2010年04月04日

Angel Beats! 第1話 感想

Crow Song
Crow Song
予定されている関連商品は現在CDだけなんですが、音楽は正直そんなに良いとは思いません。


・全話見終わってからの追記
あなたがまだ一話しか視聴していないなら、今すぐ見るのをやめて他のことをした方が有益です。
全13話の感想はこちら

以下、当時の一話感想。




「Angel Beats!」は、Keyのメインライターでリトルバスターズをもってゲーム制作から一旦手を引いた麻枝准が脚本を担当する、オリジナルアニメです。ゲーム会社主導でゲームのアニメ化でないという、面白い企画ですね。

先日第一話が放映されたので鑑賞したので、その感想を。

例によって先に結論を書いておくと、
「絵はもの凄いが、構成が厳しい。特に情報の提示方法が拙く、展開も駆け足。とりあえず、次話以降に期待」
となります。


まず、絵は非常に力が入っています。パッと見、PCゲームの一枚絵のクオリティが、そのまま動いている感じ。手が抜かれている所もありますが、それはどれもどうでも良いシーンで、冒頭のキャラ見せや後半の戦闘シーンの絵はとても綺麗です。迫力という点では少し「?」ですが、多分そこに主眼をおいた物ではないでしょうから、あんな物で問題無いかと。

ただ、個々のキャラクターはややなおざりでしょうか。見た目がハルヒのヒロインが、性格から仕草までそのままなのは置くとして。こう言う造型をして来ると言う事は、何らかの裏(丁度昨日感想を書いた「素晴らしき日々」のように)を仕込んでくるか、後半崩して差別化を印象づけるかのどちらかになるのでしょう。そう考えれば、期待できます。


さて、問題が構成と情報提示。
設定を説明するためか、セリフの量が多く、かなり駆け足。逆を言うと、セリフで全てを説明しようとするため、情報が流れていくばかりで印象に残りません。演出的な「ため」がほとんど無い事もあって、倍速で鑑賞しているような印象を受けます。(例えば、主人公が血まみれのシャツを手に取るシーンなど特に顕著。二秒画面を静止させるだけで、全く印象が違うはず)
この辺は、テンポ(クリック)をユーザーに委ねるゲームとの違いなので、まだ勝手がつかめていないのかもしれません。

また、セリフによる説明が多いのに、その情報源は一人だけ。天使や教師、一般生徒のセリフがないせいで、(主人公が確認しようとしないせいで)特殊な設定を主人公がすんなり信じるのに共感できません。

例えば、生徒の格好をしている彼らの立場はどうなっているのか?後半食券を手に入れようとしていましたが、普通の生徒はどう手に入れているのか?(つまり、貨幣の供給がどこから来ているのか)住居は?衣服(制服)は?そもそも死なないのに食べる必要があるの?

そう言った、世界の基本的な設定を把握しようともせず銃を取ってしまう流れは、かなり厳しいと思います。少なくとも、一朝一夕で消えるわけではないでしょうから、一日二日は授業に出て、世界の異常性を認識した上でゲリラに身を投じる、と言う流れにしない意味が分かりません。消える消えると言いますが、実際に人が消えるシーンの一つでも挟まないと、SSSの活動にもそれに参加する主人公にも共感しようが無いです。
この駆け足では、設定を視聴者に馴染ませる時間も取れませんよね。1クールで厳しいのかもしれませんが、「時代は現代、舞台は学校です」で済ませる事が出来るような作品ではないわけですから、これはかなり問題と感じました。
むしろ、あの特殊な世界と設定をどう説明するかが、つかみの全てと言っても良いはずなのに……

あと、セリフのみによる説明の最悪の象徴が、校長室でのキャラ紹介シーンでしょう。いっぺんに名前を列挙されても、覚えられませんて!


ただ、まだ第一話ですので、序盤故の混乱なのか、構成全体がグダグダになっているのかは判断保留。最低でも、あと二話は様子を見てみようと思います。
天使の子は、かなり可愛かったですしね!
まあそのせいで、ハルヒもどきにホイホイ付いていって彼女に銃を向ける主人公に、全然共感できなかったりするわけですが。発砲音が警報となる警備体制なんですから、せめて威嚇射撃から始めましょうよ……


最後に、意識的に作り物めいた世界を構築してるようですが、イーガン的な死後世界なんですかねえ?NPC達も、チューリングテストを通過する程度の能力は持ってるようですし。



バリアで乱舞する0と1は単なる演出じゃないとは思うのですが、そのネタからどうもの語りを構築するのか。真相は見せないまま臭わせるだけと言う手もありますが。結局、涅槃だろうが順列都市だろうが、物語において持つ意味は大して変わらないわけで、あんまり意味のある設定にはしないんじゃないかとも思います。

何にせよ、次話以降に期待と言う事で。



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