINDOWS95によるインターネットの爆発的普及後ではありますが、まだ個人サイトの全盛期。ネット発の作家が、多くのファンを獲得できる状況ではありません。先駆けとなる「絶望の世界」が開設されたのが、98年の終わりですしね。
雑誌の連載で有名に、位にしておいた方が、相応しかったのではないかと思います。

結局全てはTRPG。PLとPCの行動とセリフをきちんと区分していれば、テーマも理解しやすかったと思うのですが。

譲治の内面吐露は、正直面白くありません。もともと優等生キャラなのに、吐露される内面もあまりに優等生。意外性も何もなく、はっきり言って不要なシーンでしょう。「いいから話進めろ、リア充氏ね」と言う怨念を別にしても。

また、この辺の恋愛話が本質的に上滑りするのは、両想いが前提条件として提示されているせいもあるでしょう。家具の二人がいくら偉そうな事を言っても、一番重要な条件である「相手の好意」は既にクリアされているわけです。そこからなら、そりゃ精神論一発で方がつきますよ。


その後も、描写のちぐはぐさはついて回ります。特にマズイのが心情描写のつながり。霧江の怨念に彩られた独白は、前々回で示された事の繰り返しなのでまだ良いです。ただ、それを受けてジェシカが暴走するのは明らかに描写不足。あくまでも若く淡い恋をしているだけのはずのジェシカですから、あそこは毒気に押されて投了が自然です。そんな霧江の境地に達して暴走するほど、強い動機は示されていません。
勿論、その違和感自体が伏線という可能性はありますが……

でもまあ、何が一番「きつい」って、この「逃げちゃダメだ」を延々と繰り返される恋愛話が、オタクにとって最高に呪わしいネタだと言う事。読者への嫌がらせも、ここまで来れば大した物です。


それにしても、TRPGであるとの前提に立つと、エリカ(あるいは、その上位存在のベルンとラムダ)が、いかに厨房プレーヤーかわかろうという物です。前回の”こんな事もあろうかと、全ての窓とドアを封印しておいた”も相当な物でしたが、今回の”実は、言って無かったけど、その部屋は封印してあったから”も、笑うしかありません。お前ら、もう二人でパラノイアでもやってろよ!と言う気分になってきます。

一応ゲームという体裁を取ってはいますが、これはTRPGをやって居る最中にしばしば起きる、不毛な論争と同じです。
つまり、推理物におけるトリックや、軍事物における敵軍の行動、恋愛物におけるキャラクターの感情等々について、「マスターの考えよりも合理的な解」が提示されてしまった場合に起きる、あれです。

マスター側はこの場合、それでもこれは合理的なんだと言いつくろったり、素早く「突っ込みに対応したより合理的な真実」を構築すると言ったアドリブを求められます。しかし、この手の突っ込みが入る理由が、単なる悪意や空気の読め無さだったりすると、もう悲惨なシナリオが生まれるのは知ってのとおり。

ちなみに、史実から「圧倒的な敵軍のつけ込む隙」を設定したりすると、良く起きますね。
「そんな馬鹿な事をする軍隊はあり得ない」と言う突っ込みへの対処だけで、シナリオが停止と……

「あの」ひぐらしの作者が、こう言うバックボーンをもつシナリオを書くの事には苦笑しますが、通底するテーマは理解できます。と言うか、「遡り手」によって屁理屈をこね合うエリカと戦人の行動のくだらなさは、ガンガン響いてくるわけですから。
って言うか、後出しジャンケンの応酬って、どんだけ不毛な事やってんですかあんたら?もう、完全にマスターとプレーヤーが喧嘩始めて崩壊したTRPGの卓ですよ、これ。

そもそも、「赤き真実」と矛盾した設定を作り出すために、「実は○○してました」と言うのを後出しで言うのが可能なら、もうゲームになんか成りゃしません。何でこう、ルールを明確化してはその直後にバグを衝く、みたいな展開を続けるんですかね?

後、マスター側は、「ゲストハウスの封印は破られている」と言えば良いだけでは?そうして第一夜の勝ちを譲り、第二夜以降に不可能性犯罪を定義すれば良いだけです。
もっと言えば、「赤以外は真実とは限らない」以上、PCであるエリカの行動をマスターは「それはPCの妄想であって、真実は違う」と切り捨てる事も可能です。勿論、それが許されるなら何でもありになってゲームになりませんが、現状既にゲームになっていないわけで……


でまあ、もう完全に流れに身を任せて読み進めたのですが、さすがにラストは一応盛り上がりますね。
ただ、それまでの流れと照らし合わせると、紗音と嘉音が同一人物だから17人、と言う事なのでしょうが…… もはや、今までの作品を見返して伏線と描写をチェックする気力は、勿論ありません。なんか、2chやwikiでは活発な意見交換が行われているようなので、眺めて楽しむのが正しいでしょう。

何というか、今回は本当に読んでいて疲れるエピソードでした。いつもならどんなに酷いと思っても一気呵成に読み切るのですが、三日間に分けて進めざるを得なかった辺り、特に。気力が続きません。


とりあえず、この流れだと、後一話で答え合わせをして終了なのでしょうか?
まあ、作品の基本的なクオリティとしては、前回よりは遙かにマシになっていますから、次回もプレイするのにやぶさかではないです。この分なら、「REWRITE」もそんなに酷くはならなそうで一安心です。

夏冬の定番と化してきた感がある竜騎士07の作品としては、まあ満足のいくプレイ体験だったと思います。



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