2010年02月13日

足利事件結審へ 辛淑玉の言葉を思い出す


足利事件再審結審 検察側が無罪論告 『申し訳ない』と謝罪(東京新聞)

> 検察側は論告を読み上げた検察官が「真犯人ではない菅家さんを起訴し、十七年余りの長期間、服役させ、取り返しのつかない事態を招いたことを誠に申し訳なく思う」と述べ、出廷した三人の検察官全員が深々と頭を下げた。



これを読んで、辛淑玉の言葉を思い出しました。

> 日本が朝鮮半島でしてきたことを謝る人がいます。しかし私は「あなたが謝ると、本当に悪い人は逃げていってしまうよ」と言っています。

右派には毛嫌いされている彼女ですが、私が彼女を一本筋の通った事を言う人だと思っています。それは、この言葉によるものが大きい。

結局、組織としてそうせざるを得ない立場に追い込まれた検察は謝罪しましたが、戦犯であるはずの担当検察官や裁判官は頬被りしたままです。
それも、謝罪したのは出廷した下っ端検察官であり、現在の県警の幹部であり、要するに本質的には「責任」を代位しようのない人間です。勿論、立場・機関として謝罪をする事に意味はあるのですが、一番責任があるはずの人間が開き直っている状況では、茶番に見えてくるのも仕方ない所。

もっとも、検察という組織は、大日本帝国と違って同じ体制のまま今も健在なわけですから、捜査可視化を断行し、反省の弁が口先だけでないと証明させればトントンですかね。
記録に残る形で再発防止を誓っておいて、見苦しい抵抗を続けるなら、容赦なく叩き潰せばいいと思いますよ。そのために民主国家は、各省庁のトップ(大臣)に、政治家が座ると言うシステムを取るわけですから。

それと、民主党はとっとと管家氏を雇って、広告塔として活用すべきでしょう。なんでこう、宣伝戦略でセンスがないんでしょうね?氏を前面に押し立てれば、法務省も表だって、反論する事が極めて難しくなるのに。


以下やや関係ないお話。

正確な言い回しが思い出せなくて参照させて貰った辛淑玉批判ページ(このページ自体は、引用者の意見が書いていない、何が言いたいのか良く解らないページですが)に、面白い話が載っていました。

>転校ばかり続いた彼女は、教室のみんなに紹介されると、まず、一番強そうな男の子を、カバンでバシーッと殴って「よろしくなー」と言ってから、悠然と着席した。そうすると、いじめられなかった。給食当番の時は、天敵には「おい日本人の男って小食なんだって」と言ってスープを数滴だけ垂らしてにらみつける。


これは、効きます。
いじめは「相手が反撃してこない」が大前提になる安い娯楽ですから、いじめのリスク/コストを引き上げてやれば、発生率は激減します。
そして、これは正にマイノリティの正当な戦い方です。

表現規制に絡んで書いてきましたが、負担の押しつけ先としてマイノリティが狙われやすいのは、数が少なくて弱いからです。100人の逆鱗に触れる政策と1万人の逆鱗に触れる政策、実行しやすいのはどちらかという話です。

だからこそ、マイノリティは、徒党を組み、激しく抵抗し、圧力をかけ、過剰なアピールを行ってその利益を防衛しますし、せざるを得ません。これはもう、左の市民団体から右の政治結社、宗教組織も民族集団も文化団体も、全て共通です。

どうもリンク先のページは、これを野蛮な在日朝鮮人、のような文脈で提示したいようですが、とんでもありません。見事なロールモデルです。(なお、この方法論の極北がテロリズムになるのですが、あれも「そうせざるを得ない」者が使う方法であるが故に、根絶も根本的解決も至難なのは、周知のとおり)

在日が特権を……とか、ユダヤ脅威論みたいな事を真顔で言っている人達に限って、彼らの事実認識によれば極めて有効なはずの手法を否定するのは、不思議なものです。



いじめの光景 (集英社文庫)
いじめの光景 (集英社文庫)

勿論、実際のいじめに対してあれだけの対応(予防措置)を取れる人間はそういません。だからこそ、保坂元議員のこの本にあるように、悲惨な事例は多くなるわけで……
ただ、現実に目の前で起きている司事態を解決するためには、抵抗してみせる以外に、やれる事はないのですよね。





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