2010年03月11日

『星空のメモリア』 ギブアップ


星空のメモリア
星空のメモリア

ファーストインプレッションはこちら

適当に選択肢を選んでいたら、こももちゃんのルートになりました。選択肢一発で分岐するんですねえ。「遊び」の一切無い、コストカッターな仕様です。

でまあ、感想としては、「もういいや」ですね。絵や音楽もそんなに悪くないし、メアは凄く良い子なんですが、全クリする気は起きません。調べてみた所、メアルートの開放は結構手間がかかるみたいですし。

そもそも、馬鹿みたいに展開が冗長で、付き合いきれないというのが本音。ルート分岐直後に予想できる真相を明かすのに、どれだけ回り道をしているのかと。日常パートがしつこく入り込んでくるのも、無意味なイベントの繰り返しも、一々軸がぶれて回り道する会話も、もう沢山です。

それにしても、メア以外のキャラクターはちょっと酷すぎると思います。衣鈴とこもも先輩は、「ちょっとアレな所がある」くらいですが、他の連中は全くもって酷いもの。
多少話が通じそうに見えるこさめにしても、要するにやっていることは日和見主義のコウモリ。全員の味方のような顔をして、洒落にならない内通をして回るので、不愉快で仕方ありません。中立なら中立でいろ、全員に対して味方面するなと、吐き捨てたくなってきます。で、あれだけのことをやっちまっておいて、責任とりませんしねえ。怒りを抑えて美少女無罪を言い渡す主人公はまあ仕方ないとしても、自分を責めて謝罪と反省くらいはして貰わないと、プレーヤー側は好感度を維持できないと思うんですが?
マキャヴェリを引くまでもなく、「中立」は美味く描かないと全員から嫌われるポジションになるわけで、これもまた拙さの一つ。

折角天クルを部に昇格させたのに、まるで活動をする気のないヒロインとか、誰得?「二人で星を見られればいい」とか、存続のために走り回った仲間達に喧嘩売ってますよね、明らかに。


キャラ以外の問題点としては、基礎的な文章力の不足。
どうも、目の前の重要情報を放っておいてどうでも良い雑談を続ける、という悪癖が見られます。例えば、あるキャラをあるキャラに引き合わせるためにある場所に来たはずが、その事を完全に放置したまま(地の文で触れる事もなく)口実だった天体観測を延々と続ける。あるいは、「あれが何だかわかるかね?」などと言うセリフのあとに、どうでも良いモノローグに移行したまま話が戻ってこず、シーンが切り替わってしまったり。
素人の小説で良く見るパターンですが、商業でこれはなあ。

ペース配分も非常に平坦で、ヤマを作れていません。中盤に入っても、どいつもこいつも人の話を聞かないという不快ポイントは相変わらず。上記の欠点と相まって、文章に無駄が多すぎて話が進まず、イライラさせられます。


で、期待した天文成分・魂にしても、とても満足のいくものではありません。
「星が好き」と「星座が好き」はだいぶ違うと思うんですが、登場人物はほとんど後者。素敵だのロマンティックだのと言う形容詞ばかりで、天文サークルとしてはどうなんだという疑問がムクムクと。部長は理系寄りの話をしてくれそうなのに、出番無いですしねえ。

例えば、前半の大きな山である蒼勧誘イベントですが、「過去の星空」を見せたいなら、こう言うの使えば一瞬なんですが…… 国立天文台が公開している、天文ファンおなじみのフリーウェア。(地球を「離陸」して、ホイールバックでひたすら視野を広げていくと、結構感動できますよ)天文部なら、知らないはず無いと思うんですがねえ。視聴覚室を使えるんですから、立体投射までできますよ。

あと、プラネタリウム一夜漬けは、無理以前におかしいだろうと。余裕が五日あると言う設定なのに、何故無理矢理一日なのかが解らず、盛り上がる物も盛り上がりません。プロジェクトの詰めに一日、買い出しに一日、目立つドームを最終日に回し、ピンホールや投影装置を先に作成…… と言う方法を取らない理由が解らないのですが。彼らだって、文化祭の時にはそう言う手順で作っていたはずですし。
根性と青春パワーは大好きですが、まだその出番でない時に使われても、?マークが踊るばかりになってしまいます。
あげく、作ったのは結局ピンホール式なんですよねえ。ピンホール式じゃ、物理的に違う時代の星空は映せねえよ!!三億年前の星空を、とか言われたら、どうするつもりだったんだか……

「今日は惑星観測をします」と言っておもむろに月に望遠鏡向けるとか、ギャグですよね?ギャグでやってるんですよね!?


この画像とかねえ…… 一度でも天体観測をしたことがあれば、こんな絵は描けないはずなんですよ。これ、宇宙から見た地球の映像をモデルにしたのが一目瞭然です。徹夜上等の開発状況なら、浮かんでる月を見る機会なんていくらでもあるでしょうに。
別に、普通のゲームなら、真夜中に三日月が中天にかかっていたり、正中線から外れたラインで欠けている月が描かれていても苦笑するだけです。でも、天文が重要なキーワードになる作品で、これはない。


最後に…… 俺に選択肢を寄越せダボがぁぁぁぁぁ!!!
どう考えても万人から愛されるようなキャラじゃない蛆虫級のうざい義妹や、押しつけがましくてこれまた殴りたくなる同級生がいるのに、出現を制御できないってどう言う事ですかね?選択肢を選ばせた上で、場面ごとのメイン人物が決まるならいいんですよ。それは、登場する選択肢を選んだPLの自己責任ですから。ですが、ほぼ全てが強制イベントでこいつらに引きずり回されていると、プレイが苦痛でしかなくなってきます。
何のための「ゲーム」ですか?選択肢ですか?

あの、弾よけの砂袋以下の価値しかない妹にしても、選択肢で徹底的に排除できれば、印象は全く変わるんですよ。例えば、無理矢理ついてくると言うシーンが幾つもありますが、あそこで排除する選択肢を入れ、シュンとなってトボトボ1人で帰っていくシーンを入れれば、PLの罪悪感に訴えて愛着に変化させる事もできるのに。あまりにも、話のもって行き方が下手だと思います。


いやあ、評価できるポイントもちゃんとあるんですけどね。
メアの存在・設定をきちんと個別ルートでも活かしている所とか。まあ、合わなかったと言う事なんでしょう。





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